昨日に続き、カウンター材加工のつづきです。
製材所より仕入れた、カウンター材の厚みは、55mmほどありました。
これを10mmほど削って、仕上げで45mmくらいにする予定です。
板幅と長さの関係で、その材によって削る厚みはまちまちですが、
今回の材は、割と反り具合が少ないので10mmもあれば、十分に反りを吸収できます。
ちなみに、長手方向に大きく反った材は、修正の削り分が大きくなるので、
長い材に使うのはあきらめて、カットして短い材として使ったりします。
まず最初に、加工前には、たわしで板材表面の埃(砂や土がついていることがあります)を掃います。
汚れているままでは刃物が痛みやすい(欠けやすい)からです。
そして、電気カンナで表面を削ります ↓
真っ直ぐだけでなく、左右から斜めにも ↓
これで、大まかな歪みが無くなり、表面の埃や汚れも完全に取り除かれました。
いよいよ手押しカンナへ通します ↓
重たい材には、手押しカンナの前後に補助スタンドを立てて、
材が真っ直ぐに機械へ通るようにします。
手押しカンナを駆使して、まずは片面を、ほぼ平らに、且つ、真っ直ぐにして、
この面を基準面とします。
このカウンター材の幅は400mm以上ありまして、
手持ちの自動カンナでは300mmまでの材しか機械に通りませんので、
面倒ですが、先ほど仕上た片面と同じ手順で残りの面も仕上げていくことになります。
ここで毛引きの登場 ↓
基準面が出来上がっていますので、
この面を基準にして、ぐるりと毛引きを回します ↓
こうすることによって、基準面からの任意の厚みで墨線を罫書くことができました。
後は、この罫書線まで削っていくだけです。
ですが、カウンター材だけありまして、これが重たいのです。
20~30kgくらいあろうと思われる材を、
少しずつ均等に削るために、何度も何度も、左右交互に持ち替えながら、
(ここで補足ですが、手押しカンナ盤の幅は240mmですので、
400mmの板材を通すには、二回に分けて通さなければならないのです)
こういう材を、手押しカンナに通す作業は、かなりの重労働なのです。
ヒイヒイいいながら、ようやく荒カンナがけ終了 ↓
この時点で、厚みが55mmだった板材が、50mm弱となりました。
仕上は45mmですから、あと5mm削らなければなりません。
が、ここで焦ってはいけません。
この状態で、つまり新しい木肌を露出させて、しばらく外気に馴染ませて、
今後、出るであろう二次的な反りを少しでも出させておきます。
こうすることによって、仕上がって製品になった後の、
反りや縮みを少しでも抑えることができます。
しばらく放置します。
念のため、木口には、乾燥による割れ防止のために仮の処置をしておきました。
昔は、和紙に糊をつけて木口を塞いだそうですが、
今回はガムテープを貼って置きました。
まあ、そこそこの効果はあるでしょう。