今回の神戸を舞台にした本は、池宮 彰一郎の『平家』(角川文庫)にしました。
あえて、池宮 彰一郎の『平家』にしたかというと、平清盛の描き方にあります。
神戸~福原を貿易を中心とする国際国家の首都にしようとしたのは何故か?
日宋貿易の本当の目的はなんだったのか?
清盛が描いた日本の未来は?
冒頭に、当時の夜は本当に暗く宮廷人だけが油の火で仄かに明るい夜を過ごしていた、ことが書かれています。
清盛の質す生涯は、この冒頭の描写が全てを物語っています。
しかし何故、平家物語は切なく悲しくなるのでしょう?
滅びへの道をひた走る平家。
どうしても平家に味方してしまいます。
平家物語ファンでまだ池宮 彰一郎の『平家』を読んでない方、吉川英治ファンの方、是非読んでみてください。
神戸市内には源平合戦の舞台が、「須磨・一の谷」、「十三重の石塔・清盛塚」、「清盛像」、「平敦盛・熊谷直実の像のある須磨寺」など、源平ゆかりの史跡が約60カ所あるそうです。
蛇足ですが、神戸からの帰りの新幹線で『平家』を読んでいたのですが、
隣に座っていた年配の女性は、永井路子の『平家物語の女性たち』を読んでいたのには驚きました。
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