日野原重明氏が「102歳 私の証 あるがまゝ行く」というエッセイを朝日に書いている。
ときどき読んでいる。今回のサブタイトルは「私の苦い思い出とヘレンケラー」とあった。
小学生の頃、ろう者を蔑称の「つんぼ」と呼び、からかい、自責の念にかられていると。
102歳の今、苦い思い出として反芻しているのだろう。
その中で、カントの言葉をヘレンが取り上げ「耳が聞こえないことは、人と人を切り離す」
に触れていることを紹介していた。
ヘレンは、見えないよりも話せないよりも、聞こえないことを最大の障害と捉えていた。
内部障害も理解されにくいが、聞こえないことはさらに理解に困難が伴う。