-写真の部屋-

奥野和彦

やるかやらないか

2019-06-11 19:02:21 | 写真


郡上で釣りを職業にする人達が
釣りの小物入れにバスの車掌さんの
カバンを使っていたと聞けばそれが欲しくなる。
ヤフオクとかで手に入れられなくも無いが
他にふさわしい物がない時代だったから
使ったのであって
本物の皮革で作られたカバンを
タスキにかけて夏の川を歩くのは
蒸れて暑くて、水を含んで痛んで
重くてかなわない。
それは憧れただけでやめた。

郡上にはまた独特の仕組みと調子を持った
竹竿の郡上竿というのがある。
現在、渓流用のカーボンロッドは5mで150〜180g
郡上竿のヤマメ竿は300g前後、
郡上ファンなら
郡上竿を、と思いたい所だが
カーボンロッドを1日渓流で降った事があれば
それは現実的では無い。

郡上の職漁師達は渓流の強い流れから
魚を掛けたら水中でやり取りせずに
他の魚をなるべく散らさないように
一気に竿の張りで引き抜いて手元のタモ網で
受け止める。
だから郡上竿は非常に張りがあって硬い。
そういう釣り人の要望で
現代のカーボン竿でもその調子を真似て
作った物も沢山出ている。

最先端の技術を生かした
軽くて折れない3万円の竿と
もう作れる人が他にいない
天然の竹を採ってきて材料にするために干して
加工しておじいさんが作る3万円の竿と
どちらにお金を使いたいかと言うと
私の場合は後者になるわけで
勿体無いと思う人も多いだろうが
趣味というのはそう言うもので
違う考えや価値観の人がいるから
興味深いものも残る。


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