10月8日のNHKクローズアップ現代で
大量の墓石投棄を問題視していました。
明治以来イエを中心とした民法によって、私たちは先祖代々墓を守って来ました。
ところが、戦後の民法はイエから個人を対象にしていることや、
都会への人口の流入によって、墓を守れない人が急増しました。
そこで最近脚光を浴びているのが、墓じまい。
先祖代々の墓を無縁に放置するより、墓を閉まって合同永代供養墓に収めるということに注目が高まっています。
ちょっと前まで3世代同居が当たり前だった生活が、核家族へ。
そして、結婚しないシングルの増加へ。
墓も先祖代々から家族墓へ、そして個人墓へと向かって行くことでしょう。
LEDが100年に1度の発明なら、お墓の変化も100年に一度の大変革だと思います。
先祖代々の墓に変わる新しいお墓のカタチは何?と尋ねられたら、樹木葬永代供養墓と答えるでしょう。
はっきりと断言できます。
ピンチはチャンス。この現象をどうとらえるか、これが布教に活かされるかと思います。
ある方は、永代供養墓が現代の一番の布教と言うのはこのことです。
日本仏教は葬儀やお墓と切り離せません。
曹洞宗はお葬式を一般庶民に導入した事によって、江戸時代以降教線を拡大してきたと言われています。
今の時代、イエから個人へと、墓が先細りするのであれば、個人がどのようなお墓が求められているのかを考える。
ここに教線拡大の大転換が潜んでいるのではないかと思うのです。
ただ、仏教は変わるのが苦手でゆっくりが好きなのですが、時代はそれ以上のスピードで進んでいます。
最後にTVのコメンテーターは、こういっていました。
散骨は亡くなった人と対峙できない。
その人が散骨を希望しても、残された人は決してそうとは考えない。想いは異なる。
とコメントしていたように、散骨はおすすめできません。
本来土葬であったように、樹木葬(土に還る葬法)が一番日本仏教合ったお墓かと思います。
この問題は地方も都会もすべての人に関わる大問題ですので、
一緒に今後も考えていきましょう。