化学系エンジニアの独り言

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アメリカでプリウスを買ったら

2006-06-28 | 省エネルギー
アメリカでプリウスを買ったら、何年で元が取れるかという非常に下世話な話。
もう少し丁寧に言うとハイブリッド車の燃料経済性についてである。やっぱ、普通の人(自動車購入者の多くは普通の人のはず)の感覚ではこうなる。

車種   カムリ  プリウス
車両価格 $20,801 $24,030
雑費     -    $500
免税     -  -$3,150
合計   $20,801  $21,380

ということで車両の合計購入価格はプリウスのほうが$579ドル高い。しかし、カムリの燃費は24mile/gallonでプリウスは44mile/gallonです。年間12,000マイル走ったとしてガソリン価格2.5ドル/ガロンとすれば、プリウスのほうが年間にガソリン代が568ドル少なくなる。ということは、車両購入価格の差をほぼ一年で埋めてしまい、2年目からはガソリン代が568ドル/年だけ浮くという計算になる。

さらに昨年以降の原油高騰によりガソリンも3ドル/ガロンになっている地域もあるので、そこでは年間682ドルだけガソリン代が安くなる計算。

ここでプリウスの欄にある雑費とは消費税、メンテナンス、保険、ローンにかかる費用となっている。あくまでカムリとの差額です。裏返せばカムリのローンの金利は安く設定されている。それはGMやFordが半分やけで金利ただローンなぞをやっているので、それに少しだけ対抗しているということでしょう。

大きいのは免税の3,150ドルです。低公害車、環境に良い車なので奨励しようということで、税金免除(Tax credit)がついています。残念ながらプリウスはこの先奨励しなくても売れてしまうという理由で、この税金免除はもう直ぐなくなるらしい。

そうなるとプリウスとカムリの値差は3,729ドルとなり、年間あたりのガソリン代の差の682ドルで割り返すと、いわゆる元を取るのに5.5年かかることになる。厳密には5年先に払うガソリン代の差額を現在価値に割り引いて、と計算するんだろうがまーそこまでしなくても。
とにかく補助金なしでもプリウスは元が取れるというお話です。