とあるお寺の腰かけです。お寺に腰かけがあるところないところ、あまり意識してなかったのですが、初めて訪れたお寺には腰かけがありました。
僕は名所名跡に訪れると、そこにある看板マニアでもありまして、その場所の由来などが書かれた看板があれば写真に収める趣味も持っています。
境内には名所にむかう歩道が整備されてましたが、そこにむかう途中で大木が倒れてまして驚きました。思わずスマホをとりだしました。
デジカメで写してる場合でもないくらいに気は動転しましたが、幸い通り抜けそうだったので倒木をくぐりその先を進みました。それまでここに手すりがあったことには気づきませんでした。
倒木をくぐりとその先には枝葉が落ちてました。
・・・どうせ縁日物だから、大した植木がある訳じゃないが、ともかくも松とか檜とかが、ここだけは人足の疎らな通りに、水々しい枝葉を茂らしているんだ。「こんな所へ来たは好いが、一体どうする気なんだろう?――牧野はそう疑いながら、しばらくは橋づめの電・・・ 芥川竜之介「奇怪な再会」
『枝葉』で検索してみたところ、芥川竜之介の一文が‥‥‥。
かなり登ったところに名所のお墓がありました。そこには由来が書かれた看板もありました。目的は腰かけを求めて訪れたのですが、ここに着いて思ったことはお参りすることでした。
お線香も何も持たずに着ましたので、とっさに感じてお線香代わりに電子タバコを差し出し手を合わせました。
帰り道で転んでしまい、ふと逆の方向をむいたら、先ほどの枝葉が見えて僕は道を間違えてたことに気づきました。
その枝葉の先にきた途中でくぐった倒木が再び見えました。
近づいて見ると、しめ縄のようなつる木が架かってました。
倒木を再びくぐると手すりがあったことに気づきました。下り坂はこの手すりをさすりながら境内にもどりました。
汚れた手はお寺の水道水で清めました。目にした地蔵や石碑に手を合わせ訪れたお寺にあった腰かけです。僕は史跡巡りをし過ぎて怪我を負ったことがあり、ツレにも心配をかけました。史跡巡りで注意することは、それにハマり過ぎないことだとツレの母から教訓を得ました。
『史跡巡りはディスタンス・大概にせよ』だそうです。