5月15日の衆院内閣委員会をネット中継で見た。答弁内容は別にして、一問一答の緊張感があり簡潔だ。予算委員会がいかに安倍首相の不誠実な答弁で時間の浪費に終わっているかがよく分かる。
やっと出席した森法務大臣に質問していた後藤裕一議員がヤジでうるさくなった議場を「皆さんご静粛に。」と制した後、「大臣、この声が聞こえますか。これが国民の声です。」と問うた。
国会の外での〝検察庁法改正反対〟の何らかの行動の声が微かに委員会室に流れ込んできたのだった。
後で知ったことだが、衆院内閣委員会室は国会正面辺りにあって、この日はコロナウイルス対策で窓が開け放たれていたという。
このことはニュースになっていないが、国民の声を一顧だにしない安倍政権に国会委員会の場で声が届いた初のケースだったのではないか。
検察庁法改正反対の声が様々な形で上がっている。
一人の女性のツィートに瞬時に100万の賛同が集まった。声を上げれば周りは反応すると思ったからだという。専門家の分析で機械的に増やした形跡は無いという。
ロッキード事件時代の検事総長ら元検事が改正案の取り下げを国会に申し入れした。開闢以来のことではないか。
500人もの弁護士が「桜前夜祭」の政治資金規正法違反等容疑で安倍首相を刑事告発することを決めた。
どんなに抗議されても、野党が国会戦術を駆使して裁決を遅らせても安倍首相はこれまで通り、再思考するという人間の知性を失ったまま突き進むとしたら法治国家の崩壊だ。
歴代首相、良識ある現職与党議員など、国会議員の行動は無いのか。