セツの 日々つれづれ日記

猫たちの様子や感動した景色など、日々のささいな出来事をアップしています。

紅葉の吉野山 (4/4)

2012-11-23 14:44:35 | 吉野山
ずいぶん間が開いてしまってすみませんでした。

またまた、出かけたりしておりまして。

それでは、吉野山の旅、最終回です。




やっと、奥千本まで戻ってきた私、まず最初にしたことは、バス時刻の確認、でした。

かなり疲れてしまって、バスで途中まで下りてしまおうかと、また弱気になっておりました。

ところが、やはり厳しき修行の山。

バスは、もう最終が出てしまっていた。

もともと、歩いて下まで行く予定だったのに、すぐサボろうとしてしまってだめだろ、とじぶんを叱咤して、下への道を歩き出しました。

すぐ、地図を見つけました。



私は今右上のほう。



このあたりをうにうにと歩いてきたのです。

これから、地図の右上から左下までのびる赤線の道を、斜めに下りてくることになります。

もうここからは、舗装道路で歩きやすいはずなので、大丈夫かな。

距離を見ると、3.7キロとのこと。

よくわかんないけど、長いのかなぁ。

しんどいけど、歩くしか帰る方法はない。

今の時間、3時半。

今はもう5時くらいにはほぼ真っ暗な季節だし、山の中はさらに早いはず。

少し急がなくっちゃ。

道はずっと下り坂なので、小走りで下りて行きます。

たたたたた。

すぐゼーゼー。

日頃の運動不足で、一度に長くは走れない。


歩いて呼吸を整えたら、また、たたたたた……。

そんなことを繰り返していてら、杉並木が続く道の向こうに、紅葉した色が見えてきました。


キュキュキュー、ブレーキブレーキ。


なにこれ、真っ赤。




こんなに鮮やかな赤色、見たことがない!

そして、これまでずっと憧れてきた、鮮やかなじゅうたん。



やっと、見ることができた。

なんてすごい。

サラサラと折り重なって、ふわふわだー。

奇跡を見てるみたい。

歩いてきて、よかった。

疲れがまた、一気に吹き飛びました。

高城山展望台、覚えておこう。

今度来たときは、上まで上がってみよう。

ここにはたくさん人がいて、高齢の方とかこれからどうやって下りていくんだろうと心配になったのですが、大丈夫。

車にバン、と乗り込むとスーッと去って行きました。

……いいなあ……。

いやいやいや、いかん、また弱気が。

今日は、歩きに来たんだからね。

いっぱい写真を撮って納得すると、また、杉並木の急坂を走り始めました。

しかし、この匂い……。

たぶん杉の匂いだと思うのですが、むせかえるほど香って、苦しいほど。

山ってやっぱすごいなぁ。圧倒されちゃう。



素敵な一角。




なんか絵になるなぁ、立派な字。


神社が出てきた。

急いでいるけど、せっかくだし見に行ってみようと階段を登ると、ものすごくステキなおやしろ。




吉野水分神社(よしのみくまりじんじゃ)、というらしい。

別名を子守宮といって、子どもを授かったり元気に育つことをお祈りする神社のようだ。

参拝にきていた年配の女性が、一心に頭を下げてお祈りしていて、孫の無事の成長をお祈りしておられるのかなぁと、ちょっと厳粛な雰囲気を感じました。

見て良かったなぁ。


さて、また坂を下りはじめましょう。


私の他にも小走りしている男性を発見。

走りますよね、この状況。


しっかし、坂がとっても急で。

勢いをつけすぎるとすごいスピードになってくる。


見たいものがあってブレーキをかけると。ヒザが。ヒザが。


いった~~~い!!(古傷持ち)

うううう、日頃ランニングなんてしてないくせに急に使ったから。

ヒザの逆襲にあいました。


お、また展望台があるようです。

また登る感じならスルーなんですけど……。

ちょっと入って様子を見る。

と、すぐに見晴し台がありました。


数人の観光客が、熱心に向こうを眺めていました。

どれどれ。




うはー、これはすごい。

どこかの雑誌で見たぞ、これ、これから向かう中千本、下千本の景色だ~~~!


天空に浮かぶ町みたいだなぁ。




行きに見た金峯山寺の大きな屋根が見えている。

はるか下に道路も。


うわ~、あそこまで歩くのか。

遠く見えるわぁ……。

でも、もうすでにけっこう下りて来てるし、もう3キロもないだろうし。

大丈夫、歩いてたら着く。歩くんだ。


感動の景色を見れて嬉しい気持ちと、うんざりな気持ち、いろいろごちゃまぜのまま、またスタートしました。


もう少し下りていくと、紅葉と天空の町。




そして、写真では分かりにくいのですが、とっても大きな黄色い木と石碑。



西陽を透過させて、最高に美しい黄色。大好きな色。




落ちていく太陽と追っかけっこ。

もう少し、綺麗な景色を見せて~~~!

心の中で叫びながら、たたたたと下りていきます。




おう、もう一方のふくらはぎがつりました。

ぐいぐいとアキレスを伸ばして、びっこびっこしながら治します。


下から、女性グループが上がってきた。

ん、何か聞きたそう。

「足をお止めしてすみません、このバス停はまだだいぶ遠いですか」

一人が地図を見せながら話しかけてきた。

ここまで、この急坂をずっと、上って来たのだろうか。

大変やったやろうな。

「まだだいぶ上ですし、バスはもう、最終が出てますよ」

言うの辛かった。ショックかなぁ。

でも、言ってあげないと。

これ以上行っても真っ暗ななか下りてこなくちゃいけないし。

頑張ってください。



やっと、集落が見えてきました。

はあ、民家があるだけで、ものすごく安心する。

ここに来て、一気に日が暮れてきました。

風情のある旅館から、温もりの光が誘います。




ラジウム温泉とか、書いてあったり。

あああ、まったり浸かって足を休めたい!!

