ファーマータナカの今日のシネマ 🎥。
「浮雲」は、原作:林芙美子、監督:成瀬巳喜男、主演:高峰秀子・森雅之。
小津安二郎をして「俺にできないシャシン(映画)は溝口の『祇園の姉妹』と成瀬の『浮雲』だけだ」と言わしめた。
< 小説を映画監督はどのように読み取り、腑分けし、再構成し、キャスティングし、演出し、作品に命を与えたのか。
映画は文学をなぞっているわけではない。
映画はどこまで文豪の意図を具現化し、肉薄し、時に越えたのか >
という切り口での映画講座。
講師は、映画・文芸評論家の矢野寛治氏。
映画をシネコンやDVDで個人的に鑑賞するのではなく、講座としての受講鑑賞は、なかなか面白かった。
解説の中で、原作者と映画監督との関係ではなく、原作者の林芙美子は男を徹底的に恨んでいるが、脚本家の水木洋子は男を最終的には恨んでないという捉え方が興味深かった。
ヤノカンの名画講座「映画と文学」@朝日カルチャーセンター