東埼玉病院 リハビリテーション科ブログ

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コロナ体験記

2023年02月03日 | 紹介

皆さんこんにちは。毎日寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?

 

1月20日は二十四節気でいう「大寒」でした。

文字通り1年の中で一番寒さが厳しい時期という意味です、本当に昔の人はよくいったもので、その日あたりからまた一段と寒さがましていますね。

 

ちなみに、1月15日は何の日であるかご存知でしょうか?

 

2023年1月15日、日本で初めてコロナ患者が確認され日です。それから3年が経ちました。

世間では、先週よりは1日の感染者数が減ってはいる様ですが、第8波は少しずつおちつきをみせてきているのでしょうか。

 

今月20日には、岸田首相から、感染症法上の位置づけを、原則として季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行する方向で検討を進めるとの表明もありました。

 

今後どのような状況となるのでしょうか。。。。

 

今日はそんなコロナにまつわる?私のお話をしたいと思います。

 

このブログを読まれている方の中には、残念ながらコロナに感染された方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

そんな私も昨年感染した1人です。

どこでもらったか皆目検討もつかず、ただ身近な家族、患者様や職員に感染させなかったのは幸いであったなと感じております。

 

私の場合は、朝起きたら体の節々が痛いような、それこそインフルエンザの症状のような感じを受けました。

体温は37.5℃。「あゝ怪しいな」と発熱外来を受診しました。

熱はその日の朝だけで、受診する頃には、熱も下がり節々も痛く無くなっていました。

ただ頭痛と倦怠感が酷くなりました。しかし症状は幸いにも?これだけ、喉も鼻も咳など他の症状なく大丈夫でした。

 

それから10日間の隔離期間が過ぎ、診断の上、復職を果たしました。しかし頭痛と倦怠感は消失しませんでした。

 

そして、復帰後も通院することになりました。

いわゆる「後遺症」ということです。

 

上咽頭炎

 

皆さんは上咽頭という言葉をご存知でしょうか?

一般社団法人日本耳鼻咽喉科統計部外科学会よりhttp://www.jibika.or.jp/index.html

 

 

鼻の中(鼻腔)の奥、2つの鼻の穴から入った(鼻孔)空気が合流して喉を通り気官から肺へと入っていきます。その空気の合流付近を上咽頭と呼びます。

 

上咽頭の表面は繊毛上皮(せんもうじょうひ)で覆われ、その中にはリンパ球が入り込んでおり、上咽頭そのものが免疫機関の役割を担っています。

 

細菌やウイルスなどの病原体が侵入すると、体を守るために上咽頭のリンパ球が活性化し、炎症物質が産生されます。これを医学的には『急性上咽頭炎』と呼びます。

 

その典型的な例が、いわゆる風邪です。

急性上咽頭炎が起き、喉の痛みが出現したり痰などの自覚症状が現れます。

 

また、上咽頭は神経繊維が豊富で迷走神経が投射しており、自律神経とも密接な関係があります。

そのため関連痛として、首や肩こり、頭痛が起きたりします。

 

上咽頭に細菌やウイルスが侵入してくると、体の免疫機能が働き、ウイルスを攻撃して死滅させます。

急性上咽頭炎は免疫力が高ければすぐに治る病気です。

 

 

しかし、疲労や寝不足、あるいはストレスなどで免疫力が落ちている状態で風邪をひくと、風邪はなかなか治りません。その風邪が長引くことによって、ウイルスがなくなった後も上咽頭に炎症やうっ血が残ることがあります。

この状態を『慢性上咽頭炎』といいます。

 

そして、上述したように、上咽頭は免疫機関の役割をしていたり、自律神経とも密接な関係があることから、上咽頭炎が起きることで、さまざまな不調を引き起こしているのだそうです。

 

 

⇨詳しくお知りになりたい方は、

あなたのかかりつけ健康サイト サワイ健康推進課 https://kenko.sawai.co.jp/prevention/202212.html 

認定NPO法人 日本病巣疾患研究会 「慢性上咽頭炎」 https://jfir.jp/chronic-epipharyngitis/

 

 

鼻の奥なのに何だか色々な症状が起こるのですね。うつや、腎臓、さらにはアトピーにまで影響を与えるとは驚きです。

 

そのおかげで?私は今、週一回の通院・治療をしています。

コロナの後遺症で通院されている人は多いようです。(かかりつけ医の話による)

 

私が通うかかりつけ医の先生によると、上咽頭は通常ピンク色で血管が見えるそうなのですが、炎症が起きると、ゴツゴツとした石を敷きつめた様な状態になる、いわゆる”敷石様変化”になるのだそうです。

上の写真は内視鏡にて私の治療の様子を撮ったものです。

それを携帯で撮ったため画質が悪いのですが、左側の黒丸部分、腫れて白くボツボツしたものが有るのがわかるでしょうか?これが敷石様変化というのだそうです。

右側の綿棒、こちらに薬剤を塗って擦るのだそうです。

 

上咽頭炎はコロナでなくても、風邪で誰にでも起こりうる症状です。

しかし免疫力の低下などで長引くほど、慢性化しやすく、慢性化してしまうと上記のような思いがけない症状が出ることがあるようです。

 

もし「原因がよくわからないけれどなんだか体が不調なんだよなぁ。。。。」という方がいらっしゃったら耳鼻科やかかりつけ医などで一度ご相談されてみてはいかがでしょうか?

 

 

ではまだまだ寒い日が続く上に、コロナやインフルエンザも流行していますので、お体に気をつけてお過ごし下さい。

ご拝読ありがとうございました。

 

参考文献:

堀田修 つらい不調が続いたら慢性上咽頭炎を治しなさい あさ出版 2018年

参考HP:

一般社団法人日本耳鼻咽喉科統計部外科学会http://www.jibika.or.jp/index.html

あなたのかかりつけ健康サイト サワイ健康推進課 https://kenko.sawai.co.jp/prevention/202212.html

認定NPO法人 日本病巣疾患研究会 「慢性上咽頭炎」 https://jfir.jp/chronic-epipharyngitis/

 

 

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