マジンガー通信

多分500万人に1人くらいの割合でしか役に立たないシトロエンC4にまつわるお話など。

nouveau Citroen C4(座ってみた編)

2011年08月16日 | 試乗記
印象は思いっきり変わりましたね。

出張先で少し時間が出来たので、
現地のディーラーへ新しいC4を見に行って来ました。

新しいC4は都内を走っていたら
ショールームから出てきたところに出くわしたので、
初めて見た、という訳でもありません。
その時の印象は、恐らく10mくらい離れたところから見ても
一目瞭然で分かる質感の上がり具合と、
何だかDS3みたいだなぁという印象でした。
翻って現物をまじまじと見たところ、
写真で見た印象に戻ってプジョーっぽい印象が強いです。
今の流行りみたいなので仕方ないかもしれないですが、
キャビンを後ろに下げてスポーティーに見せている辺りも
シトロエンらしくないなぁと。
確かに質感はとても上がっているし、
デザインも悪くないとは思いますが、
らしくないという点が大いに引っかかります。
逆に良い点は、先代から大きさを殆ど変えなかったところ
とはいえ元々が大柄な車だったので、
これが最大値、という事なのかもしれないです。

続いて内装。
こちらは良くも悪くもワーゲンかアウディかといった印象。
インパネ辺りはシロッコに似ている気がします。
スポーティーというキーワードを連想させる作りですが、
これもらしくないと思う点なんでしょうか。
質感はとても上がっていますが、
旧型パサードの部品を大量に使っているゴルフには
やはり敵わないので、
まぁ、今時な欧州車並みと考えて良いと思います。
シートの作りなんかは最近のPSA風で
クタクタ感が無い、張りのある座り心地です。
これも求める物が違うのかもしれないですが、
隣りに置いてあったC3の方が、らしさは上だと思います。

最後にリアシートと荷室について。
前途の通りでディメンジョンが殆ど変わっていない、
でも荷室は広くなったと言う事は、
居住空間が狭くなった事を意味します。
座ってみてもそれは良く分かって、
そもそも広くないリアシートが更にいじめられて窮屈さを感じます。
兄弟車の308にも付いてるリアコンソールのベンチレーターが
省かれているのも大きく減点だと思います。
その分といっては何ですが、荷室はとても広くなっています。
C5のセダンくらいはあるでしょうか。
旧型にあった大きな敷居も無くなっているので
荷物を積むには最適だと思います。

まだ運転していないので結論めいた事は早いかもしれませんが、
私がC4を初めて見た時の強い印象、
試乗した動き出しの瞬間で”あ、これだは”と思った感覚は
残念ながら新型には感じられない様です。
洗練と個性は、あるところ相反する要素なので
仕方ないのかもしれません。
ただ、フランス車らしさが全く無くなったかと言われると
そうでもないですし、
エンジン等々を含めて中身も近代化されて(ドイツ/日本製部品が増えて)
壊れるリスクも減っていると思うので、
今度のC4は他人にも勧められる車になった気はします。
実際、C4は売れなければいけない、しかも中国で、
という使命を持って生まれた車だと思うので、
フランス車好き、シトロエン好き、アヴァンギャルド大好き
という人には全く向かない車になりましたが、
こういう事で正解なのかなとは思います。
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