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奥野和彦

ドライブの効用

2015-12-27 23:42:26 | 写真


朝9時半を過ぎても、布団で寝ぼけ眼のやつらに
母の一言で日帰りドライブが決まる。
10時20分出発!それまでに車に乗らない子は置いてくよ!
行き先はあんたたちで決めなさい。
温泉入りたいならお風呂セット(着替え タオル)を用意しなさい。
方角は4号バイパスを下り。夜には帰って来れる所ね。

とりあえずいつもの栃木市内から川沿いに山中に入り、
峠を越えて渡良瀬川のほうへ降りて帰って来る行程にした。

渡良瀬川沿いにはわたらせ渓谷鐵道が走っていて
それに思ったより長男が興味を示した。
無人駅であるとか、ホームへの出入りが自由であるとか
いけない事だが線路を歩けるよ、とか踏切遮断機が無い!とか
ローカル線とか田舎とか好きなようだ。
高校が卒業までの休みの期間に入ったら
どこか、そんなふうな駅で野宿をするような旅をしたいらしい。
こっそりそんなことを考えていた所で丁度いい教材となったのか。



少し遠くでタイフォンの音が聞こえて
ディーゼルカーの説明をする。
停車中の音はエンジンだからガランガランガランと音がする。
バスが発車するようにガーッと音がして屋根の辺りから
排気ガスが出るはず、車体が煤けているのはその排煙のせい、等々。
「ああ、ホントだね、へぇ、へぇ。」
私のマニアックな知識をひけらかしているようだが
そんなことでも記憶に刺さること、気持ちに引っかかることは
引っかかって残れば良い。



ドライブマップでもいい、スマホの情報でもいい
想像でもいい、それらと目の前の世界がリンクする経験。
そしてそれは、想像とはちょっとだけ違うとか
全然違ってたとか、その経験をするから旅はいい。



テレビの情報番組でやってた自販機コーナーに
母が気づいて車を停める。自分が買ったひもかわうどんで
売り切れになったと思ったらおじさんが車で来て
商品の補充を始めた。おじさんも見ちゃった。
『当たり』には煮タマゴがのっていたり
エビ天がのっていたりするらしいけれど
私たちはみんな当たらなかった。



用意した温泉セットは温泉施設がくっついている
駅でお風呂に入って使った。
「これ、暑いからってうっかりハダカで出て来たら
ホームから丸見えじゃん。」


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