新宿御苑の桜疑惑にかき消されていたが、地元北海道新聞が報じていた公選法違反疑惑が国会で取り上げられている。何故かNHKは国会中継を止めてしまっているので衆院のネット中継を見ていて分かった。
昨年の参議院議員選挙でオリンピック担当大臣橋本聖子参議(比例区)と高橋はるみ参議(地方区)が共通の車上運動員(Kさん)を雇用していて、選挙収支報告書によると、Kさんの車上勤務日数は両陣営合計で23日間となり、法定の17日間を超えているという。
これに対して、橋本議員は「私は9日間であり、他陣営のことは分からない。」との答弁を繰り返した。因みに高橋陣営は14日間とされている。
車上勤務日数には「終日」と「半日」が混在しており、半日単価も7,500円と8,500円の二通りあることがさらに疑惑を深めている。
頭の体操だが、Kさんは両陣営を半日ずつ掛け持ちし、受領した1日報酬が法定の15,000円を超えた日もあるのではないか。
両陣営で「終日」と「半日」のカウントの仕方、半日単価の適用の方法について確認しないままに収支報告書に記載した結果、法令違反が疑われる実態が表面化したのではないか。
橋本議員が「他陣営の収支報告書は見ているが、自分の陣営の報告はそのとおりだ。」と強調しているのだから高橋議員からも説明責任を果たしてもらわなければならないだろう。
両議員とKさんは互いに長い付き合いという。議員30年目の入閣と前知事からの初当選が掛かっている選挙だった。手の込んだ法律違反だとすれば「出物腫れ物所嫌わず」の状態だ。