1月半ばに、独り暮らしだった父(84)が遠く離れた実家の自室で倒れて亡くなっているのが見つかった。死後1週間経っていた。
1週間前から嫌な予感がしていた。朝方目を覚ますと、寝室のドアが大きく開いて廊下の電気がついていたことがあったのだ。大寒の最中、ドアを閉めずに寝ることなどあり得ない。寒い空気がひんやりと寝室に流れ込んでいた。誰が開けたんだろう。この家には私しかいないのに。
その時にもう私の心は父の死を知っていたように思う。
1月半ばに、独り暮らしだった父(84)が遠く離れた実家の自室で倒れて亡くなっているのが見つかった。死後1週間経っていた。
1週間前から嫌な予感がしていた。朝方目を覚ますと、寝室のドアが大きく開いて廊下の電気がついていたことがあったのだ。大寒の最中、ドアを閉めずに寝ることなどあり得ない。寒い空気がひんやりと寝室に流れ込んでいた。誰が開けたんだろう。この家には私しかいないのに。
その時にもう私の心は父の死を知っていたように思う。
⬛️私たちは一人で生まれて一人で死んでいく⬛️
──人間関係で気持ちが沈んだ時にもうまく対処できるといいのですが……。煩悩が出てきて見守ろうと思いつつ、なかなかうまくいかないことも多いかと思います。
吉田さん:まず、分かり合えない前提を持っておくことじゃないかなと思います。期待するからこそ「どうして分かってくれないの」「自分はこんなに辛いのに」と不満を抱いてしまいます。お釈迦様の言葉にもありますが、私たちは一人で生まれて一人で死んでいく。どこまで行っても自分というものは自分しか抱えられない。ドライに聞こえるかもしれませんが、わからない前提に立つ方が人間関係に必要以上に悩まずに済むのかもしれません。
⬛️誤解されがちな「自業自得」本来の意味⬛️
──「自業自得」とか「自分の苦しみは自分で作っている」と考えると、さらに自分を責めてしまい辛くなったりするような気もするのですが、そういったことはなかったのですか?
吉田さん:仏教用語でいう「自業自得」は決して自分を責める言葉ではなく、自分の行いは自分に現れる。シンプルな現象の名前というだけです。火に触れれば火傷するというような。だから苦しみのメカニズムは自分の心が作り出している。そういう仕組みなんだ、そういう風にできているんだって考えると救われた気持ちでした。
辞書で「自業自得」を引いてみました。
「自ら行った行為はその報いを自分の身に受けなければならないということ。また一般的に、自分の行為の結果を自分の身が受けること」
〜「精選版日本国語大辞典」(小学館)より
改めて見てみるとこの言葉自体に善悪の判断はありませんでした。
でも「報い」は悪い意味なのではないかと思い辞書を引いてみましたが「ある行為の結果として身に跳ね返ってくる事柄。善悪いずれについてもいう」(同じく精選版日本国語大辞典 小学館より引用)とのこと。
──私は、自分や人を責める言葉のように思っていました。
吉田さん:そう使われることが多いですが、原因があって結果があるというシンプルな原理です。でも、自業自得は人に向けてしまうと刃物みたいな言葉。包丁は自分で使うには便利だし、料理ができる。でも人に向けてしまうと凶器になりうる。
父さんが死んでから二度目に、田舎の実家に行ったときに、吸い殻の入った缶コーヒーの空き缶が庭に転がっていた。ショックだった。既に空き家であることを、つきあいがなくとも近所は皆知っているはずだ。田舎だもの。
私が小学校5年生の時に建てた家の前に、家族3人が誇らしく立っている写真が残っている。築約44年ののち、このような終わりを迎えるとは誰も想像していない顔だ。
母さんはおそらくこの実家には復帰できない。当面は無人になってしまう実家の防犯と防火のために、空き家セキュリティサービスを申し込んだ。地元の不動産屋には、月に1回の通水・通気サービスを申し込んだ。
2階建てで8部屋もある実家を、誰かに貸したりエアビーにすればとアドバイスしてくれる友人もいたが、いずれ生じる相続税のことを調べると、そうはしないほうがいいこともわかった。
あるいは、どうせリモートワークをしているんだから、流行りの二拠点生活を始めてもいい。超高速のネット環境を整えて、夏には遠方の友人達を呼んで合宿でもしようか。庭や屋上でバーベキューもできるし花火もできる。
独身独り暮らし、遠距離介護、孤独死、空き家、相続、実家じまい、残されたペットと、2021年に入ったらいきなり現代社会の問題がテンコ盛りになってしまった。しかし、塞ぎ込むよりは、この事実を書き留めていき、誰かの役に立ちたいと思えるようになった。
長生きの秘訣は好奇心💟
90-year-old grandmother travels alone around the world sharing everything on Instagram ❤️
by @babushka_1927
コロナウイルスの無常の風が吹き荒れております🌀
緑豊かで池や滝、史跡がある広大な庭園にホテルや料亭、結婚式場などを備え、目黒のホテル雅叙園東京や白金台の八芳園と並んで、東京を代表する和風の挙式スポットとして知られる。将棋と囲碁の名人戦では第1局の舞台として定着し、最近ではドラマ「半沢直樹」で大和田常務が秘密の会合を持つ料亭のロケ地にもなった。
この椿山荘を筆頭に、大阪の「太閤園」、全国の「ワシントンホテル」や「ホテルグレイスリー」など宿泊、観光施設を運営する老舗、藤田観光が、新型コロナウイルスの影響で追い込まれている。12日には、自社の歴史で重要な資産、「椿山荘の大阪版」といえる太閤園の売却、営業終了を発表した。
花に嵐の例えもあるさ、さよならだけが人生だ。
「ホテル雅叙園東京」(東京都目黒区)や「ホテル椿山荘東京」(同文京区)など老舗結婚式場として知られるホテルで、運営会社の業績が大きく悪化している。新型コロナウイルスの感染拡大で特に法人の需要が減少。海外リゾート婚やビジネスホテルなど、関連する別事業の不振も響いた。(朝日新聞)
雅叙園や「ホテルメルパルク」を運営するワタベウェディングは15日、2020年末に8億円の債務超過に転落したと発表した。両施設の法人利用が落ち込み、強みの海外ウェディングは「昨年4月からほぼ挙式ゼロの状況」(同社)。海外ウェディングを含めた「リゾート挙式」事業では、コロナの影響がなかった時期も含めて、20年の挙式組数が前年比71・4%減った。半面、挙式できないカップルによる写真撮影のニーズは高く、フォトサービスの利用は好調に推移しているという。