-写真の部屋-

奥野和彦

タイムスリップ

2015-02-04 18:09:36 | 写真
まず、このところ出て来るベッヒャー夫妻について。
EIZOUくんのようなコアな写真探究家ばかりが
読者ではないので、ここでは極めて簡単に説明をする。
ベルント・ベッヒャー、ヒラ・ベッヒャー夫妻はドイツの写真家。
・大型のカメラ(細部まで細かく写り,建物を歪み無く撮れる)を用いて
・ドイツ、ヨーロッパ各地の主に「ヌボーッと建っている建造物」
 給水塔、採掘塔、溶鉱炉などを同視点で同じ条件下で撮影し
・それらを並べて展開(見せる)方法論をもつ。
後の写真家に与えた影響は大きく、世界的に評価されている。
ご主人は亡くなったが、奥さん一人で助手と一緒に撮影は
続けられている。

はい、一応見てみようと思う方はこちらへ↓

http://photography-now.net/bernd_and_hilla_becher/portfolio1.html

このページでは本をめくるようになっているが
展示される際には壁に碁盤の目のように並べられて
すぐに視覚が比較を始める感覚があってそれが面白いのである。

私は、おそらくあまり一般的ではない(撮るに足らない)
その被写体にこだわって
しかも、それに緻密で妥協の無い撮影方法の約束事を決めて
夫婦でえっちらおっちらカメラを担いであちこちに出掛けて行って
ここまで成し遂げるという生き方が好きで
また、被写体がスッと歪み無く突っ立っているその写真が好きで
ファンなのである。でも実物は見た事が無い。

今回の話はハイポーズ126を思い出したところから
始まっているのだけれど、次はハイポーズ126についての
説明をしなければならない。
それについて、私はいくつかの資料を用意出来ないかと思いを巡らせた。
結果、もしかしたらあったんじゃないか と思った写真が在って
そこから、記憶どおりだった事、記憶とは違っていた事
また新たに思い出した事、それらについて記してみようと思う。
社会的に地位のある人、タレントさんとかなら興味も持たれるかもしれないが
私は一般の人なのでその過去の事などなんの価値もない。
が、一般人の、市井の記憶として、と断ってご紹介したい。
私のこの恥ずかしい写真を見て、なんだみんなこうだったんじゃないかって
見た人がまた自分の何かあったかいものを思い出すかも知れない。
それも写真の力だと思うし。

前置きが長くなっているけれど
まずは1984年春、実家の前で撮られた写真を掲載する。

当時の普通だった格好をして私が写っている
と言う事は撮ったのは家族の誰かであろう。
オレを撮ってくれと言うほどナルシストではなく
このとき、すでに白黒フィルムの増感処理を勉強し始めて
いたようでこの写真を見つけたアルバムのこのページには
現像処理をこう行ったと記してある。
誰かを立たせるまでもなく、いいからオレでも何でも撮ってくれ
早く現像してみたいから、というような事であったと思う。
何度も言い訳するが私の過去を見てくれと言ってるのではない。
そんな時代であったと、自分をモデルにして検証したいのだ。



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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (EIZOU)
2015-02-05 11:30:24
あちゃちゃ!...(>_
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Unknown (OKUNO)
2015-02-04 20:45:50
だから、まだ違うんだよ…(笑)
これからこれから。
ハイポーズではないの、これは。
AE-1。ここから先の展開に乞うご期待。
返信する
Unknown (EIZOU)
2015-02-04 20:26:09
ハイポーズでの自写像まであるとは....
「Japanese Boy in K City, 1984」
こういうアノニマスでエキバレントな写真には敵いません。
その辺りがベッヒャー作品と繋がったのでしょうか?
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