毎朝更新の携帯ブログ

全館輻射熱冷暖房住宅システムの開発者・福地建装・代表取締役会長
福地脩悦の毎日更新の携帯ブログです。

木製建具の魅力・・・旭川~札幌

2006年05月31日 17時02分53秒 | Weblog
写真は旭川市内の木製建具メーカーである飛弾野産業さんの飛弾野社長と建具工場の展示室で撮りました。ここには見る建具、作動させる建具など面白い建具が展示してあります。

木製の建具と言えば、襖や和障子を思い浮かべます。その襖や和障子も素材の組み合わせで様々な表情を出せるものです。ここでは木材独特の木肌の柔らかい表情を上手に表現する建具が多く生み出されます。見る建具と言うのでしょう・・・
この木製の建具で見えない金物を使用して動く間仕切りにしたものもあります。
連鎖移動する建具、半自動の平行移動する建具、縦型雪見障子などなど・・・これはまさに作動して仕事をする建具と言えるでしょう。また木肌を荒く削った素材の建具、和紙を使用したモニュメント間仕切り、小間物入れ化粧壁も面白い建具です。

私達は、気密、断熱、耐震、高耐久、換気、オール電化などと家の性能ばかりにこだわって来ました。この飛弾野産業さんの展示室に来て、このあたりでふと立ち止まり、木製建具などの特徴を省みる必要性を感じました。
木肌の魅力、和紙、木肌の温もりなどは、ストレス社会と言われる現代人にこそ求められているのだと思われます。

今日は旭川市内のファース加盟工務店、泰平工務店の菅原社長も駆け付けて戴き一緒に展示品を見て戴きました。菅原社長はファースの家の受注状況が順調になった余裕なのか、空間の中に心のゆとりを置く事の必要性に心から賛同しているようでした。

6月14日から7月2日まで旭川市宮下通11丁目 蔵囲夢内のコレクション館デザインギャラリーで、建具「しきり展」開催されます。木製建具は我々、日本人を癒してます・・・

今日は旭川から札幌に移動してきました。弊社の札幌事務所から見える大通り公園の緑も日増しに色濃くなりました。その木の葉が雨に打たれると緑の色が引き立ちます。
雨の中・・・これからススキノで、某会社の同窓懇親会が・・・酒も飲めないのに・・・
ファースの家

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次世代断熱材・・・北斗市~札幌~旭川

2006年05月30日 22時17分03秒 | Weblog
写真は今日、訪れた北海道旭川市にある、北方建築総合研究所の玄関アプローチです。
我々、福地建装ファース本部と一部上場メーカーのセーレンさんとともに、北方建築総合研究所と共同で次世代の断熱材の研究を行っており、その打ち合わせで訪問しました。

断熱材で一般に知られているのがグラスウールです。
グラスウールは空気を含有させ、その静止した空気が断熱の役割を担います。この乾燥した空気を静止させる断熱材では、グラスウールの他に紙を繊維状に加工したセルローズファイバー、石を繊維状に加工したロックウールなどがあります。昔は藁を揉んで敷布団や家の断熱にも使用しておりました。長所は安価で手軽な事などです。短所は乾燥した空気をいつまで静止出来るかが課題です。

一般的なグラスウール断熱の他に、特殊なガスを樹脂の気泡の中に閉じ込めて断熱するものもあります。一般的に発泡スチロールと言われますが、その素材や閉じ込めるガスによってウレタン、スチレンなどと微妙に種類が異なって参ります。いずれも気泡の中に閉じ込めたガスが断熱の役割を担います。長所は湿気に強い事です。短所は熱、火に弱く施工に工夫が必要となる事です。現在、供給されている断熱材は大まかに言って、この空気を静止させる断熱材と気泡にガスを閉じ込めた断熱材に大別出来ると思われます。
この他に宇宙開発などで使用している熱の波長を遮蔽する遮熱シートなどもがあります。この遮熱シートは、太陽熱のように特定された熱波長を遮熱するように加工されいるようですが、家の断熱のように様々な熱波長を遮熱するには難しいようです。

いずれにしても、私達のように家の断熱性能を研究するものにとっては、空気を静止させるか、ガスを閉じ込めるか、熱波長で遮熱するか・・・これ以外の断熱手法、また、この組み合わせなどの断熱手法を見つけ出すのに懸命です。
今日、訪問した道立の北方総合建築研究所は様々な実験施設が整っており、公的な研究機関としてはとても先進的な研究に取り組んでおります。
高気密、高断熱の基本概念を公的に認知したのもこの研究所だと言われております。

今朝の一便で函館から札幌市内の丘珠空港へ飛んだのですが離陸から着陸まで雲の中で、終始ジェットコースターに乗っているようでした。旭川のこの時間、雨があがったようです。明日も天気は大丈夫かな・・・
ファースの家

