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2019-09-01 18:17:35 | アマゾンが おっさん亭の 子会社になる日









8/28(水) 10:00配信

現代ビジネス





仕事が早く終わる人の特徴、「オーウェル思考」とは何か?


写真:現代ビジネス


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残業、休日出勤……なぜ仕事がなかなか終わらないのか? 
そんな悩みを抱えるビジネスパーソンに、より効率的な仕事の進め方を教えるのは、
『仕事が早く終わる人、いつまでも終わらない人の習慣』の著者で、
人材育成コンサルタントの吉田幸弘氏だ。仕事が早く終わる人は、
ものごとを「オーウェル思考」で考えるという吉田氏。
一体どんな考え方なのか、解説してもらった。
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仕事が早く終わる人の特徴、「オーウェル思考」とは何か?




「カメ思考」から脱しよう

 たとえば100ページあるカタログの作成の一部を任され、

数人で分担することにしたとします。

 Aさんはそのうちの20ページを担当することになりました。

 「自分が担当した部分は完璧に仕上げなければ」と考えて、

細かなところにこだわり、

デザインなども凝ってゆっくりていねいに作成していきました。

 しかし、時間がかかりすぎて期限に遅れそうになり、残業をする羽目に。

他のメンバーにも迷惑をかけてしまいました。

 Aさんは自分のパートだけを見て進めていたから遅くなったのです。

 私はこのようなAさんの思考を「カメ思考」と名付けています。

 カメ思考は、やるべき作業をコツコツと積み上げていきます。

 今日はこれができた。さて、次はこれに取りかかるか……、その繰り返しです。

 確実に仕事はできあがっていきますし、前には進んではいるのですが、

これでは「木を見て森を見ず」になるので、

仕事がいつ終わるかわからない状態になります。

 また、目の前のことだけに一生懸命になってしまうため、

急がなくてはいけない状況であったとしても、

必要以上にこだわりを見せてしまったりと、

「部分最適」の考えに陥ってしまう可能性があります。

 寓話「ウサギとカメ」の競走では最終的にカメがウサギに勝ちましたが、

ビジネスはスピードが重要です。

いくらていねいにやっても、

期限通りに終わらなくては元も子もありません。

 同じく20ページ任されたBさんは、

仕事をする時は、全体像をしっかり把握してから始めるようにしています。

 そのため、カタログの作成を任された時点で、

納品日、最終データ引き渡し日などのスケジュールを確認し、

計画を立てました。






鳥のように俯瞰してみる

 「営業のメンバーがお客様にカタログを配るのは2月15日である。

 ならば、1月20日までに印刷会社さんに完全データを入稿しなければならない。

 そうなると、デザインのレイアウトを完成させる部署には1月10日までに

原稿を渡さなければならない。

 ただ12月20日から1月10日は年末年始でその部署も立て込んでいるはずだ。

 だから12月15日には確実に完成原稿を渡すようにしなければ――」

 ゴールから考えることで、こんなふうに先読みで計画できるのです。

 Bさんは日々の過ごし方もゴールから考えます。

 「たとえば18時が定時だとします。

 17時までに来週の会議の資料の作成は終わらせて、上司に提出しよう。

 ならば、15時までに資料づくりに着手しなければならない。

 その前にE社への見積もり作成の時間を取る必要がある、

ただ、午後はよく部長から急な仕事が入って時間が取られる。

いつも、その仕事をすませるにはだいたい1時間くらいかかるから、

E社への見積もりは13時から手をつけるようにしよう」など。

 結果、残業もありません。

 Bさんは自分のあり方を、鳥のように高い位置から俯瞰的に見るようにしています。

 いわゆる木だけでなく森もきちんと見ているのです。

 私はこのようなBさんの思考を「コンドル思考」と名付けています。

 コンドルは空高くから見ているからこそ、カメよりも視野が広くなります。

 また、この視点を持てば、他の人へも気配りもきちんとできるようになります。

 日常的に気配りを欠かさないため、仕事が同時に入り込んでしまい、

自分の手に負えないというような時も、周りに助けてもらえ、結局スムーズに進むのです。

 仕事がなかなか終わらない人ほど、仕事の仕方、働き方に対して、

「こうあるべき」との概念を強く持っています。

いわゆる「マスト思考」が強いのです。







 ・集合場所には必ず上司や先輩より前に着いているべき

 ・部下や後輩から先に挨拶するべき

 ・上司に呼び出されたら30秒以内にかけつけるべき

 ・メールは2時間以内に返信すべき

 ・先輩が重いものを運んでいたら率先して手伝うべき

 ・提案資料はA43枚にまとめるべき

 ・電話は1コールでとるべき

 ・提出物は期限の2時間前に提出すべき

 ・相談がある時はいきなり声をかけるのではなく、先にメールでアポをとるべき

 ・夏でも長袖のシャツを着るべき

 ・冷房は26度に設定すべき

 ・お客様に出すのは緑茶にすべき

 このようなあなたが思う「べき」は

誰にでも適用できる普遍的なルールでしょうか。

 人はそれぞれ違います。働き方も、考え方も、大事なことも。

 あなたは「べき」と思っていても、相手にとっては「べき」ではないこともあるでしょう。

 「マスト思考」は個人的な思い込みにすぎません。

 「マスト思考」が強いと、他の人に対して「なぜそうしないのか?」とイライラしがちです。

さらにそのことが気になって、集中力が落ちてしまいます。
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仕事が早く終わる人の特徴、「オーウェル思考」とは何か?


Photo by iStock


仕事が早い人は「オーウェル思考」

 一方で、仕事が早い人は「オーウェル思考」を持っています。

 「オーウェル」を日本語で訳すと「まあいいか」になります。

 たとえば、「集合場所には上司や先輩より前に来ていなければ」ではなく、

「集合の5分前に来ていれば問題ないな」と許容範囲を広げます。

 日頃から「まあいいか」と思うようにすると、イライラが減り、

自分の仕事に集中できます。

 イライラして相手にその感情を露わにしたりすると、

相手も気分が悪くなります。気分を害した相手は、

あなたの仕事の依頼を後回しにするかもしれません。

 逆にイライラした感情を出さない穏やかな人に対しては、

周囲も協力的になります。

 いつもイライラしている「べき思考」の人と、

イライラしない「まあいいか思考」の人、

2人同時に何かを頼まれたら、

後者の人の頼みを優先するでしょう。

 もちろん、すべてのことに「まあいいか」と許容する必要はありません。

 明らかなルール違反やマナー失格があれば、はっきりと、

しかし穏やかに伝えるようにしましょう。

 大切なのは、自分と相手との「価値観・考え方・やり方」は

違うのだということを

知っておくことです。
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吉田 幸弘







「働く者は儲けずに、儲ける者は働かない」by カール・マルクス