毎朝更新の携帯ブログ

全館輻射熱冷暖房住宅システムの開発者・福地建装・代表取締役会長
福地脩悦の毎日更新の携帯ブログです。

ウサギと亀の競争・・・北斗市~函館~東京

2006年05月15日 21時23分59秒 | Weblog
写真は今日、東京ドームホテルで開催されたファースメーカー協力会(FMA)今年度総会の懇親会でのスナップです。
向かって左からサッカー選手のユニフォームなどを染色するメーカーで下地部材製造のセーレン㈱取締役事業部長、松村重信さん。
断熱気密材製造メーカー、日清紡㈱部長、佐々木肇さん。
旭川の建具メーカーで木製グリル製造の飛弾野産業㈱社長、飛弾野修二さん。
私の隣が樹脂スプレー発泡施工の旭ケミテック㈱取締役営業本部長、笠島敏夫さん。
高性能ガラスメーカーの旭硝子㈱担当部長、山下秀輝さんです。

ファースの家は、このような一流企業のメーカーさんに資材供給を受けており、ご紹介の方々はFMA正会員の企業さんで、他に電力会社さんが賛助会員として構成されています。

世の中には色々な企業が存在するものです。しかし、成長された企業の真似をして同じように成功する事などは絶対に有り得ないのです。

ウサギと亀が競争をして亀が勝った話は誰もが知っております。何故、足の速いウサギがヨチヨチ歩きの亀に負けたのでしょう。ウサギは競争相手の亀を見て走りましたが、余りにも亀の足が遅いのですっかり油断をして寝込んでしまいました。
亀はしっかりとゴールを見つめて走り、寝込んだウサギに勝つ事が出来ました。

私達はそれぞれが自分なりの目標を持ち、その目標に向かって一生懸命に前進し、周りの雑念に振り回される事なく、一心に自分が掲げた目標をゴールにして頑張るのです。
工務店経営も一社、一社が経営環境とその背景が全く異なります。
他人の行った経営の成功例を真似しようとしてもその通りには絶対にならないと断言できます。地域工務店で急成長したその工務店の10年後はどのようになったでしょう。
知っているそのような工務店の行く末を確認してみてください。

小さくとも良いのです。何十年もその地元の方々に支えられた地域工務店の経営者にはいつも笑顔があります。地域の工務店経営は「住む人と幸せを分かち合う」事を目標(ゴール)にしてさえしていれば、回りの環境に左右される事などありません。
地域密着の工務店経営は、亀の走法にこそが勝利への道とつながります。

とは言うもののFMAの多くは上場企業であり、当然ながら数を要求するのが宿命です。
FMAの方々の期待にそえるよう今年はもう少し数を追及する事業を取り込んで参ります。
桜満開の函館から既に梅雨の気配の感じる東京ですが、明日はもっと蒸し暑い岡山県津山市に移動します。
東京のホテルで今夜もこれから質問メールに回答します・・・
ファースの家

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クレームとは・・・北斗市

2006年05月14日 17時07分55秒 | Weblog
写真は来客を函館空港まで送るついでに立ち寄った、函館名所、レンガ街にあるウオーターフロント函館港に並ぶヨットですが、大勢の観光客で賑わっておりました。

空港から戻り、住宅無料相談の質問に応えるため今日も出社しました。
質問は、既に住んでいる人、計画中の人、施工中の人、更に、クレームに悩む工務店関係者やその協力業者さんからの相談もかなりの量になります。
この無料相談では、悩める人の立場になり、過去のクレームカルテなどの資料を調査して回答するため、回答する方のこちらも成長するのです。

クレームは「苦情」と言う意味です。
「新築をして住み始め、雨が降って雨漏りが起きました。建主は施工工務店に連絡しました。施工工務店は直ぐに駆け付けて、雨漏りを止めて汚れなどの被害を回復させました」これはクレームありません。状況報告、状況対応でクレーム(苦情)に発展しません。

「雨漏りがしました。連絡しました。中々対処してくれません。ようやく関係者がやって来て現場を見て行きました。その後知らない業者が来て雨漏りは治りました。汚れや水を吸った建材はそのままで黒ずんできました。工務店に電話しました。帰って来た言葉が雨漏りを止めました」これは、工務店の社長責任までに発展するクレームとなります。

