ラパロスコピストの夢

大阪梅田で子宮内膜症と闘うラパロスコピストのblog
子宮内膜症、子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術はどこまで進歩できるか?

結紮縫合は必要か?

2005-10-13 | 結紮縫合
子宮筋腫核出では子宮の縫合、子宮全摘では腟断端の縫合など、手術で結紮縫合が必要な場面は多い。しかし、血管や靱帯であれば、自動縫合器やクリップ、バイポーラ(高周波凝固)などで代用することができる。また、数センチメートルの小開腹を加えたり、経膣的な手術操作をしたりすることで内視鏡下での結紮縫合を避けることもできる。

それでいいのだろうか?内視鏡下での結紮縫合は習得するまでは難しいが、慣れれば、わずか数センチメートルの小開腹から狭い術野での縫合に比べれば、はるかにきれいに安全に縫合することができると思う。

以前、須賀川のセミナーでのことだが、「べつに腹腔鏡補助下手術でいいんじゃないか?」と体内結紮や体腔内操作の必要性に懐疑的な先生がいた。残念ながら、いい手術を見ていないのだろう。それは、それでいいんじゃないかと思うが、そこで止まってしまうと却ってトラブルが多くなるのではないか?

結紮縫合を練習することで、腹腔内操作の基本が身に付く、すなわちhand-eye coordinationが良くなるという副効用もある。結紮縫合をしっかり練習して安全な手術ができるようになってほしい。
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