楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

中国新聞に続け

2023年09月13日 | 日記

中国新聞が、事実とすれば〝大スクープ〟を打った。

しかし、他のメディアは何故か追いかけない。

刷新とは名ばかりの代わり映えのしない〝財務省直轄・保身・増税内閣〟のことはほどほどにしてはどうか。

 

大掛かりな公職選挙法違反(買収)で逮捕されたあの河合克行元法相(服役中)と妻の杏里元参議院議員(有罪確定)の買収資金の原資と思われる克行氏のメモ書きを検察が自宅から押収していたことが分かった。

その内容を中国新聞が掴み、9/8付けで報じている。

 

メモ書きはA-4版で、上半分に

「第3 7500万円」「第7 7500万円」と書かれ、それぞれ入金された時期が付記され、

その下に、

「+(プラス)現金6700」と書かれ、

「総理2800 すがっち500  幹事長3300 甘利100」と手書きされているという。

 

東京地検特捜部などの検察当局は、 自民党本部が参院選前の19年4~6月に克行氏の自民党広島県第3選挙区支部と妻の案里氏の党広島県参院選挙区第7支部に振り込んだ各7500万円(計1億5千万円)と分析、

「+現金6700」は1億5千万円に加えて6700万円が現金で提供され、「総理2800」などの記述は内訳とみているという。

 

〝内訳〟は、誰が見ても、安倍晋三、菅義偉、二階敏博、甘利 明である。

甘利氏(当時、自民党選挙対委員長)だけは「立場上、〝陣中見舞い〟で渡した」と認めているらしい。

 

買収事件が明るみになった時、1億5,000万円が工作資金として使われたのではないかとみられていたが、どうもそうではなくて、当時の安倍総理以下からの6,700万円が使われたことを疑わせる。

克行氏の政治団体には現金の入金記録が無いという。

 

政治資金規正法違反(不記載)が濃厚なのに、何故、検察は、メモを押収した時点で「総理、すがっち、幹事長、 甘利」に事情聴取をしなかったのだろうか。

司法も行政機関であるが、メディアはさておき、検察の行動は不可解だ。

 

今のところ中国新聞しか報道していないが、〝すがっち〟はいかにも臨場感があり、少なくとも甘利氏は自身の内容を認めていることからメモの信憑性は高そうだ。

 

「総理」以下、政府・与党の大幹部が河合夫婦に資金を提供し、買収工作をさせていたなら大事件である。

捜査をやり直す必要がある。

 

ロッキード事件の時、弱小派閥の三木武夫総理大臣は田中角栄元総理の逮捕にゴーサインを出し、クリーンな政治身上を貫いた。

同じ弱小派閥でも総裁再選と自己保身のためにだけ内閣改造する岸田文雄があまりに小さい。

 


悲しい事故

2023年09月11日 | 円 -bicycle-

国内では珍しい街と街を結んで走る自転車ロードレースの「2023ツール・ド・北海道」の初日(8日)に悲しい事故が起きてしまった。

中央大学の五十嵐洸太選手(21才)が、下り坂で対向車線に出て前を行く集団を追い越し中に、登ってきた乗用車と正面衝突し、9日に亡くなられた。

本当に痛ましい。ご冥福を心からお祈り申し上げる。

 

4年生だから就職も決まり、大学最後のシーズンに打ち込んでいたと思う。

報道写真で道路上に倒れている自転車のゼッケンプレート161を見て、涙がこみ上げた。

末尾1番は通常はエースナンバーであり、5名のチームの中で一番先にゴールすることを目指すポジションだ。

チームメートはそのために様々なアシストをするのが自転車レースだ。

 

現場は若い頃はロードレースの練習で、最近は吹上温泉に向かう自転車旅で走っている。

「ツール・ド・北海道」では7~8年前に審判員として、車両で通過したことがあった。

 

美瑛町から登って、十勝岳望岳台の横を通り、標高1,000m付近の吹上温泉を過ぎてからの狭くてカーブの多い急坂で事故は起きた。

 

審判員の経験では、山間の狭くて険しい峠などでは両方向が通行止めになるが、コースの枝線にある農家、牧場などの車両や交通規制開始前にキノコ取りなどでコース内に入っている人の車両が突然出てくる危険性は以前からあった。

そのため、先頭のパトカーがスピーカーで注意を促し、要所では立哨員が警戒し、これまで事故は無かったと記憶している。

 

事故原因は警察が調査中であり不明であるが、報道によると、乗用車の運転手は交通規制が行われている区間の駐車場で観戦した後に吹上温泉に向い、下ってきた選手と衝突したようだ。

 