問題が起きた時、ハード(雨漏りを止める技術)とソフト(敏速対応と丁寧な説明)が揃っていればクレームになりません。このハードとソフトの組み合わせこそが家づくり関連には不可欠な要素なのです。
クレームは施主さんにも工務店にも、精神的、そして経済的なストレスとなり、この上ない非生産的な状況なのです。

家づくりには多くの人々が関わりますが人の行う事に間違いがつきものなのです。
しかし、状況報告、状況対応を敏速、丁寧に行えば、クレームを撲滅する事が出来ます。
建主さんが施工工務店と人間関係をこじらせてしまえば、その後のメンテナンスを頼み難くなり、施工工務店も行き難くなり、双方にとって大きな負の遺産をつくる事になります。特に生涯に一度の大事業を行う建主さんの方が、次の受注を行う工務店よりマイナス面が大きくなります。

施工が終わった後は、建主さんの方が工務店を上手におだててメンテナンスをフォローを受け易い環境をつくる事が賢い建主さんと言えると思います。
「工務店、おだててあげれば、屋根まで登る」・・・工務店は割と単純、純粋なのかもね・・・

今日は穏やかな天気に恵まれ、函館公園や五稜郭の桜が満開となりました。
この時間、ここ北斗市も快晴です。明日は初夏の東京なのでが・・・
ファースの家

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そっと差し出す手と心・・・東京~函館~北斗市

2006年05月13日 22時22分30秒 | Weblog
写真は今日、函館市内のホテルで行われた私の姪の一人娘、琴美と、バトミントン全日本選手権2位でオリンピック候補選手、佐々木翔君との結婚式のスナップです。
午前中は東京で大雨に降られました。しかし函館は何とか天気も持ってくれて感動的な結婚式でした。

来賓で挨拶をして戴いた、姪が努めていた北斗市内、西川歯科医院の西川院長先生が、同じく北斗市内の小学5年生がつくった標語を披露してくれました。

「車椅子 そっと差し出す 手と心」
何とも奥深い言葉で家づくりも通じる標語です。

「車椅子」とはハードそのものですが、そのハードを上手に活用させるには、優しさ、慎ましさ、奥ゆかしさなどの真心が必要であると言う事を、短く明瞭にまとめた標語です。
家づくりにおいても、住む人に快適性、安全性、経済性などの性能(ハード)が確立しており、更には、竣工してから施工者側と建主さん側との心の通う人間関係(ソフト)の構築が必要です。

「車椅子 そっと差し出す 手と心」
優しさは押し付けてはいけないのですね。
心があれば慎ましくともそっと自然に手を貸したくなるのですね。

このような標語をつくれる小学生がいる事・・・
ひたすら練習に明け暮れオリンピック出場を目差す若者がいる事・・・
北斗市には大きな耀さを感じさせる感激的な結婚式でした。

翔君、琴美・・・感動をありがとう!!!
ファースの家

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リフォーム業者は・・・札幌~東京

2006年05月12日 19時58分16秒 | Weblog
写真は本日、東京品川のプリンスホテルで行われた「ファース販売代理店会総会」の懇親会でのスナップです。向かって右から山形市「竹原屋本店」社長の五十嵐慶三さん、宇都宮市の「滝田」社長の滝田昇さん、長岡市「ラック」社長の上谷薫さんです。
今日は全国の販売店さんが集まりましたが、中でも写真の三社は、地域でもかなり大規模な資材店を経営されており、ファース展開を中心にして戴いております。

今日は東京で開催されたこの販売代理店の総会に出席するため、札幌から東京に移動してきました。札幌はようやく桜が開花し始めましたが、東京は葉桜どころか既に初夏の陽気です。

今日はリフォーム業者の選定について記述します。
リフォームの多くが、見た目の改善や設備機器の取り替えなどです。しかし、このリフォームを行うには、先ず、床下の乾燥度合いのチェックが不可欠です。
以前もこのブログで記述しましたが、床下に湿気が充満して土台など木材の含水量が増加している場合、先ずはその改善から行うべきです。特に土台の含水量が30%を超えている場合、他の工事は完全に後回しとすべきなのです。

床下に湿気が停滞する理由はいくつかありますが、放置したままにしておきますと、家が腐り始める場合があります。更にはカビの胞子が家屋内に浮遊して住む人に健康的な障害を与える事もあるからです。
床下の乾燥状態を維持するには、床下地盤面を外部地盤より確実に高くする必要があります。砂を敷くのが最適で、この上にポリフィルムを重ね幅を大きくしながら敷き込みます。

