銀河夢急行

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かつては標準軌且つ第三軌条方式も考えられていた地下鉄鶴舞線や営団7号線など

2023年09月14日 08時31分36秒 | 鉄軌道

名古屋市営地下鉄の鶴舞線(名古屋高速度鉄道3号線)、東京メトロ南北線(東京地下鉄7号線)はいずれも日本一般狭軌かつ剛体架線式にて建設され、現代に至っています。

しかしながら、鶴舞線の場合、まだ名鉄との相互乗り入れが考えられていなかった頃の1970年には、既に今の日進車庫の用地こそ確保されていたものの、標準軌かつ第三軌条方式での建設が考えられていたそうな。当時の中日新聞記事から。
それによれば、電圧は直流750ボルトで車長は18ないし20メートルクラス、将来的には8両編成とする予定でしたね。赤池駅と上小田井駅ではホームタッチにて、名鉄挙母新線と犬山線に連絡させるとも。
しかしながら、75年頃には当時の運輸省や営団地下鉄などからの強い指導もあり、今の姿に。
一方、その頃には営団地下鉄も7号線計画を進めようとしていました。今の東京メトロ南北線ですね。
なかなか相互乗り入れ先が見つからず、一時は丸ノ内線の規格にする案さえありました。
さらに時代は遡り、戦前は東急新玉川線(今の田園都市線・渋谷〜二子玉川)を銀座線と同規格で建設させ、銀座線も浅草〜三ノ輪に延伸。相互乗り入れさせる計画も決まっていましたが、結局、半蔵門線計画の急浮上で今の姿に。
…………これらとは対照的なのが、名古屋高速度鉄道の初代1、2号線計画。終戦直後の都市部復興計画も兼ねていたようだ。
1号線は八田〜中村公園〜名駅〜柳橋〜栄町〜末盛通〜川原通〜名薬専前、2号線は栄町〜大曽根〜水分橋を建設するが、地下区間はせいぜい柳橋〜栄町だけに。あとは掘割か高架にする案だったらしい。名駅は国鉄0番線ホームを電化して借り入れ、狭軌で架空単線式にする案で、かなり決まりかけていたとか。
八田では狭軌だった近鉄名古屋線、名駅では名鉄名古屋本線、大曽根では名鉄瀬戸線、水分橋では名鉄小牧線と相互乗り入れするという夢みたいな計画でした。
なお、線路や駅などの車外施設は名古屋市の所有とするが、営業や運行は民間に任せるという官民混合体、今の上下経営分離方式や第三セクター方式が考えられていましたね。今よりもかなり進んだ計画とも言えます。(微笑)
画像は再掲になりますが、狭軌かつ架空単線式で建設されていた場合の名古屋高速度鉄道1号線の地下トンネル入り口付近です。
しかしながら、朝鮮動乱が収まった後の不況や東海道本線電化などで名古屋駅の0番線が借りられなくなり、東山線、名城線は今の姿になりました。地下鉄として、市有市営の形態に。
もし実現していたら、国鉄301系や103系1200番代みたいな電車が名古屋市内を満遍なく走っていたことでしょうね。
…………さらに時代は進み、今の東山線の池下延伸や名港線は当初は高架で建設する筈でした。
また東山線の高畑延伸後は、汐止への延伸について、当初は高架での建設案もあったとか。恐らく高畑〜入場は地下区間になっていたとみられるが。
やはり、名古屋の地下鉄は、もともと高速度鉄道とか高速電車という呼び方がされていたのも何となく頷けます。
しかし、これも国鉄西名古屋港線の電化、旅客化計画に変わり、今のあおなみ線に姿が変わりました。
東山線の高畑〜入場は建設の需要が比較的ありそうには見えましたが、市バス・高畑12系統の車内から見た範囲内では、わざわざ延伸してまでの必要性もなさそうだが。うん。


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2 コメント

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!? (Unknown)
2023-09-14 12:29:15
 ・・・何故そうまでしてまで標準軌表記へと拘るのか?
理人さんのその標準基準の拘りレベルがサッパリ理解できんわ!
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Unknown (fantasyexpress)
2023-09-14 12:42:47
以前は海外の鉄軌道路線の大半を占める国際標準軌には強いこだわりというか、憧れもありましたから。
しかしながら、日本の一般在来線の全面標準軌化は千年掛かっても無理とさえ言われています。やはり置かれた現実はきちんと踏まえないと。
高松琴平電鉄は本格的な地方鉄道としては殆ど唯一の標準軌。しかしながら、経営はなかなか苦しいような。経営再建にはむしろ狭軌への敷き直しが現実的なのかも。但し、その可能性は極めて低いが。ともあれ、これからの新車?にも期待したい。
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