サイコロジスト101

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健康心理学、生理心理学、ストマネを学びましょう!

心理学研究法受講生のみなさんへ

2010-09-26 16:30:05 | Weblog
明日2010年9月27日(月曜日)10時45分から「心理学研究法」を開講します。

履修しているみなさん、前期の「心理学概論」と同様、テキスト(ミニマムサイコロジー)を持参してください。

また、ノートを毎回きちんととるように心がけてください。

第一回目の明日は、これからはじまる「心理学研究法」の講義の概略を説明するとともに、勉強の要点、評価法(試験と提出物との比率)、出席回数など重要な話をしますので、必ず出席するようにしてください。

心理学概論の講評も行いますので、結果に合点がいかない人がいたら、必ずご相談ください。

健康心理学科では、1年次に心理学概論と心理学研究法を必修科目としています。

卒業用件でもありますので、心理学概論を落とした人は必ず来年前期に再履修してください。

心理学研究法も必修なので、がんばりましょう。

また授業中に使用した資料は、授業後にこのblogにJPGファイルとしてアップロードしますので、必ずダウンロードして打ち出し、ノートに貼って学習に役立ててください。

では。

2010/9/26記

追記>宮田先生vs今田先生 ご討論

2010-09-26 15:40:25 | Weblog
先のメッセージの追加。

宮田先生の講演の中で、今田先生が学生時代に唾液条件反射の実験の被験者をなさったことは先のメッセージ中に書きました。

その極秘談として、半年実験しても条件反射がつかなかったということについて、今田先生が問題を指摘されたシーンです。

内容については、この小講演に出席されたかただけの秘密としたいのですが、もしお知りになりたいかたがいればコメント欄にご連絡を。

実験心理学を専門とする諸氏は、今は偉くなった人が学生時代被験者としてどうであったかをしばしばジョークとしてお話になりますが、今回のお話はなかなかのものでした。

2010/9/26記

82歳宮田洋先生、ワークショップで熱演25分

2010-09-26 15:12:49 | Weblog
感服いたしました。

今年の日本心理学会でもっとも感動した講演でした。

関西学院大学名誉教授で私の恩師である宮田洋先生が、なんと日本心理学会ワークショップで講演されたのでした。

実は前日までそのことを知らず、ある方から教えてもらって急遽予定を変更。

9月21日火曜日午後3時半からのセッションに出席した次第。

もちろんデジカメで40枚くらい撮影させていただきました。

で。このシーンは、PAV(パブと発音します。Pavlovにあやかって宮田先生がつけた名前のイヌで二代目)のカットを見せながら、実験架台上のPAVの真似をされているところ。

1970年春、私が関西学院大学文学部心理学科に入学後、心理学の授業で宮田先生がなさった話の様子そのままでした。

ほかの先生がどうのこうのというのではないけれど、宮田先生の授業は面白かった。

私はまた1年配当の基礎ゼミでも宮田先生が担当。

3年になり、心理学科配属となったときには迷わず宮田ゼミを選択。

イヌの条件づけ実験の様子を撮影するというので、私が西宮保健所の処分犬置き場からもらってきたイヌこそが、このPAVでした。

私はその後、兵庫医大で卒論実験をしたあと、大学院に進学。修士、博士とお世話になり、文学博士号も頂戴した恩師が宮田先生でした。

古武弥正先生に、ねずみを使った逃避条件付け実験から、ヒトの唾液条件づけ実験への変更を命じられた経緯にはどっきり。

唾液採取法のご紹介のなかで、人唾菅の作成秘話、実験中のヒトの様子など思わずにこり。

今田寛先生を被験者として半年にわたって実験した極秘話は、<今田ー宮田>ご両人の討論へとつながりました。

ポーランドネンツキー実験医学研究所のコノルスキー教授のところでの留学実験生活もしっかり。

以上、笑いあり、涙ありの熱弁でした。

「82歳になったとき、はたしてこのような名講演をなすことが出来るのだろうか?」と思ったのは私だけではないでしょうね。

時間内に話を収められたこと、時間内で多くの事を述べたのにもかかわらず、聴衆を飽きさせず、最高の感動を与えてくださったことに尊敬の念をもってお礼を述べたいとおもいました。

