ハンガリー映画 監督:ガーボル・ロフニ
出演:エミル・ケレシュ、テリ・フェルディ
第38回ハンガリー映画週間 観客賞・部門賞受賞
人生に乾杯! - goo 映画
81才の夫エミルと70才の妻ヘディ、年金暮らしでは
家賃も滞り電気まで止められる。
借金のカタに妻の大事にしていた二人の思い出のダイヤの
イヤリングまで取られてしまう。
年金生活を送る高齢者に冷たい世の中についにエミルが怒り
愛車チャイカと車を手に入れた時にグローブボックスに
入っていたトカレフで郵便局を紳士的に強盗する。
ハンガリーの田舎町のノンビリした風景と老夫婦の
ほのぼのした組み合わせ、ギャング映画のピリピリ感は
全く無い。
穏やかな生活を送っていたエミルがなぜ妻のイヤリングを
取り上げられたくらいで切れたのか、二人の逃避行は何処へ
向かうのか。
二人の強盗事件が年金暮らしで苦しむ高齢者の共感を呼び
社会現象になる展開は面白い、ラストは意外な幕切れ
とも言えるが、有る程度予想出来たとも思う。
ボニー&クライドがもし生き延びていれば、と思われるテーマだ。
高齢者だから大人しくしていれば良いと思っている方達には
見ていただきたい映画だ。
サミュエル・ウルマンの「青春」に言う様に
”青春とは人生の有る期間を言うのではなく、心の様相を
言うのだ。
年を重ねただけで人は老いない、理想を失うときに初めて
老いが来る。”
人生いくつになっても自分の理想を失わずにいれば「青春」なのだ。