東埼玉病院 リハビリテーション科ブログ

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マスク考

2022年09月08日 | 紹介

 

一理学療法士の最近のつぶやきです。

 

COVID-19流行して3年目になりますが、この3年間で様々な議論・話題が上がったなぁと改めて思います。

 

思い返せば、「マスク購入争奪戦」、「1枚100円越えでの取引」、「不織布マスクの洗濯でのリユース」、等から始まり、「アベノマスク」、「自作布マスク」、「謎の口だけ透明シールド」、「鼻マスク状態に対する口論・喧嘩」、「小児マスク適否」、「立体マスクの進化」、「マスク装着での呼吸不全、ドライマウス」、等々、様々な事象が起きたなあと、改めて感じます。

 

科学的な検証には様々な見解はあると思いますが、今主流株になっているBA.5の感染が、今までに増して施設クラスター発生頻度と家族内伝播率が強い印象があるのは、マスク装着有無が寄与しているのではないか、個人的には思います。

 

自宅内って、よっぽどのことがない限り、皆さんマスク非装着ですものね。

 

マスク装着の意義は、飛沫・エアロゾル発生抑制(拡散抑制)と吸い込み防止(保菌防止)と一般的には思われているようです。

 


が、実際のところは、環境に接触した手指を無意識に自分の口鼻へ持っていって触れてしまう、という人間の本能に準じた行為の間に、マスクを装着することでブロックする意味合いの方が大きい、というのが感染対策としての通説です。

 

と考えると、やっぱりCOVID-19は、飛沫・エアロゾル感染はもちろんあるけれども、一定数は接触感染での罹患があるのではないかと思います。そうでなければ、家族内発症の発症率が極めて高いことと、「子供からもらって親兄弟全員罹患」というパターンの多さに、個人的には納得がいかないかな、とも思います。

 

現在の世間のマスクに対する考え方(発話しない時や周囲に他人がいない場面でマスクは外す)に対しては、個人的には賛成です。マスクって、人の表情読めないし、そもそも顔なしで人を外見だけで覚えるのがかなり難しくなっていて、個人名で声掛けしたいところを自信がなくて「すみません」としか言えない状況が毎回悲しく思えます。

 

ですが、少し補足、というか強調をした方がいいのではないかな、と思うことがあります。

 

「手指消毒 OR 手洗い は、今まで以上に徹底!」

 

『手指を口鼻に持っていく動作は人間という動物の本能なのだから防ぎようがない。ならば常に自分の手指をきれいにしておかないと防げないよ。マスクつけてないんだから。』

 

 なんとなくこの視点が欠けていることと、最近の人間の慣れで、いろんな場所にある手指消毒の前をスルーしている人が増えているな、という印象があり、より一層、周囲の環境はCOVID-19ウイルスだらけになっているような気がします。

 

それを手で触れて貰ってしまわないようにすることが、一番の個人の感染対策なのでは、と思います。

 

ただ、私はマスクを積極的に外そうとは思いません。

 

自分の顔に自信がないので、マスクしている方が自分の心は平和です。

 

ロッテの監督の井口さんは、マスクをしていると表情が相手に見えず作戦がバレないので、そこだけが良かった、とコメントされてたことを思い返しました。全く同意です。

皆さんは、どっちがご自身にとって有意義ですかね?

 

 

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