この作業をしっかり出来れば、床下換気扇や炭なども必要としなくなる場合が多いのです。一見の悪徳業者はとにかくお金のかかる換気扇や炭などを入れるように仕向けます。
施工業者の選定はこのあたりの技術的なノウハウを持っている施工業者どうかが大きな目安になります。

リフォームは営業専門の業者が多く存在しますが、お客さんの要請に快く対応して戴けます。しかし、多くが営業専門で受注契約を行ったら下請け業者に施工を任せてしまいます。下請けの施工業者には、床下の湿気の障害をよく知っている方々が多いのですが、自分達の立場ではどうにもならなのです。つまり、その下請け施工業者に直接、リフォームを受注させるのが、最善な方法と言えるでしょう。

何処にその下請け業者さんがいるかと言うと、地元で長年にわたり工務店を経営している方々なのです。営業が出来ないから下請けに甘んじているのです。
こちらからリフォームを申し出ますと、愛想こそよくありませんが実のある施工が期待できます。技術があるからこそ下請けでも何でも、ここまで工務店をやってこれたのです。

今日は総会の後の勉強会、懇親会を終えていつも泊まる大崎のホテルに戻りました。
多くの参加者は銀座に繰り出して行きました。
当方は、昨夜の泊まりが男性天国の札幌ススキノだったのですが、いつもホテルに戻ってからが仕事、仕事・・・
写真の五十嵐さん、滝田さん、上谷さんの三人社長さんは、新幹線が間に合うのでお帰りです。これは便利なのか余計なのか・・・
ファースの家

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対面者の姿は自分の鏡・・・北斗市~函館~札幌

2006年05月11日 14時55分38秒 | Weblog
写真は函館空港のANAチェックインカウンターで向かって右から金田さんと菊地さんです。いつも函館を飛び立つ時に、ここのカウンターのお嬢さん達が笑顔で送ってくれます。
戦場に出る・・・空港から飛び出す時は、大げさに言えばまさにビジネス戦争の出陣の時でもありますが、いつになって若いお嬢さんから笑顔で送られると元気が出るものです。

今日はビジネスではなく、法務省関連の研修会で札幌にやって参りました。
研修会のテーマは「離婚要因の根源」言うものですが、離婚調停を担当しますと事件の当事者が其々に自分の正当性だけを声高に主張いたします。

夫婦間でエゴに陥った時こそ離婚の危機なのだと思われます。
般若のような形相で仕事から帰った夫を迎える奥さんに、愛情を維持しろと言うのも難しそうです。しかし、般若の形相にさせているのも夫に要因がある場合もあります。

互いに何らかの要因を持ちながら、課題の始まりは全てがあなたのせいと・・・
離婚要因を探求しますと、ほとんどのケースが双方、五分五分の要因を持っています。
つまり、対面者の姿は自分の鏡だと思えば間違いがないと思われます。

今日のように、空港カウンターで、受け付けの金田さん、菊地さんのように爽やかな対応をされますと、ついつい自分も爽やかになっているのかな・・・これも大きな勘違いか・・・

よく空港のカウンターで飛行機の遅延、欠航などで予定がバラバラになった顧客がカンカンになって怒り、カウンターの係員に怒鳴っている光景を目にする事があります。
自分も同じフライトの当事者なのですから気持ちは解るのですが、カウンターの方々には怒鳴られるための、責任など何もないのですが・・・この怒鳴り顔は、金田さんや菊地さんの鏡ではありません。

さて、今日の研修会の意見交換会は、この後3時30分から始まりますが、私は「対面者の姿は自分の鏡」と言うテーマでスピーチします。
ファースの家

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蓄熱量とは・・・北斗市

2006年05月10日 17時34分58秒 | Weblog
写真は昨日、今日と行われた合同会議の部門別ヒアリングで研究開発テーマに協議中で、右から、札幌から参加した柳田課長、研究開発室の村上次長、扇常務と私の隣が、研究開発室の岩山係長、東京事務所の中島広報担当と藤原所長です。

一年に一回、開催される会議ですが各地域に散って活動しているスタッフは、地域工務店の事情を連絡しあいながら、新しい技術開発のテーマや指導手法を話し合います。
今日は技術会議の専門職でも高気密、高断熱の性能と全く異なる「蓄熱」の概念です。
あまり論じられておりませんが「蓄熱」とは、気密性能、断熱性能と同じくらいの重要度になります。

