ハイ、皆さん、今日は詩人です。西山寮のお話 2月
金澤 ひろあき
ハイ、皆さん、こんにちわ。2月は寒い日が多かったですね。しかしもうじきお水取り。春が近づいています。せめて、「冬うらら」な、春めいた日が多くあってくれるとうれしいですね。
今月の私の句、「冬うらら」を使ってみました。
冬うらら羽根を広ぐる白孔雀 ひろあき
昔、岐阜に行った時、織田信長のお城があった稲葉山という山のふもとに、小さな動物園があり、白孔雀がいました。じっと見ていましたが、なかなか羽根を広げません。その日は結局見れませんでしたが、後日知り合いが、その白孔雀が羽根を広げた写真を送って下さいました。懐かしい思い出です。
さて、皆さんの句を拝見しますね。今月もたくさんの作品、ありがとうございます。
紅葉散り小春日和の食事会 塚本 一枝
塚本さん、冬の初め頃のおだやかな日和。その中での食事会。楽しそうですね。
柿ならべ童女の選ぶ丸い顔 奥田 一枝
奥田さん、これまたかわいらしいですね。小さな女の子の顔も柿も丸いという、童話のような雰囲気が良いですね。
母と子が夜汽車に揺られ冬景色 野原 加代子
美しい思い出のひとこまという感じがします。私自身、親と夜汽車で京都に来たことがあり、その日のことを思い出します。
ひと駅を歩くリハビリ紅葉晴 高田 操
高田さん、前向きにリハビリに励まれる姿と、紅葉晴のあざやかな色が似合っています。ひと駅ぶん歩くのですから、けっこうな運動になりますね。
白き鳥寒き碧空に見失ふ 畑 ヨシ枝
畑さん、このあたりのきれいな空が思い浮かびます。姿を見失うのは、ちょっと寂しい感じがしますね。
紅葉期に師の句碑杜(もり)になじみけり 宮崎 清枝
私も昔お世話になった方の句碑を山科で見つけたことがあります。懐かしかったです。
床に照る実相院の紅葉濃し 中野 賢一
実相院は岩倉にあるお寺です。中野さんの句のように、みがかれた板の間に、紅葉が鏡のようにうつるんです。美しいですよ。
門口に赤黄白の鉢植菊 井上 昭子
上手に育てられいる様子ですね。菊作りの人、熱心ですね。