馬鹿琴の独り言

独り言を綴ります。時にはお相手して下さい。

八犬伝を見てきましたⅡ

2024-11-03 19:57:22 | 映画

2024年11月2日映画八犬伝について、いろいろぼやきました。

しかしまだ何か虚のパートについてしっくりきません。

今日一日城攻めしながら、いろいろ考えて、ようやく引っ掛かったところが分かりました。

再度おつきあい下さい。NGな方はパスしちゃって下さいね。

 

ポイントは、やはりことの発端なのです。

もう一度おさらいしましょう。

 

里見義実の経歴は以下の通り。

若くして結城合戦に父と参加、落城して父は戦死、重臣と相模に落ち延びる

白龍を見て、安房に渡り、安西と麻呂に知己を得るが、無理難題を言われ途方に暮れるところを金碗孝吉に助けられる

人食い馬の山下定包を倒して、長狭郡と平群郡を手中にするが、ここで山下の愛妾である玉梓の呪いを受ける

安西と里見は交互に凶作となり、里見家は安西を助けたが、里見家の時には援助を受けられず困窮する。更に安西は攻めてきて、里見は滝田城に籠城する

ここで、里見義実は八房に安西を倒せば伏姫を嫁にやると戯れ言を言う

八房、安西の首を取り、里見家は戦に勝って安房一国を手に入れる

 

ということです。

一方映画では、すでに安房のどこかの領主である里見家は、安西に食糧を貸し与えたのにも関わらず、逆に攻め込まれた

一週間の籠城で困窮した里見義実は、安西を倒せば伏姫を嫁にやると戯れ言を言う

八房、安西の首を取り、里見家は戦に勝つ。ここで安西の愛妾である玉梓の呪いを受ける

 

良く似ていますが、違うところが分かりますかね。

物語では八房はすでに呪いを受けており、それで人語も解する様になって、安西を倒し伏姫に執着する。

映画では八房は呪いを受けておらず、なぜか人語を解して、安西を倒し伏姫に執着する。

(もっとも玉梓の死後、呪いを受けたのかもしれませんが)

 

呪いの発動時期が違うんですよ。

これがスッキリしないところなんでした。

玉梓の呪いを受けて、煩悩の犬の呪いを受けたからこそ、八房にも不思議な力が宿り、伏姫を妻としたのに、映画ではそこがスルーされていました。

魔性の犬八房がなぜ人語を解して、安西景連を倒したか。

玉梓の呪いにより老狸によって育てられたからです。そして、里見家の姫に恋慕して遂には妻としてしまったのです。

やっぱりここが描かれていないとダメだと思うんですよね。はあーさっぱりしました。

 

蛇足ですが、映画の中で、馬琴翁はこう言っていました。

キッパリと安房には行ったことがない(笑)

そして葛飾北斎に鉄砲っていつ伝わったんだ、と聞かれて、

キッパリとこの話の70年ほど前だな(笑)

 

虚の世界だからいいんだそうです。嘘も方便なんですかね。

でわ!

コメント (4)
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