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日進月歩・・・北斗市

2006年05月29日 18時43分19秒 | Weblog
写真は社屋内にある実験モニター用ブースで素材の経年変化を調査中に撮りました。
今日は朝から終日、冷たい雨が降るここ北斗市です。一日社内業務で過しました。
月曜日に出社したら、ファース本部に対する厳しい論調の非難メールが来ていました。当社の樹脂断熱を環境汚染だとし、オール電化専用を貴重なエネルギーの無駄使いだとする内容です。

今回のメールのように人や企業の行動の表面だけを見て激しく批判する方もおります。私も以前はそのような表面だけを見て、よく批評をしていたものです。しかし、人や企業行動の本当の中身を知った時、自分の行った批評の希薄さに赤面するものです。
自分が関わる家庭裁判所での離婚調停においても、住宅110番の住宅相談においても、自分の立場だけでものを見るため、その裏側の部分が見えないでいるのでしょう。
家づくりにおいても、自分のやっている事が最高の手法と信じなければ、到底、人様に薦める訳に行きません。しかし、他人の行う事を検証もせずにただ批評するは更に問題です。

自分が確信を持って行っていた家づくりの手法が時代とともに陳腐化する事もあります。当然、新しい手法を見出し、その時点で最善の手法を提供しなければなりません。特に家づくりの技術においては日進月歩で進化しつつあります。しかし、進歩しているつもりが、実は後歩している場合もあるのでは・・・最新のものが最高のものとは言えなのです。
家づくりにおいても木材の収縮の狂いを利用して木材を絡めて剛性をはかる匠の技などは究極の技能です。茅葺屋根は雨水を蓄え、夏はその水の蒸発で家屋内の熱を放出し、冬はその湿気を家屋内に放出して、住む人の身体から熱を奪わないようにする・・・
気密、断熱でない手法で住む人に快適性を与えていたのが日本の家屋でした。

人の行動から学ぶ・・・偉い学者の先生の方に教わるところが多くあり技術確立は、こうした学識経験に富んだ先生方の指導によって行います。しかし、実際にお金を戴いて家をつくり、そこに住んで戴くと、造り手側の苦悩、住み手側の苦悩が浮き上がって来ます。
私達の本当のお師匠さんは、住んでいる人や大工さん、左官屋さんなどの職人さんが最も核心にせまる情報を持っており、その方々だと思われます。
つまり、どんな人からも学べると言う事になるのでしょうね・・・

激しい論調の非難メールには丁寧なご返信を致しましたが理解して戴けるかな・・・
木造住宅へのスプレー樹脂断熱手法は当方が始めてこの世に出しました。
既に20年になりますが、それだけに現在もその性能劣化の有無を確認しています。
また、今回のような批評に対して、誰もが納得出来る研究成果を公的な評価も含め、説明できます。このホームページにも記載されているのですが・・・
ファースの家

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クレームとは・・・岡山~東京~函館~北斗市

2006年05月27日 18時30分29秒 | Weblog
写真は北斗市にある自宅の庭ですが長い出張から戻り、車から降りた時に目にした光景で、冬は深い雪に埋もれる場所です。北海道も良い季節になりました。
梅雨の気配の岡山で朝食を、東京で昼食を、どうやら北海道の自宅で夕食がとれそうです。

今日も空港や飛行機の中で住宅無料相談の回答書をつくり、本社のデスクから送信したところです。毎日のようにクレーム処理方法などのアドバイスを行っていますが、既に住んでいる人、計画中の人、施工中の人などの他、クレームに悩む工務店やその協力業者さんからの相談もかなりの量になります。クレームは「苦情」と言う意味です。

「新築をして住み始め、雨が降って雨漏りが起きました。建主は施工工務店に連絡しました。施工工務店は直ぐに掛け付けて、雨漏りを止めて汚れなどの問題を解決させました」これはクレームありません。状況報告、状況対応で、クレーム(苦情)に発展しません。
「雨漏りがしました。連絡しました。中々対処してくれません。ようやく関係者がやって来て現場を見て行きました。その後知らない業者が来て雨漏りは治りました。汚れや水を吸った建材はそのままで黒ずんできました。工務店に電話しました。帰って来た言葉が雨漏りを止めました」これは工務店の社長責任まで発展するクレームとなります。
クレームは、ハード(雨漏りを止める技術)とソフト(敏速対応と丁寧な説明)が揃っていればクレームになりません。このハードとソフトを組み合わせが家づくりには不可欠なようです。クレームは施主さんにも工務店にも、精神的、そして経済的にも大きなストレスとなり、この上ない非生産的な状況です。

家づくりには多くの人々が関わりますが、人の行う事に間違いがつきものです。しかし、状況報告、状況対応を敏速、丁寧に行えばクレームを撲滅する事が出来ます。
建主さんも施工工務店と人間関係をこじらせてしまえば、その後のメンテナンスを頼み難くなり、施工工務店も行き難くなり、双方にとって大きな負の遺産をつくる事になります。

生涯に一度の大事業を行う建主さんの方が、次の受注を行う工務店よりマイナス面の方が大きくなるため、施工が終わった後は、建主さんの方が施工工務店を上手に持ち上げてメンテナンスのフォローを受け易い環境をつくる事が賢明です。
これは双方の利益にも通じる事になります。