断熱、気密性能では、外気温の影響を受けないようにいたします。その性能と合間って、内部の温熱(冷熱も含む)を安定した状態で維持する性能が蓄熱性能(熱容量とも言う)です。加えて蓄熱された温熱(冷熱)が室内に放熱する時に輻射熱(熱波長・遠赤外線などと同種の熱)となり、クオリティーの高い冷暖房空間をつくる事になります。

断熱、気密層の内側に在る部材の全てが熱を溜める特性を持っております。
物体(液体も含む)全ての部材の、比熱、比重、体積、温度の四つを掛け合わす事で蓄熱量を算出する事が出来ます。例えば、40坪の家において断熱層内側の木材は、体積が約30立方メートあります。更に比熱0.3、比重0.4、の場合の蓄熱量計算は次のようになります。
30×1,000(リッター換算)×0.3×0.4×=3,600kcalとなります。
これは木材の温度が1度の時の蓄熱量ですので、暖房快適温度の23℃時から19℃まで4℃を放出する場合、4×3,600=14,400kcalの熱が暖房貢献致します。これは4,0kw(3440kcal)の大型暖房機が4時間以上も稼動させた熱量に相当致します。

冷房においても、同じ理屈ですので、気密性、断熱性と合わせてこの蓄熱量を多くした方が、真の省エネと快適性を持つ事が出来ます。しかし、蓄熱量をコントロールするための住宅システムが付随していなければ、オーバーヒートやヒートロスの問題を発生させる場合があります。

今日はファースの家の特化した技術あるこの蓄熱量と快適度、省エネ度合いなどの技術検証などを行いました。
午後になって、北海道も雨脚が強まり、札幌と東京に移動するスタッフが心配になります。
扇常務が本社に来る時は必ず大雨と吹雪を一緒に持ち込むようだけど・・・雨男・扇!!
ファースの家

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カカー殿下に離婚無し・・・函館~北斗市

2006年05月09日 21時38分57秒 | Weblog
写真は今日、本社で行った本社、ハウジング事業部、東京事務所、札幌事務所の合同会議後の懇親会の様子です。宴会部長、東京事務所の藤原所長を中心に和やかな懇親会でした。

今日は話題を変え「オール電化」でなく「カカー殿下」について記述します。
私が家事調停委員として担当する家事事件における離婚調停でも、奥様が家庭の主導権を掌握している場合に、離婚などと言う忌まわしい状況が起きておりません。
まさにカカー殿下に離婚無しとは事実が立証しています。
昔から家長は、旦那様・・・が定番ですが、最終責任者と言う意味合いで、家族を護る責任が伴っています。カカー殿下と言うのは、家長である旦那様を畏敬しつつも家計、家族の健康状況、家族の友愛などをコーディネートする立場となります。特に家計を預かる権限、家族の友愛などと、更に旦那さまの夜遊びなどにも鋭く監視します。
財布を握られ、夜遊びを監視されるのではカカー殿下が当然なのかもね・・・

家づくりにおいても、奥様が主導権を持って進めた方がスムーズに行く場合が多いのです。
奥様は、旦那様の将来の稼ぎも、健康状況も、家族の動向などが、身体で覚えているものです。また、普段、家にいる事の少ない旦那様より、家計を切り盛りする奥様の意向に沿って家づくりを行った方が竣工後の対応もやり易くなります。
しかし、家づくりにおいては、このような奥様をその気にさせるものそんなに難しくありません。奥様の趣味や好みなどを事前に調査して、情緒性を揺さぶる営業を行うのですが、このような営業マニュアル本が売られております。とにかく、受注契約をとるためには奥さま攻略が最有力な手段なのです。但し、このような奥様に家の性能などと小難しい事を説明しても聞く耳を持ってくれないものです。

多くの工務店やハウスメーカーは、受注契約して、施工終了後に滞りなく集金が出来る事を最優先にします。このノウハウをシステム化して販売するフランチャイズもあります。
いずれも、住んでから直面する、光熱費、ハウスダスト、温度差、結露現象、メンテナンス、耐久性などの重要な要件が、受注前に注目される事が極端に少ないのです。
奥さんも、家を施工する側も、外観、間取り、キチンセット、内装材などばかりに視点が伴い、壁の中や床下、小屋裏の環境維持に関心を示さないものです。
この部分はまさに住んでから様々な問題をもたらし、住む人のストレスを増幅させる部分なのです。住んでから直面する家の性能については、ご主人の意見も聞くように・・・

