ソフィアの夜明け
2009年/ブルガリア
現代の若者の悩み
tatsujiiさん
男性
総合 85点
ストーリー 80点
キャスト 80点
演出 80点
ビジュアル 80点
音楽 80点
物語はドキュメンタリー映画の様に淡々と静かに語られる
日本ではあまり見る事の無いソフィアの街が情緒的な画面で美しく描かれる
説明の少ない物語は最後に希望への展開を予想させ、しかし唐突に終わる。
主演のフリスト・フリストフが撮影修了間際に不慮の事故で亡くなったのが
物語のエンディングにも影響したのかもしれない。
ブルガリアというとヨーグルトが連想され、のどかな農業・酪農国かと思っていたが
現代の若者の悩みは今やグローバルで共通しているのが良く解る映画だった。
映画 『ソフィアの夜明け』@シアター・イメージフォーラム
製作国 : ブルガリア
監督 : カメン・カレフ
出演 : フリスト・フリストフ 、 オヴァネス・ドゥロシャン
サーデット・ウシュル・アクソイ
オフィシャルサイト『ソフィアの夜明け』
ソフィアの夜明け - goo 映画
ブルガリアでの映画製作は年間7~8本と言われるそうですが
新鋭カメン・カレフ監督が、友人フリスト・フリストフの実人生の物語を
本人を起用して長編デビューを飾り昨年の第22回東京国際映画祭で
グランプリを含む三冠を制しました。
ベルリンの壁が崩れて20年、東西の冷戦という縛りは消えても
東欧の都会の片隅で孤独に生きる主人公は閉塞感や居心地の悪さに苛まれ
焦燥の日々を送っている。
その姿はバブル経済の崩壊を経て格差社会に喘ぐ日本でも共感を呼ぶに違いない。
映画初出演にして最優秀男優賞に輝いたフリストフは美術学校で木工を学んだ
アーティスト。撮影終了間際に急逝するという悲劇に見舞われたがこの映画の中で
希望の光と共に永遠に生き続けるのだ。
(goo映画、解説より)
写真をクリックすると拡大します。
ブルガリアの首都ソフィアで暮らす青年芸術家イツォは
木工所で安い給料で働いている。
弟のゲオルギは父と義母の実家で暮らすが学校はサボリ気味で
街の不良グループに近づく。
イツォは弟の居る不良グループに襲われた観光客のトルコ人一家を偶然救う
殴られ怪我をしたが、トルコ人の美しい娘ウシュルと親しくなるのだった。
イツォとウシュルは拙い英語でお互いの思いを伝え合う
国を越えて現代の若者が直面している複雑な社会に対する不満や焦燥、絶望感
そして愛と希望。
物語はドキュメンタリー映画の様に淡々と静かに語られる
日本ではあまり見る事の無いソフィアの街が情緒的な画面で美しく描かれる
説明の少ない物語は最後に希望への展開を予想させ、しかし唐突に終わる。
主演のフリスト・フリストフが撮影修了間際に不慮の事故で亡くなったのが
物語のエンディングにも影響したのかもしれない。
ブルガリアというとヨーグルトが連想され、のどかな農業・酪農国かと思っていたが
現代の若者の悩みは今やグローバルで共通しているのが良く解る映画だった。
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