一週間ぶりに自分のデスクに座りましたが、やる事をやらなければクレームになる・・・
ファースの家

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床下環境が家と住む人に・・・網走~女満別~東京~岡山

2006年05月26日 22時57分58秒 | 住まいのお役立ち日誌
晴天の網走から東京乗換えで梅雨気配の岡山にやってきました。
今日は津山市管内のファース加盟工務店、野口工務店さん主催の住まい講座で講演してきました。写真は野口工務店、野口泰俊社長さんの開催挨拶です。

今夜は講座や住宅110番などの質問で多い床下環境について述べます。
特にこの時期には、床下が通気されるようになっているかの確認が必要です。
普通の家には、建築基準法で床下換気口の取り付けが義務付けられています。
せっかく設置した、この床下換気口の機能が効いていない場合がありますので点検すべきです。換気口がゴミで詰まっていたり、開閉式のものが閉まったままになっていたり、箱などの物が置いてあったりしている場合があります。このような状況を放置しておきますと、土台など木材の含水量が増えたり、床下から床下断熱材や壁の中の断熱材に湿気を含浸させたりする場合があります。当然、断熱効果が劣化するだけでなく、腐朽菌に侵されたり、白蟻などの被害を受けやすくなります。またカビの胞子が家屋内に浮遊して住む人にも健康障害を与えます。

夏場に床下に通気すると温度の低い床下に外部の湿気を取り込み、弊害の方が大きいとする意見もあります。確かにそのような理論もあるのですが、床下に外部の湿気の入らないように仕掛けした一般の家は存在しません。
床下換気口を閉めても外気の湿気はいくらでも温度の低い床下に浸入してきます。その対策としては常に外部と同じ気温、湿度にしておく事の方がはるかに効果的なのです。

特別な工夫を行った家でない限り、夏場の床下は通気性の良い方が得策です。
また、常に床下の湿気が多い場合の要因で一番多いのが、床下地盤面より、外部地盤面の方が高い場合です。その対処方法などは状況などによって様々に異なりますが、私がレギュラー回答を行っている住宅110番に参考になる手法が多くに記載されておりますのでご覧下さい。

今日は野口工務店さんのお客さまや協力業者さんの方々が熱心に勉強してくれました。その真剣さに頭が下がります。さて、日本列島を行ったり来たりの一週間も明日、東京経由で自宅に戻ります。来週は何処かな・・・自分で自分の日程が解らない・・・
ファースの家

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凍結深度・・・札幌~女満別~網走

2006年05月25日 21時49分50秒 | Weblog
写真は、道東、網走の丘一面が見事に咲いた満開の芝桜です。決してペンキを塗ったのではなく、来月末にはこの芝桜が枯れて緑色に一変に変わってしまいます。
この地域で見られる壮大な光景です。

今日、道東のファース工務店会合に出席のため、網走を訪れ、雨男の扇常務が同行しているのですが、扇常務の雨男ぶりも網走の快晴の空には通じなかったようです。
今日は網走のファース加盟工務店、山内建設の山内政光社長さんが女満別空港にお迎え戴き、その道々この見事な芝桜を見せて戴きました。

今日の網走は最高気温が9℃でしたが、真冬はマイナス25℃にも低下します。
温暖地の方々には想像も出来ませんが、寒冷地には凍結深度と言う基準が自治体ごとに指導されております。氷点下の気温が続く地域では地表地盤が凍ってしまいます。
北海道では一番南の函館周辺が450ミリが凍結深度です。つまり450ミリ地表地盤が凍ると凍った地盤が膨張して浮上します。100ミリの凍結で約10ミリ凍結浮上しますので真冬の地盤は、全体的に45ミリ高くなっていると言う事になります。

この網走に近い、全国で最も寒い地域では1200ミリと言う凍結深度の所もあり真夏と真冬の地盤面の高さが120ミリも上がったり下がったりすると言う事になります。
この基準の凍結深度より深い地中まで基礎コンクリート下部が埋まっていなければ、建物が上下して狂いを生じさせてしまいます。

当然、設備配管もこの凍結深度より深いところに埋設しています。
外部につくる犬走りのコンクリートもそのままですと、コンクリートが冷やされてその下の地盤が凍って持ち上がり、コンクリートを壊してしまいます。そのため、コンクリートの下にスチレンフォームなどの断熱材を置いて凍結を防ぐ対策が行われています。
厳寒地ならではの家づくり対策です。

夜になって肌寒い網走ですが、気温が低くても心がいつも熱いのが、この道東の方々です。
さて、明日は一気に凍結深度基準のない岡山県へ移動します。
ファースの家

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工務店の企業規模について・・・札幌~東京~札幌

2006年05月24日 22時22分49秒 | Weblog
写真は、今日の夕方になって雷まじりの大雨に見舞われた羽田空港です。
雷雲の中を上昇する飛行機に何発も雷が直撃して乗客の悲鳴が機内に響き渡りました。
今日は、札幌から東京日帰りの強行日程ですが、札幌が一日快晴で東京も午前中、晴れていたのですが夕方にこの大雨です。そうだ今日は弊社唯一の雨男、扇常務がいました。
彼のせいだ・・・やっぱり、彼の居ない札幌はすっきりとした空模様です。

