motoの徒然なるままに…

日々是好日日記

「明日の空」

2023年10月04日 | 日々徒然
⬛️野見山暁治「明日の空」⬛️

川っぷちな、草茫々と茂っていて、流水はどこから来るのか、よくもと思うほど、どす黒く横たわっていた。泳ぐたび母に叱られる。いくらトボけても、瞼や小鼻のふちに炭の粉がうっすらと残ってしまう。川っぷちの泥を、団子のように丸めて陽に晒していると、石炭のように燃える。ぼくたちは、ネンボウという、小さな棍棒を地面に突き立てたり、コマを回したり、天に向かって凧をあげるのに夢中だったり。女の子は、何をやっていたのか、仲間うちで仲良く遊んでいたので知らない。小学校に入るようになって、はじめて洋服を着せられた。それまで着物だったので、両脚に分かれているズボンが似合わなかったら、どうしよう。僕は気取り屋だ。近くの街の世界展で、西洋の子供たちの絵を知った。川も魚もボートも、きちんと輪郭で示されていて、その枠をはみ出さないように、色が塗り分けされている。犬も猫も行儀がいい。西洋人みたいだ。ぼくたちの絵は、緑の葉っぱが地面と交わり、野原の花と一体になって、やけに大きい。僕は今、お爺さんになっている。故郷の飯塚に、体育館が建つ。自分が育った小学校の皆さんの絵を、いっぱい描いてもらい、その中から選んで、粘土で型取りして、体育館の壁いちめんに貼り付けた。故郷の後輩たち、いつの間に西洋の子供たちと同じ線、同じ色合い、区別がつかん。あの日本人の泥くささが消えている。もう世界のどこに居ても、人間の生活は地球規模で進行しているのだろう。
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「悲しむ力」

2023年10月04日 | 日々徒然
今の日本人は喜怒哀楽の心が薄れてしまい、涙も流さなくなりました。もともとはウェットな国民性だと五木寛之先生は「悲しむ力」で、憂いてました。泣きたいときには、涙枯れるまで泣けばいいんです。カタルシス効果で傷ついた心を涙は浄化してくれます😢
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「野見山曉治先生プロフィール」

2023年10月04日 | 日々徒然
野見山 曉治は、日本の洋画家。勲等は文化勲章。東京芸術大学名誉教授、文化功労者。 本名は「野見山曉治」であり、文化勲章受章時の名簿でもそのように記載されているが、名の「曉」は旧字体のため、新字体で野見山 暁治とも表記される。 ウィキペディア
生年月日: 1920年12月17日 (年齢 101歳)
出身校: 東京美術学校洋画科卒業
著名な実績: 洋画
原語名: 野見山 曉治
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「不要不急」

2023年10月04日 | 日々徒然
⬛️不要不急⬛️

野見山暁治先生が、本年6月22日にご逝去されたのを知りませんでした。102歳。激動の時代を生き抜いた野見山先生の生涯は、作品が語り継いでいくでしょう。将来を見据えた志に感服します。先生は生涯を通じて、戦没画学生を偲んできました。それにしても、野見山暁治財団の活動が素晴らしく、ホームページの活動内容を拝見して感嘆しております。それに比べて、棟方志功記念館財団の存在、活動がよく見えてきません。今回の閉館について財団からのアナウンスが皆無なのは如何がものでしょうか?
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