もう何十年もこの辺を通っていたのですが、腰かけがあるのは知りつつ、ほとんど立ち止まって見ることがなかったとある場所。10年、20年の間、もしくはそれ以前から「この腰かけにいったい何人の人が腰かけたことがあるんだろう」と思うほど、誰も座ったことがないような『まちの腰かけ』。
場所は慰霊碑があるお墓みたいな場所だと感じていましたが、その場所をよく見ると、古峰神社が祀られた境内でした。広場の空間に枯れ葉やゴミが散乱しているわけでもなく、近所に住む住人は時折掃除なども行っているようにも思えました。
『古峰神社』とは、いったいなんの神社だろうと調べてみたら、天狗にまつわる信仰のようです。
古峯神社の天狗のはなし - 秩父・仙台まほろばの道
昔、次郎作という男がいて毎日河原で遊んでいた。それを山からみていた天狗が「次郎作どんは何をやってんだんべ」と不思議に思い、「毎日何しに来てる...
古峯神社の天狗のはなし - 秩父・仙台まほろばの道
広場(境内)を囲むように道端に沿って設置されているタイヤ。歩行者にはこのタイヤのほうが腰かけとしての役割もあるように思えました。
その存在感は何十年も前からあった『まちの腰かけ』。僕が思ったのは「汚れて見えるあのベンチを一度きれいに洗ってみようか」という、奉仕の気持ちが湧きました。