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米大統領選挙②11月の選挙は「選挙人」を選ぶ間接選挙、「直接選挙」への声も/少数派

2024年11月02日 | 東アジア・海外の知識
Ns170minoritytp 少数派シリーズ/東アジア・海外の知識
Part4 米国
米大統領選挙②11月の選挙は「選挙人」を選ぶ間接選挙、「直接選挙」への声も



■2000年・16年の全米投票は民主党が多数だったが共和党の大統領が就任
民主党ハリス候補、共和党トランプ候補が激突する「米大統領選挙」がもうすぐ行われる。ややこしく分かりにくい米大統領選挙の仕組みの説明・2回目の投稿。ここからは、池上彰氏のTV番組などを参考にしました/古い仕来りを受け継ぐ、大統領選挙のおかしな点がまだある。なぜ、わざわざ「選挙人」を選ぶのか。11月に選挙が行われるが、その選挙結果によって正式に大統領が決まった訳ではない。仕組みは、飽くまでも両党の「選挙人」の獲得人数が決定しただけである大統領選挙後の12月に、各党ともその選挙人が「大統領候補者」を選び投票する。そして翌年1月に、米議会上院の議場で開票し初めて当選者=次期大統領が決まる流れだ。まあそんなことを言っても、事実上は国民の投票時に決するが手続きの上ではこうなる。ところで選挙人のメンバーとは、長年、党に貢献のあった人や候補者の信頼が厚い人だ。

過去、選挙人が居直り相手候補や別候補に入れることがあったが、大勢が変わることはなかった。概ね米国民全体では民主党への投票が多いが、総取り制の綾で共和党大統領が誕生することがある。逆転現象は過去に5回、1800年代に3回、2000年と16年は全米総数で民主党票が優っていても「選挙人」の人数で逆転現象が起きている。00年はブッシュ(共和)、16年はトランプ大統領(共和)が就任した。中でも00年の共和党ブッシュと民主党ゴアの対決では、投票数の獲得率が47.87%対48.38%。しかし選挙人獲得では271人 対 266人(無効票1)でブッシュが大統領になった。さてデジタル化・情報化の時代なんだから、国民の直接投票で決すべき声は世論調査で65%に上る。選挙制度を変えて公平な選挙にしよう、かつ米全土が盛り上がるとの声も多い。



■米憲法起草には政治や社会は「上流階級・裕福で家柄の良い者が動かすべきだ」の思想があった
米国は意外に古い仕来りが濃く、特に大統領選挙のやり方は200年前の“歴史”を重んじている。「選挙人」を選ぶのは、制度ができた200年以上前の18世紀の頃は「読み書きできない人」が多数いた。情報量も皆無に近く、そこで「キチンと人を選べる有識者」に託すことが求められた。それが「選挙人」設置の大本である。とは言え、現在では「選挙人を選ぶ」制度は形骸化している。デジタル化・情報化の時代にも関わらず変えない理由が、①米国人の中には今までの歴史から州は「一国」に当たり、州として統一した見解を示すべき考え方がある。②案外、米国は古い伝統を頑なに守る風習が強い。実際は、古い制度の仕組みが憲法に定められている。③憲法の改正が必要なことから、中々、改善が進まず現在に至っている。1788年、米憲法発効後の当初は議会で大統領を決めていた時期があった。しかしその後は、憲法で決められた間接選挙の「選挙人制度」が続いている。

前項の①~③は後付け的な要素があり、実際に古い仕来りには米憲法の起草時の経緯が物語っている。「選挙人」=間接選挙の仕組み以前のこととして、そもそもなことを言えば「米国憲法の起草」に重大な誤りがあったとされる。米歴史家の故ハワード・ジン氏によると、憲法起草者の間に「社会は上流階級が動かすべきだ」と思想があったからだと指摘する。<起草者の大半は富裕層で、女性・黒人奴隷・財産の少ない市民は排除された。「大衆は正しいことを決定したり、判断したりすることは不可能に近い」から、政治は「裕福で家柄の良い者たちが決めるべきだ」と主張する者が多かった。>とも言っている。こうして米憲法は1787年に制定された。やり方の古さは、次号でも取り上げる。<次号に続く>

Sankoub
前号/米大統領選挙①盛り上がっているのは「激戦州」だけ・選挙の仕組みで他州はしらけ

Ntopkeiji

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