今日は、年商5,000億円の上場企業の社長と懇談する機会がありました。
社員数10,000人の大規模企業です。
また私達は年商1億円の工務店経営者や販売店経営者とも大きな連携を行っております。
製造メーカーは、同じ管理コストで売り上げと利益を倍増する事が可能なため企業合併を行いながらマンモス企業となって行きます。
経営を考えれば自然の成り行きなのかも・・・
しかし、家づくりを行う地域工務店は規模を大きくすると様々なマイナス要因が大きくなります。家は竣工してから育てる生き物です。
国内の年間戸建住宅の着工数が約40万棟で、工務店数が60万社も存在し、1社で1万棟以上も供給する大手ハウスメーカーもそのうちに含んでおります。
これでは地域の1工務店が受注出来る棟数の割合が10年に1棟程度言う計算になります。

多くの地域工務店は、ハウスメーカーの下請けに甘んじているのが実状です。
つまり、看板はハウスメーカーであっても実際に現場で家を造っているのは地元の工務店なのです。基礎も左官も屋根も設備もすべてが地元の業者さんです。
下請けの立場にある地域工務店は、地元の建主さんに、こうしてあげたい、ああしてあげたいと思っても身動きできないのです。

また、地域の工務店でも家の数をたくさん販売すると結局はハウスメーカーと同じ状況となるのです。
このような状況下での工務店における企業規模は小規模の方が「心豊かな経営」が出来やすいと思われます。
工務店経営で規模拡大を行なうと言う事は、他の工務店を廃業に追い込むか下請化するしか、あるいは地域戦略で他の地域に出て行くしかないのです。
地域に育ってそこに骨を埋める覚悟の工務店は規模より質が求められます。

企業業種、企業環境、市場状況によって適切な企業規模があると思われ、地域工務店は間違いなく小規模の方が「住む人と幸せを分かち合える」のです。

雷つきの大雨で羽田空港が一時、離着陸が出来なくなり、大幅に飛行機が遅れました。
明日は網走です・・・明日、雨男の扇常務も東京から直接、女満別空港に・・・エッ!
明日の網走も雨!!??
ファースの家

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親子鷹・・・北斗市~函館~札幌

2006年05月23日 21時44分01秒 | Weblog
写真は札幌に工務店研修で訪れた愛媛県三条市のファース加盟工務店、㈱石川工務店社長の石川良一さんと息子さんの石川福将さんです。

家づくりに終わりはありません。竣工してからが本当の家づくりの始まりなのです。
これが日本の家づくりの文化だったのです。決して売ってエンドとなるものではありません。ですから我々の住宅システム研究開発にも終わりはないのです。

地域の工務店経営は親の築いた技能、技術と信頼を次の世代に継承しなければなりません。
特に地域密着の工務店経営者は、その信頼を宿命的に継続する義務が生じています。
工務店経営ってとても厳しい世界ですがお客さんの満足そうな笑顔を見る時に他の仕事で得られない達成感を覚えるものです。
とてもダイナミックで素晴らしい仕事です。

石川さんも自分の持つ技能と信頼をご子息の福将さんに継承するため、様々な勉強を一緒にしております。大工さんの石川社長さんはコテコテのアナログ人間、ご子息の福将さんはデジタル人間、この情緒性豊かなアナログと合理的なデジタルを融合させる時代となりました。今日は札幌市内で参考になると思われる場所をご案内いたしました。

最後に北海道で一番の歓楽街、ススキノで懇親会を行い散会いたしました。
男性天国のススキノですが、この懇親会のあと仲の良い石川さん親子は、親子鷹で何処へ行くのかがチョット気になります。

朝、函館から激しい雨の中をプロペラ機で札幌に移動しました。この札幌は肌寒いのですが何とか一日、天気が持ってくれました。ファース本部、札幌事務所の近くにある狸小路沿いの定宿ホテルにに入り、今夜もまた悩める方々からの相談メールに回答します。
明日はこの札幌から東京への日帰り出張です・・・
ファースの家

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犬は舌を出して体温を下げる・・・北斗市

2006年05月22日 18時25分32秒 | Weblog
写真は暖かくなると元気がなくなる、ハスキー混血犬のタローです。
北極生まれのハスキー犬は、真冬の吹雪時に元気で駆け回るのですが、どうしても暖かい気候に弱いみたいです。

人間にとってこれからの北海道はとても快適な季節を迎えます。
北海道には夏がありません・・・気温が30℃以上の時はあるのですが、その時の湿度が50%を下回ります。乾燥しているため人の身体から水蒸気が出易くなり体温を奪ってくれるのです。

一方、温暖地においては、気温35℃、湿度85%と言う温湿度の状況が連日続く事があります。気温が高いだけでなく、水蒸気の持つ寒暖計に出ない「潜熱」も大量にあり、人の身体から水蒸気が出難く、体温を奪ってくれません。

