「新聞記者」Netflix
ネットフリックスが全世界に配信中のドラマ「新聞記者」(全6話)が好評だ。
モリカケや財務省の公文書改ざん事件をモチーフにした同作の人気急上昇。
「新聞記者」は2020年の第43回日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞した同名映画のドラマ版。
映画と同じく藤井道人監督がメガホンを取った。米倉涼子が主人公の東都新聞社会部記者を演じるほか、綾野剛や横浜流星ら豪華キャストも目白押し。
13日の配信開始から早くも、日本国内で視聴された「今日の総合TOP10」において、17日まで堂々1位を獲得する人気ぶりだ。
海外でも上位に食い込み、香港と台湾の「今日の~」で9位にランクイン(17日時点)。英紙ガーディアンはレビューに星5つ中3つを付け、〈日本が国民の無関心によって不正の沼にはまろうとしつつある国だと示している〉と評価した。
ストーリーは、森友事件をモデルにした国有地払い下げと財務官僚による公文書改ざん事件が中心。各話のエンドクレジットに〈実在のものを描写するものではありません〉と断りがある。
1話目から森友学園を彷彿とさせる「栄新学園」への国有地払い下げ疑惑を巡り、米倉が国会中継を聞くシーンがあり、作中の首相は声のみでこう語る。「私や妻が関係していたということになれば、それはもう私は、それは間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということははっきり申し上げておきたい」
公文書改ざんが始まる直前、安倍元首相がタンカを切った答弁そのままだ。首相夫妻の関与を消す改ざん作業を描いたシーンでは〈総理夫人を現地に案内し、夫人からは「いい土地ですから、前に進めてください」とのお言葉をいただいた〉と書かれた文書も登場。加計学園の獣医学部新設を巡り問題となった「総理のご意向」という文言もセリフに使われている。
モリカケや財務省の公文書改ざん事件をモチーフにした同作の人気急上昇に、安倍夫妻は真っ青に違いない。
(日刊ゲンダイDIGITAL)