2014年6月26日のブログ記事一覧-カトカト日記 ~霊園・墓石の株式会社加登 公式ブログ~

サッカーだけじゃないブラジル。

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FIFAワールドカップの開催国として盛り上がっているブラジルですが、ブラジルと言えばサンバにボサ・ノヴァ、ショーロなど素晴らしい音楽を生んだ国でもあります。
僕は特にブラジル音楽に造詣があるわけではないのですが、大好きなアルバムがあります。
それがこの「Domingo(ドミンゴ) カエターノ・ヴェローゾ&ガル・コスタ」です。
CDなのでアレですが、レコードだったら擦り切れていたんじゃないかというほどよく聴きました。




どちらかと言えばMPBというか、前衛的な現代音楽家のイメージがあるカエターノ・ヴェローゾですが、1967年発売のこのファースト・アルバムは、女性ヴォーカリストのガル・コスタとのダブル・クレジットで発売された、れっきとしたボサ・ノヴァ作品です。

それは胸苦しくなるほどに気怠く、それでいて甘く、
陰鬱とした諦念の海から、若さゆえにあふれ出た熱の残滓のような、
ボッサ独特のアンニュイ、という表現に収まりきらないどこか突き放したような冷やかさを伴って、
壊れた窓の隙間からひそかにすり抜けてくる、湿ったため息のような音楽。

挫折や絶望といったネガティヴな奈落と隣り合わせの、ガラスの皮膜のように今にも破れそうな危うい均衡は、あたかも煮え切らぬシャイな青春のようでもあります。

何だか全然訳が分かりませんが、ともかくブラジルのサッカーや格闘技などの陽気さを見ていると、何故この国でこのような音楽が生まれたのか不思議になります。
実際、現地ブラジルにおいてボサ・ノヴァというのは一過性のムーヴメントに過ぎなかったようで、今では殆ど誰も聴いていないみたいですね。
ボサ・ノヴァを良く知らない人でもこの人が歌う「イパネマの娘」は絶対に聴いたことがあるはずの歌姫、アストラッド・ジルベルトすら国内ではそれほどメジャーではないのだとか。

それはさておき、現在の彼からは想像もつかないほど細く頼りないカエターノの声、そして頽廃的な官能美を備えたガルとのデュエットは一聴の価値ありだと思います。
百聞は一見に如かず。皆様ぜひ一度聴いてみてください。

ブラジルという国に対する印象が変わるかも知れませんよ。



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