徒然なるままに…なんてね。

思いつくまま、気の向くままの備忘録。
ほとんど…小説…だったりも…します。

昭和の正月とdove的…餅の保存法!

2007-01-02 15:35:00 | ひとりごと
 元旦はまあまあのお天気だったけど…今日は曇り…。
正月に天気が悪いってのは…この地方じゃあまり歓迎されないな…。
 …なんて言ったら…雪国の人たちに申し訳ないね…。
雪ん中で大変な思いをしてるんだもんね…。
ごめんなさい…!

 昔は元旦になるとオカンが着物を着て…親父や子供にも新しい肌着…新しい洋服を着せて…おせちと雑煮…お屠蘇で正月を祝った。
地方によっては箸から茶碗まで新しいものに替えるところもあると聞いたが…本当かどうかは確かめたことがない…。

 うちでは…もし茶碗が欠けていたり…箸先が折れていたりすれば新しくしたし…古くなっていれば…布巾やタオルなんかも新しくしていた。
 要するに…いつもは勿体無くてなかなか捨てられないものを思い切って捨てたり雑巾にしたりして…新しいものを気兼ねなくおろせるのが正月だったわけ…。

 で…家族全員こざっぱりとしたところで…すでに年末に大根注連の注連縄を付け榊と小鏡を供えてある神棚に…親父が生米と塩と若水…お神酒を供える…。

 当時は二階に神棚があったのでそのままだったが…引っ越した後は一階だったので神棚のある袋戸棚の天井には雲と書いた文字が張られてあった。
天と書いてもいいそうで…不敬にならないように神聖な神棚は常に最上階にあることを表わしているのだそうだ。

 家族が集まり…神棚の前に立って「二礼二拍手一礼」する。
二回礼をし、二回拍手(かしわで)を打ち、(本来はここで祝詞が入るらしいけど…一般家庭では昨年の御礼とか今年の祈りごととか…なんだろうね…。)最後に一礼をする…。

 次に…正月用の仏花と鏡餅の供えられた仏壇にさらに若水を供え…蝋燭を燈し…線香をたく…。
今度は正座して仏壇の前に座り…これはいつもどおり数珠を持ってお参りする。
読経のできる者があれば…読経も供える…。

 元旦の朝一番に汲んだ水を若水というのだが…この時代は井戸や川じゃなくて水道なので…本当は一番の水は良くない…。
それで少し流した後の水を使う…。


 オカンが雑煮を作る。 この地方の雑煮は至ってシンプル…。
澄まし汁に餅菜(小松菜みたいなもの)と餅を入れて煮たものに鰹節をかけるだけ…。
おせちの味が濃いので…あっさりしていて食べやすい…。

 雑煮は土地によってそれぞれに特徴があるらしいが…これほどシンプルなものは他にないだろうな…。

 おせちは…黒豆・昆布巻き・だし巻・ハゼの甘露煮・数の子・栗きんとん・里芋の煮ころがし・蓮根や牛蒡の煮しめ・かまぼこ・椎茸の煮物・鳥の煮物・大根なます・たつくり…などなど…。
オカンの作るものはごく基本的な煮物類…あとは総菜屋さんなどで購入…。

 自分はこの他に…鯛か有頭海老の塩焼きまたは鰤の照り焼き・牛肉と牛蒡のしぐれ煮・薇と油揚げの炒め煮・筍と椎茸と高野豆腐の白だし煮・南瓜の煮ころがし・蕗の煮物…生麩…などなど…。
かつては赤カブと白カブの紅白なますを用意していた。

 勿論…全部作っていたのでは間に合わないから…その中から14~5種類…年替わりで…用意する。
その時々に手に入った食材で…。

 良くしたもので…時々…数種…年末の頂き物の中に在ったりして…ものによっては作らなくて済むこともしばしば…。
特に時間のかかる黒豆や昆布巻きだとかなりラッキー!

 別に…これだけのものを作ってますよ…と自慢してるのではなく…この努力が無駄になることが多いから…これ以降…作るのを迷っているんだという話…。

 今年は餅だけ作って料理はさぼり…。
元旦だけの買ったおせちで済ませてしまった。

 プロの味だけど…めっちゃ…味気ない。
その代わり…ひとつも捨てることなく食べきれた…。
いつもは…三日食べても…残るものは残る…たつくりとか黒豆なんか常連さん…。
身体が楽だし…お残しもない…つまり無駄がない…。

 買うのも…結構いいかな…っと思ってしまう…。
うんうん…自分もだんだん年食ってきたし…ちょっと楽しようかな…なんてね…。
オカンも自分が中学くらいまでは手作りしてたけど…成人した頃には店で買ってたしね…。

 あ~ぁ…どうしようかな…。
連れ合いに作ってくれ…って言ったって作れねぇしなぁ…。
正月からぼやいてもしかたないか…ははは…。


 残ると言えば…餅…。
今はパック詰めの黴ないものを使う人が多いらしいが…。
自分とこで作る関係で…量が多い。

 そこで…餅を作る段階で極力水を使わない方法を取る…。
餅取り粉を餅の粉から…コーンスターチに替えた。

 まず…これを手にまぶす…。
そうすると…丸める段階で…まったく手水を使う必要がない…。
(気をつけないと…手にコーンスターチの粉がついていない部分はめちゃくちゃ熱いからね。)

 コーンスターチの粒子が細かいので…餅の水分となじむのに時間がかかるからだ。(多分ね…!)
こうして作った餅は水気が少ないので黴難い…。
 ただし…すぐにひび割れるけど…。
大鏡を後から簡単に細かくできて食べる段階ではすごく便利だ…。

残った餅は冷凍の場合はそのままでいいが…冷蔵の場合にはわさびを塗りたくる。
これが結構役に立つのだ…。
酒かすや酒で拭くのも試してみたけど…わさびが一番…。

食べる前にわさびを洗い流して食べる…。
風味は少し残るが…それほど辛さもない…。

簡単に手で割れるから…鏡開きのぜんざいの餅にはぴったり…。


 雑煮とおせちで御腹がいっぱいになると…初詣に行った…。
町のあちらこちらで新年の挨拶の声が聞かれた…。
今と違って…元旦から開いているのは稼ぎ時の饅頭屋か寿司屋…。

 ほとんどの店は三ヶ日はお休み…。
当時はコンビにもないから…暮れにきちんと買い物をしておかないといざって時にどうしようもない。
それでも…どうにかこうにか…みんな上手いこと遣り繰りして過ごしていたんだよ…。

 その後は凧揚げしたり…花札や百人一首をしたり…特に年始回りのお客がなければ…家族でゆっくり遊んだ。
花札や百人一首なんて正月以外にはやらない遊びだったから…それも楽しみのひとつ…。
 ここでも親父とオカンが子供より夢中になった…特に花札には…。
饅頭やケーキをかけて夫婦で勝負をしていたような…。


 世の中便利になって…店も元旦から開いていて…おせちがなくても十分過ごせるようになってるんだよねぇ…。

ホント…迷うよ…。


 そうそう…話は変わるけどさ…。
自分が料理の話とかUPするようになってから…スケベサイトからのメールが減った…。
主婦主夫…としては嬉しい限り…。

いくら可愛いお姉ちゃんの名前でメールが来たって邪魔なだけ…その子本人からくるわけじゃないしね!

へへへ…これからもどんどんUPしたろかな…。