と言う我が家も典型的なカカー殿下!!!
ファースの家

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熱貫流率とは・・・北斗市

2006年05月08日 18時13分35秒 | Weblog
写真は、本社の自分の部屋から見える今日5月8日夕方6時の函館山の表情で、左下に薄く見えるのが青森県下北半島です。

今日は熱貫流率について解説します。熱貫流率とは、家のある部位(床、壁、天井、窓など)から逃がす熱量を数値化したものです。
単位はkcal/㎡h℃(w/㎡Kに換算は1.14をかける)ですが、部位「㎡」あたり「h」1時間「℃」温度差1℃の時に逃がす「kcal」熱量です。
例えば、窓の熱貫流率が3.0 kcal/㎡h℃で、その窓の面積20㎡、温度差20℃(室内気温20℃で外気温0℃など)の時、3.0×20×20=1,200となり、これは1時間あたり1,200kcalの熱を逃がすと言う事になります。

窓はあらかじめ、規定された条件で熱貫流測定を行い、数値化されております。しかし、壁や床、天井などは使用する断熱材の種類、厚さ、施工具合で熱貫流率が異なります。
例えば、グラスウール厚さ100ミリで熱伝導率0.03の場合、厚さ100ミリをm換算し、0.1÷0.03=3.333(熱抵抗値)となりますが、その逆数、1÷3.333=0.3が熱貫流率となります。つまり、100ミリのグラスウール断熱材を充填した壁が100㎡あった場合、外部との温度差が1℃の時にその壁から逃げる熱量は0.3×100=30kcalとなります。
但し、そのグラスウール断熱材が乾燥している事と壁の中に隙間がなく、壁体内の空気が静止している事が前提です。

このような複雑な計算を行いながら、温熱環境の優れた家づくりを行いますが、計算式を説明した瞬間にお客さまが引いてしまうのが現状です。つまり、買う方も、売る方も面倒なので温熱環境が疎かにされて来ました。しかし、これからは疎かになど出来なくなるでしょう。CO2削減や健康空間など住んでからその成果が現れるからです。

明日は少しソフト話題を取り上げます。
こんな難しいブログを書いたら誰も見てくれなくなりそう・・・
連休明けの今日、北斗市はまさに五月晴れ・・・夕日を浴びた函館山が黄金色に・・・このような函館山の表情を見るのも久々です。
下北半島が見えるかな・・・
ファースの家

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熱伝導率とは・・・函館市~北斗市

2006年05月07日 18時36分15秒 | Weblog
写真は連休最後の函館観光スポット、レンガ街と函館山の様子です。
連休最後の今日、日曜日は、函館も穏やかで暖かい日となりましたが、函館観光の目玉であるウォーターフロントの函館湾、レンガ街、函館山も多くの人達で賑わいました。
写真を撮った時は、ちょうど人並みが途切れた時でした。

連休も今日で終わり、明日から正常業務となりますが、今日も数通の相談メール回答のために出社しました。
今日からシリーズで、建築専門用語の解説を行います。
日本における家の温熱環境に対する意識が非常に少ないため、温熱環境に関する用語から解説しますので、一日にひとつずつ覚えて戴ければ幸いです。

今日は「熱伝導率」について解説します。
ものは、すべてが熱を伝達する特性を持っていますが、その熱を伝える量を数値にしたのが「熱伝導率」です。単位をkcalで表示しますが、1.14を掛けるとW換算出来ます。
例えば、木材の熱伝導率は0.13kcal/m℃hですが、これは「h」1時間に「℃」1度を「m」1mで0.13kcalの熱量を伝えると言う意味です。数値が大きいほど熱を多く伝える事になります。

空気、0.02・グラスウール、0.027・木材、0.13・水、0.6・ガラス、0.7・コンクリート、1.4・鉄、17.0・アルミ・200.0などとなります。ウレタン断熱材は、空気よりもっと熱の伝え難いガスを封入しているため、0.018を切るものもあります。
グラスウールはふとんと同じで、熱の伝え難い空気を含有させているため断熱材となりますが、空気の0.02を下回る事が出来ません。しかも0.6の水を含むと一気に断熱効果が下がりますが、乾燥した空気を静止し続ける事がグラスウール断熱の前提です。