奈良県民なので、奈良県内で泊まるのはどうももったいない気がして、考えたことなかったけど。

無性に泊まりたくなりました。


目の前で宿泊客がチェックインしていくのが見える。

宿からの景色がすごくいいのは行きに見て知っていたので、それでいてレトロな感じにとても心魅かれました。


今度、旦那を連れてくるときは、泊まりにしようかなぁ。

そんなことを考えながら、ちょっとペースを落としててくてくと暮れかけの町を歩いていきました。





お店はもう、食事処を除いてほぼ閉まっており、少し寂しかったけど、そういうのも哀愁を帯びていていいなぁ。


てくてくてく。金峯山寺を過ぎます。

本堂はこれからライトアップされるみたい。

今は、吉野山の宿に宿泊する方限定の、夜のツアーがあるそうだ。

真っ青ででっかい蔵王権現さん、さぞ怖かろう。


ついに、ケーブル駅に着いた~~~!!!


はあぁぁぁ。長かった~~~。


時刻表を確認する。

お、わりとすぐある。

ていうか、最終の一本前やん!

危なかったなぁ。走ってきて正解。

やっぱり朝、のんびりイブ散歩して準備して、とかしてる場合じゃなかったんだ。

出発が遅かったのが一番悪かったなぁ。

次来る時は、前日までに準備、すぐ散歩して、すぐ出る。そうしよう。




土産物屋の明るい照明が、なんともほっとさせてくれます。

旦那へのお土産の、豆腐で出来た餅のみたらし団子と、おなかペコペコを抑えるための焼き餅。

焼き餅の横にはこんがりと焼けた鮎が。



裸電球が旅情をかき立てます。


ケーブルカーに乗り込むと、もう出発1分前。

ああ、吉野山、さようなら。

出発のブザーを聞きながら窓越しに外を見ると、「ありがとうございました!」と大きな声で言って90度頭を下げる駅員さん。

すごい。なんて丁寧な。

見えなくなるまで頭を下げておられました。

厳しい山だったけど、最後にとっても心が温まりました。

こちらこそ、ありがとうございました。


下に着くと、ライトアップされた紅葉のアーチがどーんとお出迎え。



ここの紅葉、ほんとすごいな。

改めてゆっくり眺めながら、吉野駅に歩いていきました。


吉野山は、この紅葉の頃、下千本、中千本が夜間のライトアップで美しく照らされるそうです。

夜もいいなぁ。宿泊すれば見られるなぁ。


次の計画がちゃくちゃくと頭の中にできていきます。


吉野駅に着きました。

さっきのお餅だけじゃ、ちっとも空腹が抑えられず(大食いなもので)。

パンとか買いたいな~~、あとホットコーヒーとか……。

うう、普通の売店ってないのか。土産物屋じゃなくて。ううう。

仕方なくホットの缶コーヒーを買った。

帰りは真っ暗で景色も見えないし、特急で帰ろう。


チケットを買って、ホームへ。



もう特急来てる~~~。って、え、たったの2両かいっ!!

2両編成の特急なんて、初めて見たよ。

さすが、ローカル線。

非日常な感じで面白いなぁ。


乗り込む寸前、振り向いて。




さようなら、吉野。すごかったよ。


座席に座ると、じわ~~~っと足が弛緩する感触が。

つ、疲れた~~~!




素晴らしかった、いろんな景色を思い出しながら、うとうと…うとうと…。

途中の乗り換え駅で、パンや押し寿司などをいっぱい買い込んで、家へ帰りました。



ただいま~~~。

寝ていたらしいイブちょ、むっくりと起きだして、のび~~~~、くわぁ~~~とあくび。

よく寝てたの~~~?


うん、かあさん、開けてください。




はいはい、きっちりお座りしてえらいね。

開けようね~~~。






長い文章を読んでいただき、ありがとうございました。

紅葉の吉野山の旅、これで終わりです。


もしも、これから吉野山への旅を計画される方がいらっしゃれば。

なるべく朝早いめから行きましょう。

そのほうが、ゆっくりと食事やお茶をしたりできますし、バスもあります。

山道を歩き慣れてない方は、まずバスで奥千本まで上がりましょう。

そこからも、けっこう距離があります。

千本、というのは桜の本数のことで、つまり桜の時期には一面桜の山になるようです。

そのシーズンはマイカー規制があり、かなり観光客が多いと思われますので、平日のほうがおすすめかもしれません。

秋は、紅葉ですね。

山ですので、平地よりも色づきが早いです。奥千本が一番高いので早く、今年は少し紅葉が早いかもしれませんが、私が行った頃(11月16日)はちょうど見頃でした。

夜間のライトアップがありますので、それもおすすめです。

眺めが良く、予想以上に清潔そうな(外から覗いて、ですが)老舗の宿をいくつか見かけましたので、泊まる方はネットなどでチェックしてみてください。


拙い旅話でしたが、最後まで書けて、とても楽しかったです。


それでは、また。