本州に間もなくやってくる梅雨の季節では、気温26℃、湿度80%と言う日々が連日続きます。しかし、梅雨前線の北端が津軽海峡あたりで途切れるため北海道には梅雨がありません。湿度が高くならないのです。
乾燥の冬、多湿の梅雨、高温多湿の真夏とシーズンを通じて快適な居住空間を構築するには、家全体の湿度コントロールが出来るようにすべきでしょう。

梅雨の季節の外気温26℃、外気湿度80%の時、ファースの家は、室内気温26℃、室内湿度55%程度になるように造られています。同じ気温でも湿度が低ければ清涼感がまったく異なります。家全体の調湿を可能にするには特殊な気密手法と特別な換気装置(オール電化になる)調湿剤、除湿装置が必要となります。
是非、梅雨時にその体験をお試しください。
北海道に建築するファースの家は、冬の寒さ対応が出来る特化した性能を備えています。

ハスキー混血犬タローはこの北海道にいてもこれから益々元気がなくなります。
本州につれて行ったら夏を越せないのでは・・・
犬の舌はとてもザラザラして表面積が多く、この舌を口を大きく開けて出して水蒸気を放出し体温を下げようしています。犬はこの舌の表面積だけですからね・・・

人は夏も冬も越さなければなりません。是非、省エネで調湿の出来るファースの家に住んで通年、元気に過して戴きたいものです。

せっかく快適な季節となる北海道ですが、明日の火曜日から札幌、東京、網走、岡山と日本列島、行ったり来たりの出張です。
これから準備です・・・
ファースの家

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寒くなるオール電化住宅・・・北斗市

2006年05月21日 16時34分02秒 | リフォーム
写真はファース本部の近くにある松前藩が造った戦用城跡「清川陣屋」の桜ですが、満開の時は空が見えなくなるほどの桜の花びらも残り少なくなりました。今日は全国的に良い天気で、ここ北斗市も暖かい春の風が吹いていてまさに花吹雪です。
つい20日ほど前には本物の雪吹雪が舞っていたのですが・・・

北海道は8ヶ月間、冬なのです。家づくりも当然、寒さ対策が重要になります。
8ヶ月間、夏の温暖地とは様相がまったく異なるのです。
特に寒冷地のオール電化住宅は、エアコン暖房を使用し難い(外気から熱と取り込むのが困難)ため多くが蓄熱暖房機を使用しています。蓄熱暖房機は安価料金の深夜電力で、レンガに熱を溜め込みます。溜め込んだ熱を出し切ってしまうと冷たいレンガの固まりとなります。出来るだけ溜めた熱を深夜電力の通電する時間まで持たさなければなりません。

この放熱時間を通電時間の深夜まで持たすには家に気密や断熱の性能が必要となります。新築当時は間に合っていた蓄熱暖房機の熱量が、2年3年と経つうちに深夜まで持たなくなり、オール電化住宅は「寒くなる」と言う表現となるのです。燃焼暖房機の場合、寒い時は燃焼ボリュームを上げて稼動させるため寒いと言う表現になりません。
寒さ対策は気密性能が重要です。どんなに断熱材を厚くしても、隙間があれば膨張した暖かい熱はドンドン吐き出され、その分、外部の冷たい空気が入り込み、人の居る床付近に停滞します。寒いのです・・・

国内の住宅における断熱と気密の指導基準は、グラスウールで断熱し、ポリフィルムで気密をはかる事が骨子になっております。ところがポリフィルムによる気密性能は数年で半分以下に経年劣化する事が公的な研究で明らかになり、建築関係の学会論文にも明記されています。窓のガラスを抑えるビートと気密クッション(ゴムや樹脂)が痩せる事もありますが、ポリフィルムの上から建材を打ち付けるのでポリフィルムの硬化、建材、木材の収縮などが主な要因である事が解っています。

気密性能が劣化して室内の水蒸気が壁の中に入り込み、グラスウールの湿気量を増加させると湿った布団を着込んだのと同じ状況で寒くなります。グラスウールは壁体の内部に乾燥した空気を静止させる事で断熱効果を発揮するのです。この乾燥したまま壁体内の環境を維持するには、床下の乾燥状況、壁の構造、外壁の種類、向きと間取り、そして一番、影響を受けるのが、室内での生活の仕方なのです。この条件が合えばグラスウール断熱でもまったく問題を起こさない家となります。

グラスウール以外の断熱材も様々な課題を抱えております。
何が一番、住む人にとって利益に叶う住宅システムなのか・・・それは実際に住んでいる人から聞いて判断すべきであり、それも複数の方々からの意見を聞いて選択すべきでしょう。特に10年以上経っても経年変化を起こさない住宅システムは極めて限られてきます。
供給する側は自分のつくる家が一番良いと思い込んでいるのですから・・・