グラスウールの含有した空気を床下、壁の中などで乾燥したまま維持できますか・・・
少なくとも私はその事に責任を負う事が出来ず、自らが責任の負える手法として異なる断熱方法を推奨しています。

さて、この連休は全国的に天気に恵まれ、大きな事件もなく穏やかなゴールデンウイークであったと思われます。この調子で明日からも穏やかな日々を過したいものです。
ファースの家

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お客様は最強の営業マン・・・大沼~函館~北斗市

2006年05月06日 14時30分14秒 | Weblog
写真は昨日、連休を利用してゲストハウスを訪れてくれた、網走のファース加盟店、山内建設社長の山内政光さんと奥様の順子さん、お嬢さんの範子さんです。
ゲストハウスの二階、和室の応接コーナーで撮りました。
山内さんは、オホーツクFAS会の会長さんを務めて戴いており、ファース展開初期に加盟された工務店さんです。山内さんご夫妻からは、多くのファースの仲間の皆さんをご紹介戴きました。

お客様は神様です・・・歌手、三波春夫さんの有名な言葉ですが住宅業界にとってのお客様は最強の営業マンと成り得ます。
家づくりの業界において不毛の営業合戦が行われておりますが、契約するまでに浪費する営業費は、ゼロに越した事はありません。営業費は施工現場やメンテナンスに全く反映されないからです。営業費を限りなくゼロに近づけて施工現場にその費用を充てるには、何と言ってもお施主さまが、ご自分の親戚や知り合いに声をかけて戴く事です。

お施主さまが建築した工務店の営業マンになって戴くには、住んでから本当にこの家に住めて良かった言う実感をしてくれる事です。そのためには、快適性、経済性、安全性など、家そのものに確たる性能を備えていなければなりません。加えてその施工した家の性能をいつまでも維持出来るような、しっかりとしたメンテナンスが必要です。
このようなハード(性能)とソフト(真心)が両輪のように伴っていれば、お客さんは最強の営業マンになってくれるのです。

家づくりにおいて見た目だけの営業戦略は、次の受注までにまたまた多額の営業費が伴います。これは、家を発注する側も、受注施工する側にも無駄な負担が伴うだけです。
家は既に住んでいるOB客さんが、これから家を求める方に真実を伝える事で営業費をかけない業界に変えて行く必要があります。
山内建設さんでは、社長さん、奥さん、お嬢さんの三人だけで立派に工務店経営を行っておりますが、このOB客さんが営業マンになって戴いているからです。

山内建設さんの他にも、仲間づくりに協力して戴いている多くのファース加盟工務店さんの期待を裏切らないよう更なるハード研究が必要です。
連休も終盤の今日、土曜日ですが実験ブースで断熱素材の組み合わせ試験を行っていました。

大沼公園の近くにあるゲストハウスを今朝、車で網走に向かった山内さんご一家・・・
この時間は旭川あたりかな・・・
貴重な休日を割いて遠いところを訪問して戴いた山内さんご一家に感謝です!!

このブログを見ている方も天然温泉つき、ゲストハウスで床、壁、天井からの輻射冷熱の冷暖房空間を是非、宿泊体験して戴きたいと思います。
ファースの家

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住宅産業は買い手産業?・・・北斗市

2006年05月04日 20時43分53秒 | Weblog
写真は先週に訪れた標高800m、長野県のJR木曽福島駅から撮った満開の桜です。
桜前線は、今日5月4日現在、本州最北端の青森県におり、まだ北海道に上陸しておりません。今年の桜前線は去年より1週間ばかり遅れているようです。

さて、桜前線と話題が異なりますが、住宅業界はまさに買い手市場と言われています。
果たしてそうでしょうか…
私は完全に売り手市場であると確信しております。
家を建てたい人を探すため、多くのハウスメーカーや工務店が様々なアンテナを張り巡らせて、少しでもその情報があれば多くの業者が押し寄せて参ります。
このような状況を見ますと確かに買い手市場と思われます。
しかし、受注契約してからでなければ本当の家づくりは行われません。

この本当の家づくりが始まる契約成立後は、完全に売り手市場となってしまいます。
施工現場での家づくりにおいて目に見える部分は僅か15%程度にしか過ぎません。
後の85%の部分は隠れてしまいますから、価格調整が充分に可能となります。
まさに契約が終了した時点から売り手側の遣りたい放題状況となりやすく、多くのトラブルを招く要因となる場合があります。