明日からの授業、学生さんたちを飽きさせない工夫をいっぱい詰め込んで、チャレンジしたいとおもいました。

2010/9/26・記

まばたき研究会準備打ち合わせ会

2010-09-26 15:01:28 | Weblog
なにやら長ったらしいタイトルつけました。

要は、日心3日めに予定されていた小講演とワークショップの打ち合わせ会。

ならびに来年春開催のまばたき研究会をどうするかなどを決める懇親会を9月21日の夜、梅田の某所で開催したということ。

田中裕先生が会場をおさえていただき、日本心理学会まばたき研究会メンバーが集合したわけです。

私(会長ですか)をはじめ、事務局長の大森さん、幹事長の田中さんなど幾多の面々に加え、院生諸氏の参加おみごとでした。

翌日ワークショップで話をされる福田先生は別の集いのため参加していませんが、そのかわり共同研究者の北九州大松尾先生が参加してくださいました。

院生たちと膝を交え、楽しくまばたき研究、これからの視覚運動系行動研究、そして将来あるべき研究(科研のことなど)などを熱く語り合いましたね。

で、お店の前で記念写真という具合でした。

翌日のワークショップが盛り上がったのは言うまでもありません。

2010/09/26記

日心小講演:田多英興先生

2010-09-26 14:33:21 | Weblog
今回の日本心理学会では多くの小講演が開催されました。

テーマ「まばたき研究の過去・現在・未来」
講演者 田多英興先生
日時:2010年9月22日(水)13:30-14:20
場所:大阪大学豊中キャンパスC203

このところ、博士学位取得者を指導教員が司会してという形態が多いようですが、本来の小講演のあり方とは少しちがうようにおもいます。

ポスター発表全盛の今日、50分もの時間をかけて一人で話しきるという学会本来の姿を知っている私たちには物足りない思いがしてなりません。

シンポジウムも然りで、90分か120分を4-5名で話し分けるのですから、一人あたり20分が限度。

聞いているほうが、話にひきずりこまれ、研究テーマに興味をそそられ、聞きほれるということがなくなってきたようにおもいます。

小講演とはそういう本来の学会口頭発表を知る参加者のためにこそあれとおもうのは私一人でしょうか。

で、写真でしめされているのは、まばたき研究の大御所である田多英興先生の小講演。
「まばたき研究の過去・現在・未来」と題した50分の怪気炎でした。

18世紀に逆戻って科学の歴史を振り替えり、まばたきの測定法からテーマなど面白く聞かせていただきました。

また、研究者の動機も今と余り変わらないのだなと改めてきづかされました。

20世紀に入ると、Ponder & Kennedy(1928)の歴史的論文が現れるのですが、きちんと整理されて、わかりやすいものでした。瞬目間間隔の分析から、人間の性格や気性、性差から社会的役割などに至る広範なテーマがこの論文には描かれていたのです。

Hall & Cusack(1972)の批判的レビューは、まばたき研究の質を高めるのに大いに役立ったとの評価。私も同感です。研究論文はたくさん出ていても、誰かが評価してくれなくては、本当に役立つ研究かそうでないか、分からなくなりますものね。

そしてSternら(1984)の内因性瞬目というタイトルの時代を画する名論文。SPRの会長講演としてなされた内容を論文としたものですが、私たち3人(田多先生、福田先生、そして私)の結束を強めてくれた最重要な論文でした。

私たちの活動もフォローしていただきました。日本心理学会のワークショップ「瞬目行動の研究」は、1986年が第一回でした。

1991年には「まばたきの心理学」(北大路書房)が出版され、翌1992年からは日心とは別にまばたき研究会がスタートしました。いずれも今に続き、日本心理学会の研究部会の1つとして継続・進化しつづけているのですが、そのあたりの話までしていただきました。

そして今後どう発展すべきか、などの残された将来へのテーマは、若手研究者の育成にかかっているとおもっています。

終わってからは、写真のように仲間が集い、記念写真としました。
いやあ、みなさんいい顔しています。

2010/09/26記