-写真の部屋-

奥野和彦

写真は撮る。魚は採る。

2019-06-10 19:22:39 | 写真


郡上八幡というのは
岐阜県の長良川沿いの山中にあって
夏、人々が徹夜で踊り続ける郡上踊りが有名。
令和になる晩にも踊ってましたね。

郡上八幡の職漁師達が
活躍していたのは戦前戦後までで
渓流魚(アユ、ヤマメ)の養殖技術が確立されて
安定して供給されるようになってからは
仕事としては徐々になくなってゆく。

山間に暮らす人々のタンパク源として
川魚は貴重で、だからこそ商売になる。
活躍した職漁師たちのそれぞれの釣り方や
道具や人柄や歴史が、語り継がれて、本になり
渓流釣りをする人達の技術的バイブルとなった。
その独特の方法が郡上釣りと呼ばれる。

元号が平成になる頃から
その人達も段々に亡くなって
郡上独特の釣り方をする人も
その釣りをする為の道具を
使う人も作る人も段々減っていく。
町では釣具は上州屋やキャスティングで買うものになって
個人経営の釣具屋はほとんど無くなった。
ただ、郡上では釣りの方法に特徴があるので
道具にも独自性があって
それを取り扱うお店もまだ残ってはいる。
22年前の郡上訪問で
自分は 郡上ダモ というタモ網と
竹を切って節を底にしたエサ入れをお土産に買った。

夏休みに入ってすぐに行ったと記憶しているが、
鉄道の本でしか見たことの無かった
国鉄越美南線の長良川沿いの線路の上を
長良川鉄道になったディーゼルカーに乗って
早いのは川の流れだけの
とろんとした夏の風景を脳に焼き付けた。

郡上八幡の吉田川にはアユ釣りの人が立って
妻との旅行だから
本場で釣りはしなかったけれど
吉田屋に泊まってアユとアマゴを食べて
聖地の川魚屋を覗き、釣具屋のハシゴもし
駅の周りもくまなく撮って
まずは郡上体験に満足したのだった。

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