うちの家の近所に果物に結構力を入れているスーパーがあって、学校帰りにそこに寄るのが毎日の楽しみだったりするのですが、先日、そこでシークワーサーを見つけました。7月はまだ晩生の河内晩柑が出回っている時期。超晩生の品種と、ある意味超極早生といえるシークワーサーが並んで売られているのを見て、なんだかんだ国内産カンキツは露地ものであっても一年間出回っているんだなぁと感動しました笑
とはいっても、シークワーサーは香酸柑橘。甘いミカンが出回るのは超極早生の9月ごろから。7~9月のギャップを埋めてくれる品種ができたらいいなぁとの思いから、四季咲き性に注目した交配に興味を持っています。
さて、今日はそんな四季咲き性を持つシキキツの話。
シキキツの話が最後に出てきたのは2月ですね。
マメキンカンを母親にシキキツと交配した実から採種をしたという話でした。
マメキンカンは多胚性品種であるものの、胚の数は比較的少なく、単胚の種子が得られることが時々あります。
それに期待していたのですが、ついに交配した実からは単胚の種子は得られませんでした。
マメキンカンは普通の品種と違いかなり特殊な形態を持ちます。
開花期に関してはマメキンカンと開花期が一致するのはシキキツだけ。そんなわけでシキキツを交配相手として選択しましたが、両品種とも多胚性。交雑胚を得ることは困難を極めます。この交配は3年ほど取り組んできましたが、色々と壁がありまだ一度も成功したことがありません。
基本的に交配ではマメキンカンを種子親に使っていました。以前調べた際、マメキンカンの方が胚の数が少なく、マメキンカンを種子親に使ったほうが交雑胚の獲得確率が高いと考えたからです。しかし去年はマメキンカンの開花が遅れたせいでそれがかなわず、シキキツを種子親に使う交配になってしまいました。
毎年のように交雑胚は得られないだろうなと思いながら、今日その交配を行った実の収穫&採種を行ったのですが、なんと、その中から単胚の種子を得ることができました!しかも4つも!!
その写真がこちら↓
これがシキキツの実。
まだ10個ほど木に残っています
そしてこちらが単胚の種子!↓
間違いなく単胚の種子です!!!!!!
マメキンカンを種子親に使った交配では花が小さく確実性が低かったのですが、シキキツは一般のカンキツのように花が大きく、交配も容易であるため、今回得た種子も高い確率で交雑胚だと思われます!取り組み始めて3年、ようやく種子を得ることができました♪
気になるのはなぜシキキツから単胚の種子が出てきたか、です。
以前調べた時は間違いなく一つの種子からたくさんの胚が出てきました。
一つ可能性として考えられるのが、以前調べた実は春に実った実であったことです。
シキキツは四季咲き性を持ち、春と夏に花を咲かせます。
また、多胚性カンキツの胚の数は開花時期の温度が高いほど少なくなるという報告を見たことがあります。
だとすれば、春に実った実の胚は多く、夏に実った実の胚は少なくなるはずです。
今まで、絶対にマメキンカンを種子親に使った方がいいと信じ込んでいただけに、解決方法が交配親をチェンジするだけだったということにはちょっとショックを隠し切れません笑 久しぶりに交配の難しさと面白さを感じた一日でした。
とはいっても、シークワーサーは香酸柑橘。甘いミカンが出回るのは超極早生の9月ごろから。7~9月のギャップを埋めてくれる品種ができたらいいなぁとの思いから、四季咲き性に注目した交配に興味を持っています。
さて、今日はそんな四季咲き性を持つシキキツの話。
シキキツの話が最後に出てきたのは2月ですね。
マメキンカンを母親にシキキツと交配した実から採種をしたという話でした。
マメキンカンは多胚性品種であるものの、胚の数は比較的少なく、単胚の種子が得られることが時々あります。
それに期待していたのですが、ついに交配した実からは単胚の種子は得られませんでした。
マメキンカンは普通の品種と違いかなり特殊な形態を持ちます。
開花期に関してはマメキンカンと開花期が一致するのはシキキツだけ。そんなわけでシキキツを交配相手として選択しましたが、両品種とも多胚性。交雑胚を得ることは困難を極めます。この交配は3年ほど取り組んできましたが、色々と壁がありまだ一度も成功したことがありません。
基本的に交配ではマメキンカンを種子親に使っていました。以前調べた際、マメキンカンの方が胚の数が少なく、マメキンカンを種子親に使ったほうが交雑胚の獲得確率が高いと考えたからです。しかし去年はマメキンカンの開花が遅れたせいでそれがかなわず、シキキツを種子親に使う交配になってしまいました。
毎年のように交雑胚は得られないだろうなと思いながら、今日その交配を行った実の収穫&採種を行ったのですが、なんと、その中から単胚の種子を得ることができました!しかも4つも!!
その写真がこちら↓
これがシキキツの実。
まだ10個ほど木に残っています
そしてこちらが単胚の種子!↓
間違いなく単胚の種子です!!!!!!
マメキンカンを種子親に使った交配では花が小さく確実性が低かったのですが、シキキツは一般のカンキツのように花が大きく、交配も容易であるため、今回得た種子も高い確率で交雑胚だと思われます!取り組み始めて3年、ようやく種子を得ることができました♪
気になるのはなぜシキキツから単胚の種子が出てきたか、です。
以前調べた時は間違いなく一つの種子からたくさんの胚が出てきました。
一つ可能性として考えられるのが、以前調べた実は春に実った実であったことです。
シキキツは四季咲き性を持ち、春と夏に花を咲かせます。
また、多胚性カンキツの胚の数は開花時期の温度が高いほど少なくなるという報告を見たことがあります。
だとすれば、春に実った実の胚は多く、夏に実った実の胚は少なくなるはずです。
今まで、絶対にマメキンカンを種子親に使った方がいいと信じ込んでいただけに、解決方法が交配親をチェンジするだけだったということにはちょっとショックを隠し切れません笑 久しぶりに交配の難しさと面白さを感じた一日でした。