一生一代の「家づくり」と言う大事業を成し遂げるには、下請け、孫受け制度の上に立つ、ハウスメーカーのような大きな組織サラリーマンの集団より、やはり、逃げ隠れの出来ない、地域に密着した工務店の方が信頼出来る確率が断然に高くなると思います。
勉強のしていない地域密着の工務店も困りものです。しかし、つくった家の建主さんに聞けばすぐに判るものです。
地域の工務店には転勤や定年がないのですから、悪評は直ぐに判るものなのです。
施工者を決定した時点で、家づくりの八割が終わったと言えるでしょう。

今日、この北斗市も、とても暖かく穏やかな一日でした。
この道南の桜は松前城のある松前公園が一番早く、その三日くらい後に函館の五稜郭公園の桜が満開となります。昨年の五稜郭公園の桜はこの連休が満開でした。
また、このファース本部の直ぐ近くに松前藩が設えた要塞史跡、北斗市の清川陣屋は、桜のトンネルが出来ます。花見の隠れスポットと言えるでしょう。来週あたりが満開になりそうです。

私の今年最初の花見は、3月に九州でしたが、行く先々で満開だったり、葉桜だったり、蕾だったり、季節感が失われそう・・・
さて、会社は何処も連休のようですが、私も明日は人並みに休みます。
ファースの家

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既成観念の払拭・・・北斗市

2006年05月03日 18時26分14秒 | Weblog
写真は今日5月3日、夕方の大沼国定公園、駒ケ岳です。
このファース本部本社の窓から北側にこの駒ケ岳が、南側に函館山を見る事が出来ます。
今日は休日ですが、悩みを抱えた方々からの質問回答のため出社して来ました。

今日の質問者は換気について次々と質問をしてきます。
一般の方々が一度描いたイメージ、思い込みやある種の観念持ってしまえば、その観念を払拭する難しさを痛感します。
今日の質問者のように熱交換式換気扇にとても詳しい人がいて、その中身の詳細まで質問してきます。熱交換式換気扇のエレメントの素材とかワンモーターがツーモーターなど、一般の人が聞いても全く解らないような専門用語がポンポン出てきます。
話が飛躍し過ぎで家全体が換気扇住宅になってしまいそうです。

換気扇などは家の部品の一個でしかありません。
家にはこのような部品を数万個も組み合って構成します。
換気扇も大切な部品ですが、地盤、基礎、木材、サッシ、屋根、外壁、断熱、気密、床下環境、小屋裏環境などは、実際に住んでから大きく関わってくるのです。
しかし、この換気扇オタクのような方は、あまりこのような部分に関心を示さないのです。このような方は住んでから後悔する事になります・・・

ある人は、住宅雑誌を見ていて、ひとつの家のヨーロッパ調の雰囲気のある外観に感銘し、自分の家をそのように建てようと執念を燃やします。敷地の関係で、その外観どおりに家を建てれば落雪トラブルが想定されます。その事を指摘すると施工契約の準備段階で別な工務店に変えてしまいます。外観などは一過性の自己満足なのですが・・・

このような観念の塊を持った顧客が住んでから損をするタイプなのです。
観念を捨てて、他の情報を確認するのにお金などかかりません。
既成観念は視野をとても狭くするのですよ・・・
今日の質問者の一人である換気扇オタクさんには、住んでから後悔させないように関係資料など作って送信しました。

この時間、函館山が春の夕日に反射され黄金色に輝いています。
質問がまた来ました・・・今度は過乾燥についての質問に回答・・・
ファースの家

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神事、地鎮祭とは・・・北斗市

2006年05月02日 19時53分41秒 | Weblog
写真は当社のハウジング事業部が施工するファースの家の地鎮祭で、向かって左側から、建主さんの奥様で渡邉瑞枝さん、建主さんの渡邉陽一郎さん、私の隣が七重浜海津見神社(ななえはまわたつみじんじゃ)の宮司さんの月館久治さんです。
連日、寒さの続く北斗市ですが、今日、風こそ冷たかったのですが、陽射しが強く本当に良い天気に恵まれました。建主さん、渡邉ご夫妻の日頃の心掛けが良いのだと思われます。
宮司の月館さんは地元の名物宮司さんで、神事の順序、仕方を詳しく説明してから祝詞奏上に入ります。またその声が良く通り1キロ先まで届くとも・・・