今日は本当に穏やかな一日でした。このファース本部の執務室から見える函館山の稜線が青空にくっきりと浮き上がりとても綺麗に見えます。
ファースの家

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職人不足・学校教育を考える・・・北斗市

2006年05月20日 18時18分01秒 | Weblog
今日20日土曜日、北斗市立になり、始めての上磯中学校(酒井充校長)の校内体育大会が開催されました。写真は後ろ列の向かって右から本校相談員(元本校教員)の阿部春樹先生、前PTA会長の浮須信一さん、手前右が公務補の中川先生と教頭の三嘴徳久先生です。

本州は激しい雨に見舞われており、今日の天気予報もここ北斗市は雨の予想でした。しかし、予報が外れて穏やかな天気に恵まれました。一生懸命、準備に奔走した先生方の願いが通じたようです。この体育大会は国体出場を目差す生徒にとって一番最初の登竜門的な意味合いもあります。生徒と先生方の真剣さが伝わってまいります。

上磯中学校は、ここファース本部本社の隣に校舎があり、私の母校ですが以前、PTA会長を、現在は学校評議員を努めておりますのでとても縁深い中学校です。既に45年間にわたりこの学校と関わって参りましたが、一貫して学力、スポーツ、文化面において優秀な生徒を多く輩出する宿命を負わされている学校です。当然、本校には優秀な先生が多く在籍しますが、新人の先生方も校風に揉まれて必然的に教員として磨きがかかるようです。

私の最終学歴はこの上磯中学校で、卒業後、鉄骨とび職に弟子入りして飯場暮らしとなりましたが、生きるために必要な勉強はいつでも出来ました。現在、中学校を卒業すると90%以上が高校へ進学しますが、高等学校とは中学校の教育より高い水準の教育を行う学校です。しかし、簡単な小学の割算など、算数も出来ないような生徒が高等学校で何を学ぶのか・・・

高校は中学まで基礎教育を受けた生徒達が、自分の目差す方向をパイロットするための教育機関と思います。技能系、技術系、文科系、大学を目差す進学系、更に学者を目差すドクター系などなど・・・しかし、現実は人生目標を持たせるための高校教育が実施されている高校が非常に少ないのです。身体で仕事を覚えるには早い方が良いのです。
社会に不可欠な理美容、料理人などの職人や大工、左官などの建築職人などの業種は、一流を極める人の殆どが中卒者なのです。必要な知識はそのつど勉強出来ます。
また、現実に社会を支えているのは、このような身体で仕事をする人々なのです。
ところがせめて高校だけは卒業をと言う意識が、子供より保護者の方に根強くあります。
中卒者が50%、高卒者が30%、大卒者20%とそのうちの5%くらいが大学院、このくらいの割合で各分野に人材が分配出来るようなれば社会構成が拡充すると思うのですが・・・


写真の阿部先生は弊社専務(次男)の担任でしたが穏やかな教鞭で知られ、多くの生徒達のファンが存在します。中川先生はその専務の同校一年先輩で可愛らしい少女でした。
三嘴教頭先生は当方がPTA会長の時の新米教員でしたが現在、管内に誇る優秀な教員に成長しました。また浮須前PTA会長は、当方の後輩でもあり海老澤順三北斗市長後援会の仲間でもあります。暖かい天候に恵まれたグランドで久々に懐かしい顔を合わす事が出来ました。

上磯中学校は校風として人間性重視の学校教育が実践されております。先日、ブログで紹介した(5月13日・そっと差し出す手と心)バトミントンの佐々木翔君も当校の出身ですが彼もとても礼儀正しい好青年です。

建築の業界は、大卒より中卒が貴重です。
大卒、高卒の方々は多くおりますが、身体で仕事を覚えた中卒者が本当に貴重な時代となりました。社会風潮を改めなければ・・・
保護者の皆さん!学校の勉強の嫌いな子供でも、生きるために必要な勉強は本能的にしっかりと出来るものですよ・・・
天気に恵まれ無事に体育大会も終了したようです。雨さん降っていいですよ・・・
ファースの家

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上棟式のご祝儀相場・・・東京~函館~北斗市

2006年05月19日 20時23分57秒 | 住まいのお役立ち日誌
今日は昨日と同じ会場の東京、渋谷駅近くの会場でファース検査員の更新講習を行いました。蒸し暑い東京・・・やっぱり北海道は爽快です。
北海道の本社に戻ったら、この時間でも黙々と研究開発室のスタッフが仕事をしていました。写真の向こうが岩山係長と同じくIAキット担当の久保田公明検査技士です。
全国の各工務店からの換気計算サポートなどの業務を夜遅くまで行っています。

今日のテーマは、住宅雑誌「リプラン」の編集局次長の津田さまが編集局に問い合わせの多い「ご祝儀の相場」をテーマとしたらどうかと、リクエストがありましたので早速取り上げました。
基本的に「上棟式のご祝儀」は建主さんの気持ちですので、ご祝儀袋の金額が決まっている訳でありません。また、ご祝儀を渡す建主さんもあれば渡さない建主さんもあります。渡す建主さんがいるので渡さないのも気がひける、となればその金額はどの程度が相場なのかと言う事にもなります。

