旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

プチ旅に出よう。

2007年03月24日 | 旅行一般
旅行会社に入れば旅行ができると思っている人もいますが、実際のところは、それほどでもありません。

私は旅が好きでこの仕事に入ったわけだけれど、こうなってみると結局、最近は添乗員としてしか海外を旅する事はほとんど無くなり、それ以外の日々は会社で企画の料金を計算したり、お客様と話たり、書類を整理したりといった、結局一般的な事務仕事が1年のほとんどを占める事になるわけです。

私にとって添乗は自分一人で旅するよりもずっと楽しい旅なので、これだけでもこの仕事をしている事の大きな収穫なのですが、それでも日々の生活でふと旅に出たいと思う事も多々あります。

みなさんの中にも忙しかったり、予算との兼ね合い、その他様々な理由で旅から遠退いてしまっている人もいるのではないでしょうか。いや、最近の社会事情を見てみると、そういう人の方が多いのかとも思えます。

そんな人にオススメなのはプチ旅です。所要時間は工夫次第でゼロから可能。予算もゼロから可能。妙な旅行にやれ500円安い、1000円安いなどと1円でも安いツアーを探してパンフレットやホームページの情報を漁っているヒマがあったら、ゼロ円の旅に出かけようではありませんか。

手法は簡単。

例えば私の場合はバイクでの通勤です。当然、毎日同じ道を辿り、十数年を経た今では信号の変わるタイミングから、路上駐車の多い地域、交通取締りの多い地域などの情報も全て頭に入っていて、もはや自然にそれに反応しながら走っているわけです。そして、これを日常と呼ぶのでしょう。

一方旅は非日常の体験に集約されていると私は考えます。

ですから、プチ旅は、この場合、いつもと違う交差点で曲がってみるという事です。

途端に信号の変わるタイミングはわからないし、交通取締りのよくある場所もわからない。いつもと違った緊張感とそして妙な開放感を感じる事ができます。

これは他にもいろいろ楽しめる、正にあなたの工夫次第の旅なのです。

いつもと違うスーパーで買い物をしてみる。いつもと違う自動販売機でタバコを買ってみる。いつもと違う車両にわざと乗ってみる。普段使っているボールペンを別のペンに替えてみる。いろいろ考えられますね。部屋をおもいっきり模様替えしてみるというのも一つの旅かもしれません。

少しばかりの緊張感、不思議な開放感、新しい発見、自分自身の内面の変化。旅の魅力はそんな所にあるのではないでしょうか。そうであればこのプチ旅にもプチではありますが、これらが凝縮されていて充分楽しめることうけあいです。

さあ、今から出かけてみましょうか。


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