この通りだとすると、乗用車の運転手は交通規制開始前にコースに進入して観戦し、もう選手は来ないと判断して吹き上げ温泉に向けて走ったと推測される。

五十嵐選手が追い越そうとした集団は先頭からかなり遅れていたのかもしれない。

 

レースでは、最後尾の選手の後方から警察のパトカーが交通規制の解除をスピーカーで告知して行く。

乗用車の運転手はその行動からコアなファンと思われるがこのことを知らなかったのだろうか。

 

五十嵐選手が追いそうとした集団はレースのどの位置を走っていたのかも焦点だ。

もし先頭からかなり遅れていたとしたら、審判員が手薄になっていて危険行為の制御など、レースコントロールが不十分だったことも考えられる。

 

いずれ原因が明らかになると思うが、十分検証して安全対策を強化し、ヨーロッパスタイルの「ツール・ド・北海道」が継続されることを願う。

 


桜が咲いた!

2023年09月09日 | 日記

 

朝の自転車散歩のコースにある桜の木に花が咲いた。

秋や冬に咲くのを「狂い咲き」と呼ぶそうな。

 

なんでも葉から出るホルモンが開花を司っているとかで、普通は春に花芽に作用するという。

やはりこの夏の猛暑がホルモンバランスを崩した?

 

2023.9.9  7:00

 

軽薄な内閣改造

2023年09月08日 | 日記

いつの頃からか、〝内閣改造〟が軽いものになった。

かつては総理大臣の右腕の官房長官が先ず決り、「組閣本部」で総理大臣と官房長官が中心となって新閣僚を決め、次々に官邸に呼び込まれるというスタイルであった。

官邸前に報道機関の取材テント村が出来るという物々しささえあり、〝派閥均衡〟〝在庫一掃〟などの評価はあれど、何かしらの期待感は生み出していた。

 

〝内閣改造〟が軽いものになったのは、そうした外見的なことよりも総理大臣そのものが時代とともに軽くなったことがある。

政権維持を図ることだけに腐心し、国民を向いて直面する重要な政治課題を解決するためのシフトを敷くという明確な意図も重厚な姿勢も感じられない。

13日にも行われるという内閣改造に期待は無い。

悲しい事である。

 

〝軽い総理大臣〟が行う改造は底が知れているが、大新聞は政権がジャニーズ事務所の記者会見の7日に合わせるようにリークする〝観測気球〟を追認するが如く無批判に垂れ流している。

TVに至っては全く取り上げず、ジャニーズ事務所と気象解説で時間稼ぎである。

 

ジャニー喜多川なる人物はよく知らない。

しかし、数十年に亘る性加害事件は「関連業界」のTV、大手マスコミが事務所の報復を恐れて真実の報道を避けてきた結果であることが、NHKを始めとする体裁を繕うようなコメントに滲み出ている。

もし、BBCが告発報道をしなければ依然として事態は変わらなかったに違いない。

全く恥ずかしいことである。

 

改造内閣は、過去の政治金規制法違反がウヤムになってる女性、統一教会との深い関係が疑われている政調会長、意識的に舌禍事件を起こす副総理、関東大震災の時の朝鮮人虐殺は国として確認していないとの驚くべき虚偽発言をした官房長官、等々、大臣として不適格な人物が要職を占めそうだ。

 

統一教会、ジャニーズ事務所の事件然り、諦めずに告発し、裁きを求めてきた人々がいて事態が動き出している。

改造内閣でも問題点を言い続けることが今、最も大切であるとジャニーズ事務所事件の報道を見ていて思う。

 

風化させてはいけないことがあまりに多すぎるが、小沢一郎は「自民党より国民の意識だ。」と問いかける。

諦めずに選挙に臨むことだと思う。

 


寝袋の洗濯

2023年09月05日 | 『私の自転車旅物語』

 

下北自転車旅から帰ってきて、少なくとも15年は使っている羽毛の寝袋を初めて洗濯した。

専用の洗剤を買って、使用方法を読んでみると、

・ドラム型の洗濯機がよい。

・羽毛は水に浮きやすいので、洗う前にしっかり浸水しておくこと。

・天日でも乾燥すること。

と書かれている。

 

妻に聞くと、コインランドリーでダウンジャケットを洗濯する人もいるとか。

天気が良いので、近くのコインランドリーに出掛けた。

寝袋は予め風呂に浸けて十分に水を吸わせておいた。

 

丁度、掃除の女性がいたので洗濯機の使い方を教えて貰えた。

洗剤と柔軟剤は自動で出てくるので用意した専用洗剤は使えなかったが、結果は問題無かった。

ドラムの中に水浸しの寝袋を広げ、「洗濯」、「撥水・防水」を選択し、選択・乾燥の強度は「弱」に設定。

料金は1,700円で所用時間は60分。

 