私も工務店経営者ですから自分自身も上棟式の場面に立ち会う場合があり、また、全国、北海道から鹿児島まで各地域での上棟式の慣わしを見聞きする事があります。
調査してみると意外にも日本各地域における上棟式ご祝儀袋の中身は「棟梁3万円・通常大工1万円」がほぼ相場と言ってもいいでしょう。その家に関わる大工さんが棟梁さんを含め4人とすると、6万円の祝儀金が必要となります。また、関わる大工さんが多い場合は「棟梁2万円・通常大工5,000円」と言う場合もあります。しかし、金額ついては気軽にその工務店の社長さんや関係者に聞いて見るのも心を繋げる良い機会になるのでは・・・

最近、全国的に上棟式自体をやらなくなった風潮があります。
上棟式のような風習に関心を示さない世代が家を建てるようになった事も背景にあると思われます。勿論、上棟式を行わないから家の出来が悪くなるなど言う事はありません。
中途半端にしないで、やらないのであれば上棟式自体を執り行わない事も選択の一つです。

上棟式は以前にこのブログでも記述しましたが、そこの地神様が家神様になって戴き共住を誓うのが由来とされます。その本意は家の屋台骨をつくる大工さんとの懇親をはかり、竣工まで、また竣工してからの付き合いを友好的に行い、人間関係を構築する事が最大の意義と思われます。つまり生き神様が・・・
したがって上棟式を行う場合、やはり大工さんへのご祝儀は用意した方が良いと思われます。

気持ちだけで「有難い」と言う言葉が返って来ても、やはり気持ちにお金がついて来たらモチベーションも高まるものです。人ってゲンキンなものですよ・・・

さて、研究開発室のご両人もそろそろ仕事の目処がついたみたいです。
今日は蒸し暑いラッシュアワーの東京とひんやりする北海道です。
月曜日からの出張でしたが今夜は早めに帰るかな・・・
ファースの家

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愛とエゴ・・・東京

2006年05月18日 22時50分26秒 | Weblog
写真は今日、東京の渋谷で開催されたファース専用部材研修会でのスナップです。
全員、ファース加盟工務店さんです。右から北海道倶知安、羊蹄工業常務の瀬尾正宣さん、宮崎県宮崎市、ハウスケア イワキリ社長の岩切辰夫さん、私の隣が富山県富山市、北岡工務店社長の北岡好夫さん、青森県十和田市、佐々木建匠専務の佐々木寛則さん、東京都文京区、味方建築専務の味方心也さんです。
今日の専用部材研修会では主にハードを勉強して戴きましたが、家づくりにおいては、人の心を重んずるつくり手側のハート(ソフト)も大きく影響します。

現在、国会では教育基本法の改正案をめぐって議論がなされています。一番の関心度が「国を愛する」と言う、言葉を入れるかどうかが議論の中心となっているようです。
私達は「愛」と言う文言、文書を何度も目にし、耳にいたしますが、果たして「愛」言う言葉の本当の意味をどこまで知っているのでしょう。

愛情の反対語は憎悪となります。然るに「愛」の反対語はエゴだと言う事です。
エゴとは、自己中心の事ですから、対語の愛とは自己中心でないと言う事になります。
自己中心でないと言う事は、その対象者の立場になりきれると言う事です。
恋人を「愛」すると言う事は、その恋人の立場、気持ち、心の中に同居出来ると言う事になり、痛みも喜びも一緒に感じる事が出来ると言う事です。
と言う事は、会社を愛する、国を愛する、家庭を愛するなど、その対象者(物もある)の立場、気持ちになれると言う事になります。

この「愛」言う言葉をあえて教育基本法に組み入れる事が必要かどうか・・・
国を愛する(国の立場になれる)と言う事は極めて自然な気持ちであろうと思います。
自己正義も自分だけの正義もエゴになります。
宗教戦況などは、まさに自分の信ずる宗教を一番とする宗教エゴが発端です。
家庭崩壊の離婚も自分だけの都合で発生するエゴが発端となるのが殆どです。

家づくりの現場においても、自分の思いだけが一番とする意識が働く限り、トラブルの要因を持ち続けています。建主さんにも、施工工務店にも其々が言い分があるものです。
互いに相手の立場になった時、問題が解決するのです。

今日、研修会に参加された方々には常日頃から「人を愛する事」は自分自身が幸福なる事だと説いており、皆さんが自覚しております。
全国からこの東京に来て戴きましたが夕方に雨が晴れ、銀座にでも繰り出したかな・・・
私はこれから「住宅110番」の回答を行います。
ファースの家

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温暖地ほど断熱材を・・・岡山~東京

2006年05月17日 19時52分38秒 | Weblog
写真は弊社、東京事務所前にある浜松町の世界貿易センターです。
今朝、瀬戸内の岡山は強い雨が降っておりましたが、どうやらこの雨を東京まで運んできたようです。東京も雨が降って参りました。北海道の北の方ではまだ桜も咲いていないのに本州は既に梅雨の兆しです。家づくりも寒さ対応の北海道と暑さ対応の本州では視点を変える必要があり、北海道の家を本州に持って来ても通用しないのです。

