中国新聞が、事実とすれば〝大スクープ〟を打った。
しかし、他のメディアは何故か追いかけない。
刷新とは名ばかりの代わり映えのしない〝財務省直轄・保身・増税内閣〟のことはほどほどにしてはどうか。
大掛かりな公職選挙法違反(買収)で逮捕されたあの河合克行元法相(服役中)と妻の杏里元参議院議員(有罪確定)の買収資金の原資と思われる克行氏のメモ書きを検察が自宅から押収していたことが分かった。
その内容を中国新聞が掴み、9/8付けで報じている。
メモ書きはA-4版で、上半分に
「第3 7500万円」「第7 7500万円」と書かれ、それぞれ入金された時期が付記され、
その下に、
「+(プラス)現金6700」と書かれ、
「総理2800 すがっち500 幹事長3300 甘利100」と手書きされているという。
東京地検特捜部などの検察当局は、 自民党本部が参院選前の19年4~6月に克行氏の自民党広島県第3選挙区支部と妻の案里氏の党広島県参院選挙区第7支部に振り込んだ各7500万円(計1億5千万円)と分析、
「+現金6700」は1億5千万円に加えて6700万円が現金で提供され、「総理2800」などの記述は内訳とみているという。
〝内訳〟は、誰が見ても、安倍晋三、菅義偉、二階敏博、甘利 明である。
甘利氏(当時、自民党選挙対委員長)だけは「立場上、〝陣中見舞い〟で渡した」と認めているらしい。
買収事件が明るみになった時、1億5,000万円が工作資金として使われたのではないかとみられていたが、どうもそうではなくて、当時の安倍総理以下からの6,700万円が使われたことを疑わせる。
克行氏の政治団体には現金の入金記録が無いという。
政治資金規正法違反(不記載)が濃厚なのに、何故、検察は、メモを押収した時点で「総理、すがっち、幹事長、 甘利」に事情聴取をしなかったのだろうか。
司法も行政機関であるが、メディアはさておき、検察の行動は不可解だ。
今のところ中国新聞しか報道していないが、〝すがっち〟はいかにも臨場感があり、少なくとも甘利氏は自身の内容を認めていることからメモの信憑性は高そうだ。
「総理」以下、政府・与党の大幹部が河合夫婦に資金を提供し、買収工作をさせていたなら大事件である。
捜査をやり直す必要がある。
ロッキード事件の時、弱小派閥の三木武夫総理大臣は田中角栄元総理の逮捕にゴーサインを出し、クリーンな政治身上を貫いた。
同じ弱小派閥でも総裁再選と自己保身のためにだけ内閣改造する岸田文雄があまりに小さい。