旅のウンチク

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軒先ハーブガーデン

2015年08月11日 | ライフスタイル
 昨年末、身近な友人たちとの忘年会を開いた際に料理自慢の友人の一人が使い残して置いていったバジルを1週間後に冷蔵庫内で発見。しおれてしまってはいましたが、ありがたくトマトソースのパスタに彩を添えさせてもらいました。

 まだ残ってしまったバジルを見ながら”次に使う頃にはダメになってるなぁ。”と思ったのですが、ダメ元で水を張って刺しておいたら翌日にはシャキッとバジルの姿に戻り、春になり、暖かくなるにつれて根も生えてきました。4月初めには植木鉢に定植。今では元気いっぱい増殖してオムレツや炒め物やパスタの材料を提供し続けてくれています。

 いつの頃からか、数種類のハーブを鉢植えする習慣になりました。今あるのはセージ、バジル、オレガノ、ペパーミント、マジョラム、タイム、ローズマリー。今年のゴールデンウィークまではイタリアンパセリも植えていたのですが、昨年の株は木のように太くなった末、天寿を全うしたのか、枯れていきました。苗を買ってきて植えるには少しタイミングを逃してしまったので今は鉢の空いたスペースをバジルがどんどん浸食しています。

 最初の頃はハーブ用の土を買ってきて植えていたのですが、ハーブによってはハーブ用の土が嫌いなものもあるようで、失敗することが何度かあり、今は”自家製生ごみコンポスト”でできた土に植えています。酸性が強すぎるかと心配したのですが、鉢の水はけに注意していれば、結構これでも育ちます。バジルとオレガノはコンポストの土が大好きのようで日にさえ当てておけばどんどん育ちます。毎日オムレツに使っても食べるのが追いつかないくらい。あまり放置しておくと日当たりの悪い下の方の葉が枯れてくるので適当に葉を摘んで食べるわけですが、食べ残した分を水に差しておくとまた根がでて、それを鉢に戻すものですからどんどん株が増えていきます。

 今年失敗に終わったのはパクチー。土が合わなかったのか、梅雨時に雨に当てすぎたのが悪かったのか、芽は出たけれどいつの間にか枯れてしまって姿を消しました。種がまだ残っているので秋になったら再挑戦してみたいと思っています。

 最初に覚えたタイ語が"マイサイパクチー(パクチー入れないで)"だった私ですが、人の食習慣は変化するものです。

 一番最初に植えて、そのままどんどん大きくなっていっているのはローズマリー。ある時食べた料理で、豚肉やジャガイモと合わせるとローズマリーは美味しいなと感じ、ハーブを植えるきっかけとなった植物なのですが、最近はすっかり私の興味から外れてしまいました。というのも近所に新しくできた公園にローズマリーが植えられていてどんどん大きくなっているからです。家のローズマリーが枯れても近所の公園で調達可能というわけです。以前は冬になると家の中へ取り込んでいたローズマリーの鉢も今は外に放りっぱなし。それでもよほど環境が合っているのか枯れるどころかどんどん育って、そろそろ鉢をかえてあげる必要がありそうです。

 今風の表現を使えば、"自家菜園で有機栽培のハーブを料理に使う"という事になり、なんとなくカッコよくもありますが、オッサンの一人暮らしっぽくなくなりますね。

 「マメだねぇ」と言ってくれる友人もいますが、私から見ればスーパーのハーブコーナーでハーブを買って料理する人の方がずっとマメ。ここから最寄りのスーパーまでは徒歩10分強。家の前の鉢植えは徒歩数秒。ずぼらな私は家の前に鉢植えしていなければ、買いに行ってまでハーブを料理に加える事は多分ないでしょう。

 いつでも店に行けば手に入るから便利なのか、店に行かないと手に入らないから不便なのか。外に生えていて切ってくればいいから便利なのか、毎日水をやらないといけないから不便なのか。

 便利、不便は視点を変えるといろいろに変化するものですね。


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