日本の断熱基準によりますと日本列島を南下するほど断熱材の厚さを薄くなるようになっております。まったくナンセンスな基準です。寒冷地は冬の期間が8ヶ月に及びますので、断熱材を厚くするのは当然・・・しかし、温暖地は冬の期間も短くて気温も氷点下になる日が少ないので過剰断熱を行う必要がないと言う事が理由です。

果たしてそうでしょうか・・・全然、実状を知らない一部の学識者の思い入れに過ぎません。南下するほど太陽高度が高まり、屋根を真上に近いところから熱するため屋根瓦が100度にもなり小屋裏の気温は80度近くにも上昇するのです。ところが天井の上の断熱材が国の指導で薄くなっているため、その膨大な熱が輻射となって室内の仕上げ材、梁、柱などに蓄熱されます。その熱がまたまた輻射で室内に放熱され、エアコンの負加熱量を増大させます。しかもエアコンを最もエネルギー消費効率の悪い温度域で稼動させるため、消費するエネルギーが倍増するのです。

天井裏の断熱材は、むしろ寒冷地より温暖地の方を厚くする事がエアコン省エネの絶対要件となります。国の基準は目安であり、断熱材を厚くして不都合な事などまったくありませんので、これからの新築やリフォームでは天井断熱材を厚くする対応を行いましょう。
もともと天井断熱材を厚くする事に費用などは殆どかかりません。その上、およそ7ヶ月に及ぶ冷房期間で大幅な冷房省エネをはかり、CO2削減にも寄与いたします。更にもっと効果的なのが、クオリティーの非常に高い冷房空間をつくる事が出来るのです。

家の性能とエアコンの稼動メカニズムが大きく関わっています。
日本の指導機関は役所と同じで縦割り行政・・・基礎はその道の学者、木材もその学者、断熱と気密の学者が異なり、エアコンのメカニズムとなると完全に分野が異なるのです。
分野の異なる事に関心を示さないのが風習のようです。
しかし、家は地盤、基礎、構造、開口部、断熱、気密、換気、そしてエアコンなどの設備機器がバダンスよく機能されて家の性能を担っているのです。

私達はこのような学識者の研究文献を参考して技術開発を行います。しかし、家づくりの全てに関わっている学識経験の無い私達の方が幅広い分野で失敗事例をたくさん持っています。失敗事例は失敗しないための知恵と工夫を生み出します。
つまり中卒も博士なみ・・・これを自我自讃という・・・
明日は東京都内で専用部材研修会を開催しますが雨が降り続けば岡山から雨を運んで来た自分の責任かな・・・
ファースの家

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木材は狂うもの・・・東京~岡山~津山~岡山

2006年05月16日 20時00分03秒 | Weblog
写真は岡山県津山市管内のトップ建材問屋さんの社屋の前で向かって右が、㈱小原産業、取締役室長、小原健司さん、左が同じく営業部長、山本揚一さんです。
今日は東京から岡山空港経由で津山市の小原産業さんが主催した、地域工務店経営セミナー講演のためやってきました。

岡山県津山市は鳥取県の県境に近い中国山脈の山中に存在する街ですが、周辺がヒノキの林に覆われています。このような日本のヒノキ山林を見ると何故かホットする気がします。
住宅業界では、海外輸入木材、集成木材などが主流となり無垢の木材が使用される割り合いが少なくなりましたが嘆かわしい事です。

新建材の普及は、収縮性のある無垢の木材と線膨張率(伸び縮みの率)が異なり相性が合わないために敬遠されるようになったからです。
無機質の新建材と生き物の木材を組み合わせると、合わせ目に隙間などが発生してクレームとなり、工務店側が使用しなくなったからです。

しかし、日本の木造住宅は木材の狂いを上手に生かして、継ぎ手を絡めて剛性を増すように工夫されておりました。打ち込んだ釘も木材の微量の水分に酸化して錆が生じ、木材の中で膨らんで抜けなくなり、引き抜き強度を増す事になります。無垢の木材は自然乾燥ですと含水量が28%くらいが限界と言いますが人口乾燥させて約15%に含水量を下げます。
それでも家として立ち上がれば8%くらいまで乾燥いたしますので、当然ながら収縮して絡みます。集成木材は細かい木材を接着剤で固め収縮がなく、まさに新建材の一種と言えるでしょう。

無垢の木材で造った和室の柱や鴨居、敷居、長押などにも多少なりとも隙間が憑物です。この隙間が季節ごと、年ごとに微かに表情を変えて無垢木材が生き物である事を垣間見る事が出来ます。無垢木材で家をつくる醍醐味と言えると思います。
木造住宅に住む価値観を今一度、見直す事も必要ではないでしょうか・・・
今日の小原産業さんのセミナーで津山市管内の工務店さんにも喚起を促しました。

小原産業さんには研修会企画の継続を約束して津山から岡山のホテルに戻りました。
明日は東京に移動ですが、こちら・・・既に梅雨の気候ですね・・・
ファースの家

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