投票日直前のBS番組に出演していた法政大の山口二郎教授の「政権交代は無い」「野党共闘は地域差がある」「選挙後の野党のことを考えるとぞっとする」「このまま突っ込むしかない」といった発言が気になっていた。
「連合」傘下のトヨタ労組が環境問題で政権与党との連携を重視し、立憲民主党が名古屋で候補者を取り下げたことも明らかにした。
選挙が終わった。
与党は絶対安定多数を維持し、立憲は大敗し、共産は期待した比例での効果は無かった。
山口氏の心配どおりの選挙結果になった。
これからいろいろと分析されるが、立憲の枝野代表は分かり切っていた自民党総裁選というイベントに埋没し、政権を取りに行く迫力が感じられなかった。
共産党を含む野党共闘は選挙直前の〝駆け込み〟の印象を与え、さみだれ式の共通政策の発表も〝生煮え〟の感じさえあって前回の民主党の失敗を思い出させてしまった。
政権を任せて大丈夫だろうかという〝不安〟が風となって吹いては勝てない。
「選挙後の野党のことを考えるとぞっとする」という山口氏の心配事がこれから始まる。
自民党幹事長の後任人事は素早い。維新の躍進の中で野党共闘の練り直しなど課題は山積している。
ここでまた枝野体制の刷新に遅れがあれば「人がいなのね」と不安に追い打ちがかかる。