次の本(2~3月に淡交社より刊行)の原稿を
チェック。
内容から見て、
タイトルは、
「芸妓さん・舞妓さんの打ち明け話」
とか、そいういう言葉を入れてはどうでしょうと、
出版社さんから連絡あり。
う~ん、軽々しい風にはしたくおへんけども、
内容は、ほんまにその線どすねぇ。
お名前を出して、芸妓さん、おかあさん、皆さんご登場どす。
他に類書はおへんどっしゃろねぇ。
今、大正生まれの元・舞妓さんの語りの部分を読み返し、
これぞ「もの凄い口説き」
と、違いまっしゃろか。
その舞妓さんは、当時、お座敷で、
お客さんに話の途中で
肩をポンと打たれたり、
肩を触られたりするのが、
すご~く、嫌だったそうです。
そんなある日、
有名大学のイケメン・ラガーたちが
遊びに来ると聞き、
「格好ええな~。ええとこのボンばかりやし、
一緒に遊びたいなぁ!」と思わはったそうどす。
ところが、
そのラガーたち、
すぐに肩を触ったり、
肩を抱いたりしはったそうどす。
その舞妓さんは、幻滅・・・。
だが、芸妓さんになって、
好きな人ができて、
その人が旦那さんに!
ところが、その旦那さん、
二週間以上も、
「手も握らへんし、うちを、触りもしはらへんのどす」。
だんだん心配になり、
「うちが、嫌いどすか?」
と聞くと、
旦那さんが一言、
「ほんまに好き合った同士なら、
そんなことは、どちらでもええのや!」
すると
「よけいに好きになってしもうたのどす。そして、結婚しましたわ」。
簡単に触られるのが嫌いな芸妓さんの心を突き、
さらに「惚れさせた」わけどすねぇ。
(注:押しの一手、だけでなく、引くことも肝心?)
(わかるな~。)
そうそう、
もう亡くなられた
京都の老舗の大旦那さんは、
ほんまに若い頃は、役者さんのような美男。
「遊びのコツは?」 という私の質問に、
「惚れさせるのや」
と一言。
格好ええな~。
次の本は、
そういう昔の人の色っぽい話や
幕末の京都花街
明日をも知れぬ志士たちと芸妓の恋。
西郷隆盛、桂小五郎、井上多聞、近藤勇、土方歳三たちも登場。
文学の生まれ出づる花街
夏目漱石、谷崎潤一郎、吉井勇、長田幹彦、水上勉など花街に遊び、著作し、花街の舞台の台本もを書いた人々も登場。
歴史上の人物を知る人が、今も居はります。
教科書で読んだ「歴史」が生き生きと肉付けされるような話も。
「読んどくれやす」。
ここで、長唄 『助六』どす。
昨日、三味線で弾いたところどす。
“咲き匂ふ 桜と人に宵の口 野暮は揉まれて粋となる・・・”
花道で踊る 仁左衛門さんの 『これから、モテに行くぞ~』 という
『伊達男ぶり』が目に浮かびますねぇ