化学系エンジニアの独り言

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今年の油田発見は200億バレル

2009-09-27 | 石油
ニューヨークタイムズの記事からの引用です。

今年はこれまでに200の油田が世界で発見されたといいます。イラク、オーストラリア、イスラエル、イラン、ブラジル、ノルウェー、ガーナ、ロシアなどなど。
BPが最近ガルフで最大となる油田を発見したことは報道されたばかりですが、ここまでの発見原油量は100億バレルだそうです。このペースでいけば、2009年では200億バレルに達し、これは2000年以来の確認埋蔵量になるといいます。

しかし、足元の石油会社の状況は不安がいっぱいだとか。足元の景気が弱いことから再び原油価格が下落して、油田開発が減速するのではないかということです。原油掘削の価格は鋼材の値上がりや、海底深く掘らねばならないなどの状況からバレル60ドル以上ナイト採算が合わないようです。

実際Deepwaterの井戸を掘るには一本あたり100億円かかるそうですが、原油が出る確率は20%から50%だそうです。今年のように油田発見が続けばいいのですが、向こう10年くらいを見渡すと今年のような油田発見が続くとは限らず、そうなると原油供給量が需要に追いつけなくなることも起こりうるのだそうです。

日本にあっては、自動車は売れないし、売れるのは燃費のいいハイブリッドばかりということはガソリンも売れない、景気が悪いので物流もその量が減って、トラック輸送に必要な軽油も需要が減っています。さらに人口が減っていくのですから、石油需要が増えることはありえない気がします。
石油供給が追いつかない、という状況はすんなりとは理解できません。