-写真の部屋-

奥野和彦

語彙

2012-05-15 22:06:49 | 写真
120515
弓削島ではこの貝を磯で獲って来て
味噌味で茹でて食べる。
食べる時は木綿針で中身を引っぱり出して食べる。
磯の香りと、貝の苦み。

バケツいっぱい獲って来て
夕方まで庭に置いとくが
これだけいると酸欠になって逃げ始める。

これを見つけた下の子が
「にげた、にげた。」と騒ぎ出す。
正確には逃げた、ではなく 逃げている であるが
この子がその言葉を使ったのは
この時が最初ではないか。

夕食時、さっそく目の前で一匹身を引っぱり出して
食べてみせる。
こちらの口元をじっと見ながら、自分の口も動かしている。
ひとつ、食べさせてみる。

苦い と まずい を思いっきり足して
混ぜ合わせたような顔、 をして べ~っと
吐き出した 瀬戸内の食卓。


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5 コメント

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言われてみれば (OKUNO)
2012-05-24 22:39:44
言われてみれば
石が跳ねたようにも
まっくろくろすけにも
見えるものです。

あまりにも
出来過ぎで
言うのも悔しいんだけど
となりのトトロが
たぶん
マイベストムービーなのです。
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そうやって食べるのですね。はじめて知りましたー。 (じゅりあ)
2012-05-22 00:41:27
そうやって食べるのですね。はじめて知りましたー。
イメージとしては、ジブリのキャラクター“まっくろくろすけ”ミニって感じです^^
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さっきまで動いていたものが (OKUNO)
2012-05-17 07:50:46
さっきまで動いていたものが
しかも、そこの海で自分で獲って来たものが
食卓に上がる
というのもおそらくこの時が初めてだったでしょう。

今でも食べられる魚を釣りたいと
言いますし、磯に行けば
「これ食える?」渓流に行けば
鮎がいい。 などと抜かします。

間違って、飲み込まないように
まち針か、糸の少し残ったままの
縫い針ですね。
考えようによっては、危ない。

昔からの事だろうから
それに爪楊枝を使う という習慣が
なかったかも知れないし
たぶん
爪楊枝では、太すぎるね。
やはり、針がしっくりきます。
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小さいころから、潮が引いた夕方なんかに、おばあ... (おばちゃん)
2012-05-16 22:30:21
小さいころから、潮が引いた夕方なんかに、おばあちゃんとみんなで採りに行って、こうやってバケツに置いておくと、仕事から帰ってきたおばちゃんが味噌でゆがいてくれて、まち針でむしって食べていました。

「つぼ」って呼んでるけど、ホントはなんていう名前なんだろね?

しばらく食べてないな~。懐かしい。。。
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一見、石を入れたバケツを落として石が跳ねた瞬間... (EIZOU)
2012-05-16 22:07:59
一見、石を入れたバケツを落として石が跳ねた瞬間の写真かと思いました。
貝が必死に、でもスローモーに、逃げているんですね。

さっきまで動いていたものも食卓に上がれば食べる、ことについては子供の頃の方が抵抗なかったか、などと考えたり。
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