お金の投入で笑った。

「千円札はどこにいれるのですか。」

掃除の女性「ここはコインランドリーです。」

 

両替し、17枚の100円硬貨を投入してスタート。

色は深紅に蘇り、ふわふわに仕上がった。

 

2023..9.3

 


下北半島 「かっぱの湯」伝説

2023年09月03日 | 『私の自転車旅物語』

 

 

  

河童が座っている

 

下北半島の太平洋側のむつ市大畑町から17Kmほど山間に入ると「薬研温泉」がある。

日によって多少違うが、熱い。

 

自転車で1時間、車だと15分。

恐山の麓になる。

よく管理されていて、無料である。

 

ここに「かっぱの湯」の伝説がある。

今から1,000年の昔、恐山を開いた僧がこの地に降りて来る途中、足を滑らし大怪我をする。

川原で身体を休めていると大きな蕗の葉を被った河童が現れて連れ去られる。

 

翌日、眼を醒ますと蕗の葉に包まれてこの湯に浸かっていて、足の痛みは消えていた。

「薬研温泉」の始まりである。

近くに原始の森に囲まれた綺麗な国設野営場がある。

 

2017年以来、二度目のキャンプに納沙布岬のライダーハウスで知り合った神奈川県の知人がバイクで会いに来てくれた。

今回は車で移動して全国の山を登っている65才の和歌山県人と知り合いになった。

 

北海道に馴染みの深い雪印乳業に勤めていたが、2000年 に近畿地方を中心に発生した集団食中毒事件により退職したという経歴を聞いて、自分も仕事で関わっていたので世間は狭いと改めて思う。

これからは昔、自転車で日本一周した経験を生かして自転車旅を楽しむとのことだったので、北海道での再会が楽しみだ。

 

  

途中で出会った京都の大学生          キャンプ場の埼玉の大学生

 

二日間のねぐら

 

水源はキンキンに冷えた地下水

 

  

水槽にヤマベがいた                 猛暑のビールは最高!!

 


下北半島の寺山修司記念館

2023年09月01日 | 『私の自転車旅物語』

小河原湖 2023.8.20  15:00頃

 

寺山修司。

学生の頃だったか、難しい論理構成の独特の語り口がモノマネの対象になっていて存在を知ったが、アングラ前衛演劇集団「天井桟敷」を主宰している奇才という浅い認識しか無かった。

 

47年の人生で多彩な仕事をしている。

歌人・劇作家・演出家・映画監督が一般的な肩書きのようだが、これ以外に

俳人・詩人・作詞家・放送作家・競馬評論家等々。

「職業は?」と問われて、「寺山修司」と答えたという逸話があるほどだ。

 

下北半島の自転車旅で「小川原(オガワラ)湖」にキャンプした。

海水と淡水が混じる汽水湖で、家族連れで賑わう〝湖水浴〟エリアの砂浜にはそのことを示すシジミの貝殻が混じっていた。

 

朝、テントから顔を出すと、広い湖面に深い霧が立ち込めている。

キャンプ場の人に聞くと、太平洋まで東に2Kmしかなく、その影響により朝は海霧が流れ込んで来るという。

 

小川原湖を出発して直ぐに「寺山修司記念館」が近くにあることを示す矢印があった。

開館している時間ではないのでパスしたが、寺山修司はこの辺りの出身なのだろうかと漠然と思った。

 

帰宅して調べてみると、

本人は「父の転勤で、走っている列車の中で生まれ、ゆえに故郷は無い。」と記しているという。

寺山修司の訛りの強い早口だが茫洋とした語り口でもそのような説明をしていたのだろうかと少し笑った。

母はつによれば、弘前市生まれであるが、戸籍上は現在の三沢市らしい。

 

小川原を出て、早朝の下北半島の深い霧を走っていて、突然、寺山修司の歌を思い出した。

強烈で心に残っている。

 

- マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや -

 

この風景に歌の着想があるのではないか、と勝手に想像しながらペダルを漕いでいると、複雑な家庭環境にあった寺山修司と下北の海霧が結びつくようだった。

 

記念館は母はつ氏が寄付した寺山修司の遺品を保存公開するためのものだが、マッチ擦る・・・の歌は林檎の弘前より霧深い下北半島の方が合っている。

 

六ヶ所村の山中の霧 2023.8.21   6:45頃

 

- 面売りの面のなかより買い来たる笑いながらに燃やされにけり -

浅い認識の自分には難解だ。