演芸見ブんログ

寄席・野球観戦等に行った備忘録を残しています

08/10/26 《芸協らくごまつり》…その2

2008-10-26 | 芸協見ブんログ
《教室イベント》

『げいきょうの出来事2006&2007』(E.M.C)
昨年は出演者によるちょっとしたサプライズがあったのですが、今年は昇乃進師匠、昇美依さんによる淡々とした進行に、最後のほうで圓馬師匠が登場しました。
ち太郎さんが紹介する「2006年」版は昨年も見たものですが、“勿来温泉・関の湯”なんていう懐かしいフレーズも出て来ました。
A太郎さんの紹介による「2007年」版は、新真打夢花師匠の肉体美や、前座紹介での小笑さんのキャラが際立っていました。

『昭和最後の大納会』(E.M.C)
こちらは昭和63年の納会の模様。
最初は遊之介師匠が紹介していましたが、途中から今年の実行委員長である歌助師匠と昨年の実行委員長平治師匠が解説に加わりました。
なんてったって20年前の映像ですから既に亡くなっている師匠連中の、お元気な姿が感涙もの。
『柳昇・文治・先代柳橋・小圓馬・小南・猫八・千代菊・・・』と、まぁ出て来る出て来る!
今活躍中の方々では、笑三・遊三師匠、準会員紹介での『岡田富士子』さん(現・まねき猫さん)、娘の美江子さんと組んでいた八重子先生、さらに絵理・真理解散後、“びいどうし”というコンビを組んだ真理さん!(“珍しく緊張している”というテロップが出ていました!)
見逃せなかったのは当時前座だった「おまえ」「歌児」「がた治」「柳八」「小文」「歌若」「あん太」「でっどぼうる」「壱圓」といった面々。
大勢の幹部や来賓客の前で披露した芸に、鑑賞していた客よりも歌助師匠と平治師匠が盛り上がり、文治師の逸話では、なかなか楽屋に来ない文治師に業を煮やした、その前に上がる可楽師匠が「今日こそは文句を言ってやる!」と意気込んで高座へ。
上がり時間を過ぎても来ないので笛などの余芸でつないでいると、やっと到着した文治師に太鼓を叩かれ(「早く下りろ」の合図)交代。
楽屋でご立腹の可楽師匠が腹立ち紛れに酒を飲んでいたら、だんだん気分が良くなって、文治師が下りて来る前に帰っちゃった!という、大爆笑のエピソードでした

『講談体験教室』
昨年は立ち見が出るほど盛況だったのに今年は空席もチラホラ。
『鉢の木~いざ鎌倉~』と『お富与三郎』を先生が講師、京子さんとさんがアシスタントという形で読み進めて行きました。
ただ先生の声がかすれていたり、見本をみせるはずのさんと“にわか稽古”のようになってしまったり・・・。
挙句の果てに、与三郎の決め台詞の場面では、
『いよっ、・・・誰も声をかけてくれない
という自分の持ちネタを言わせる始末。
もうこの時点で私の関心は薄れてしまいました。
おまけに昨年はきらりさん手作り(30本)の参加者用張り扇がプレゼントされましたが、今年は終了時に回収。
あーぁ・・・

『太神楽体験教室』
喜楽先生を講師に20人が集まりました。
多くの参加者に戸惑い気味の喜楽先生。
まずは10人ずつ、撥の取り方を稽古しましたが、ちょっと危ないというので5人ずつに変更。
ところがこれが結構時間がかかってしまい、それを見ていた子供連れの母親から「体験できるんじゃないんですか?」
今度は子供たちが体験を始めて、それを見ていている大人たち。
時間は刻々と過ぎて行き、業を煮やした参加者が途中で退出し始めました。
45~50分という限られた時間で20人は無理があったようで、例えば子供と大人を分けるとか、体験人数を減らすとかするべきだったかなと感じた講座でした。

《飲食》
どれも美味しいものばかりでしたが、特に「楽輔のしぞーかおでん」は、味のしみ込んだおでんに甘いタレや粉末のかつおぶしをかけていただくとバカウマ!
今年は具材もたっぷりで、最後の最後まで賑わっていました