地鎮祭とは、地神さまを鎮めるお祭りであると言う事です。その土地に住み着いた地神さまにその領域の土地を掘ったり削ったり、またその敷地に人が住み着いたりする事の了解を得るために行う儀式と言われます。建築敷地の地神さまに現場に備えた祭壇に降神して戴き、海の幸、山の幸などを献上し、建主さん、施工者が玉串を奉天します。

家づくりにおいては、最初にこの地鎮祭を行います。次に建て込み時点で上棟祭を行います。これは、棟上式(むねあげしき)とも言って、やはり住み着いた地神さまと、よろずの神さまに、工事に携わる人々の安全と無事に家が出来上がる事を祈願いたします。
この際「棟札」と言う、神職名の書いたお守り木札を小屋裏の小屋束に取り付けします。
最後は、家が出来あがり住み始める際には入魂式を行います。これは、しつらえた神棚に地神さまが住みついて「家神さま」となり、家族を護って戴くと言う意味が込められます。
これは日本古来から伝授された神道(神社)形式による儀式です。

建築業40年・・・様々な形式の地鎮祭、上棟祭、入魂祭に立ち会いました。今日のような神道によるもの、神父さんが行うカトリック形式、お坊さんが行う仏式などの儀式もあります。勿論、このような儀式を行わず、神棚もつくらない家も多くあります。何もしない家の住人が不幸になったと言う事も聞いておりません。しかし「神」「仏」に護られるかどうか解りませんがこの儀式効果は、心身ともに浄化され、家づくりに向かう姿勢が必然的に律してまいります。また、儀式を段取りする施工関係者と建主さんとが儀式を通じて「心の触れ合い」が出来る事に大きな意義がありそうです。

この地鎮祭のあとに、渡邉邸新築工事に携わる大工さんや協力業者さんが一堂に介して、ミーティングを行い、建主さんを皆さんにご紹介する「着工式」を行います。
ファースの家

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会社経営とは・・・北斗市

2006年05月01日 17時51分45秒 | Weblog
写真は暦が5月に変わった執務室で・・・気分転換でスーツも紺からグレーに・・・
今日は、数社の加盟工務店さんの工務店経営の課題についてお応え致しました。
会社とは利益を追求しつつ継続性が求められます。その企業価値とは・・・
マスコミや行政だけでなく世論も急成長した企業を、ヒーローのように持て囃します。
まさに「ほりえもん」現象がその典型だと思われます。

しかし、企業の90%は我々のような零細企業なのです。
トヨタのような大企業も小さな下請け企業の技術や労働力で成り立っているのです。
トヨタだって、下請け企業に極めて低い金額で納品させ空前の利益を上げていますが、そのような企業形態がいつまでも続く事などありません。

町の片隅の小さな工場でコツコツ部品をつくる企業・・・このような零細企業で大企業が支えられています。しかし、この町の片隅の小さな企業が注目される事などありません。
春の叙勲者が公表されました。多くが長年の役職を真っ当した人など立派な人もいるのですが、単に役職にしがみ付いた人も目に付きます。
モルタル塗り40年、様々な技法を弟子に教えた左官屋のオヤジさんに叙勲は来る事がないのでしょう。この左官屋のオヤジさんの方がよっぽど社会に貢献しているのですが・・・

家づくりは30業種、約数百人の人々が関わって行われます。
ハウスメーカーの社長さんは、施工現場を支える職人さんの息遣いを知っていますか・・・
組織のてっぺんにいる大企業の社長さんは物理的に知り得ないのです。どんな頭脳明晰の方でも家づくりはひとつひとつ環境の異なる施工現場で行われているのです。
地域密着の工務店経営者は、その全てを知りつつ住む人の感性を家づくりに生かす事を行っています。しかし、企業として評価されるのは大企業の経営者なのです。

せめて誇りを持ちましょう。
大企業は我々、零細企業が支えているんだと言う事を・・・
家づくりは絶対に大企業に負けないのだと言う事を・・・
特に家は住んだ建主さまを幸せに出来るハードとソフトが噛合っていなけれななりません。これは地域に密着した小さな工務店だからこそ実現できるのです。

今日、一昨日まで滞在していた東京地方は30℃の真夏日です。
ここ北斗市の最高気温が6℃でした。
朝は五月晴れだったのですが、この時間、冷たい小雨が降り、ここから見える函館山も肩をつぼめて佇んでいるよう・・・
ファースの家

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