映画「WAVES」
監督 トレイ・エドワード・シュルツ
何不自由ない生活を送っていたエリート高校生のタイラーとその妹エミリーの
喪失と再生の物語。
プレイリスト映画と宣伝されている通り、監督が好きな楽曲を元に脚本が書かれ
ていて、音楽がそのままストーリーテリングの役割も果たしている。
ミュージカル映画とも異なっていて、新たな映画のジャンルと言ってよさそう。
映像は、思春期特有の揺れ動く感情を表現するかのようなサイケデリックな色彩が
鮮やかで鮮烈。
物語の構造が、タイラーの転落人生の第一部と、エミリーの再生物語の第二部が
対比構造になっているのがいい。
エミリーがタイラーのことで負った傷を乗り越えて、壊れかけた家族の絆を取り戻し
新たな一歩を踏み出すのを見て、さわやかな余韻が残った。
(Yahoo映画レビューより)