ちょっと残念だったのは「とんとんとん馬のとん汁」で、申し訳程度の豚肉と大根に、ほとんど半生の白菜のみ
これで300円ですか・・・

『右紋の駄菓子屋ばばぁん家』では、いじわるばあさんのような衣装を着た右紋師匠と、お友達(?)のD51・けんじおばあちゃんが店番。
用心のため(?)D51・まさし巡査が防犯に当たっていました
さらに右紋師匠に肩をムンズと掴まれ、割烹着に付いている“缶バッチ”を指差し「どれがいい?」
「えっ!?いただけるんですか?」
落語家さんの紋は良くわからないので、“バク助”の缶バッチを頂戴しました。ありがとうございます

終盤、校庭内をブラブラしていたらある色物の先生が、「これ、俺が着ていたヤツだけどあげる!」
見ると“らくごまつり”特製の真っ赤なTシャツ(←これは黄色ですが…)
Mサイズなのでパッツンパッツンになっちゃうかなぁ…と考えていたら、「誰かにあげてもいいし・・・」
イヤイヤ、後から着てみたら何とか着られそうなので、寄席に行く時に着用させていただきます。ありがとうございます

《サイン》
八千代・初音さん…お2人による合作。八千代さんが描いた傘の絵に、初音さんがカワイイきつね(?)を描き加えてくれました

東京ボーイズ六郎先生にお願いしたら「書くのはあっち」と八郎先生の所まで行って下さいました。
八郎先生の楽しいイラストが入ったサインに、六郎先生が定期入れから千社札を取り出して貼って下さる大サービス!

三笑亭可龍さん…達筆な筆文字によるサインの横に『祝 日本一』の文字。
もちろん日本シリーズは応援しますよ!

桂圓枝師匠…囲碁サロンにいらっしゃる所をお邪魔しました。
圓枝師匠の師匠である故・桂枝太郎師(歌春師匠の先の師匠でもあります)と、私の祖父が川柳仲間だったことや、亡母の葬儀に花輪を送っていただいたことををお話しすると、最初は恥ずかしがっていた圓枝師匠ですが都々逸を書き加えて下さいました。
『飛躍する夢 広がる空を 見てる瞳の 澄んだ色』
大感激です

新山真理さん…サインをお願いすると「絵理・真理の?」…今日はもちろん!
20年ぶりにコンビ復活となった「嫁に行って辞めちゃった」絵理さんを見送った後、サラサラサラと「絵理・真理」のサインが完成。
これは貴重ですねぇ。。。

春風亭鯉枝さん…遊喜・昇美依・鯉太・花丸さんと共に来年の真打昇進が決まっている鯉枝さん。
朴訥な人柄を表すようなサインをいただいたら、横にいた小蝠さんが「わたりてつやも書かなきゃ!」
楷書で「渡利哲也」と書いた後、なおも小蝠さんが「奥さんもホラ!」
照れて戸惑う奥さんも最後には根負けして書いて下さいました。
まるで役所に提出するような夫婦連名のサイン。貴重です!

《ステージ企画》
ほとんど見ることはできませんでしたが、終盤になって新山絵理・真理の“幻のデビュー曲”『ちょっと待って浅草』(だったかな?)が聴けたのは本当にラッキーでした

《くじ》
「富くじ」を始め、「しぞーかおでん」「串カツ&冷し飴」「スタンプラリー」「ばばぁん家」のあんこ玉…といったくじ・抽選ものがことごとくハズレ
相変わらずの「引きの弱さ」を露呈してしまいました

昨年は右京師匠が黙々とゴミの片付けをしていましたが、今年は金太郎師匠や遊雀師匠たちがゴミ箱の前で“分別回収”
ステージやイベントのような表舞台ではなく、このような仕事をしている師匠方の力があればこその『芸協らくごまつり』
企画や準備など本当に大変な労力だと思いますが、来年も是非開催していただきたいと切に願いながら、軽い足取りで芸能花伝舎を後にしました。

芸協の芸人の皆様、スタッフ・ボランティアの方々、本当にお疲れさまでした。
そしてありがとうございました!