GOODLUCK'S WORLD

<共感>を大切に、一人の男のスタンスをニュース・映画・本・音楽を通して綴っていきたい

「タイガー、パーマーに並ぶ!」

2008年01月29日 | Weblog
現地時間1/27、米ツアー第4戦で、タイガーにとって今季初戦のビュイック招待(カリフォルニア州サンディエゴ、トリーパインズGCサウスC)は最終ラウンドの競技を終了。2位に8打差をつけて出たタイガーは、1番でいきなり12メートルのバーディパットをぶち込んで好スタートを切った。

 6番でバーディを奪ったものの、7番でボギー。9番パー5では第3打をグリーンオーバーしピンチに見舞われた。だが、キッチリ寄せてパーセーブ。流れを取り戻すと、11番では直角に曲がるフックラインを読み切ってバーディ、13番でもスコアを伸ばし、タイガーは通算21アンダーと快調に突っ走った。

 14番からの3連続ボギーでスコアこそ落としたが、それでも通算19アンダーでホールアウト。2位の今田竜二と8打差の圧勝で、ツアー62勝目を飾った。この勝星はサム・スニード(米)の82勝、ジャック・ニクラウス(米)の73勝、ベン・ホーガン(米)の64勝に続く史上4位タイで、御大アーノルド・パーマー(米)に並ぶ大記録。同時に、同一大会4連覇は2度目(1度目はアーノルド・パーマー招待)となり、こちらは史上初の快挙となった。(スポマガゴルフ編集部よりの転記)

 今年もタイガー・ウッズは好調のようだ。2位なった今田竜二のことを少しだけ紹介しておきましょう。1976年生まれでタイガーより1歳若い。14歳の時、単身で日本を離れ、アメリカ・フロリダ州タンパに引っ越した。15歳でアメリカのジュニア・トーナメントに初優勝を記録し、「ロレックス・ジュニア年間最優秀選手賞」を受賞。全米アマチュアランキングでタイガー・ウッズに次ぐ2位になったこともある。こんな彼の経歴で一番の注目したのは、14歳で単身アメリカに渡った度胸の良さだ。中学卒業後、どんなにゴルフが好きな少年でも単身渡米するのはなかなかできるものではない。昨夜もインタビューに笑顔で答えていたが、流ちょうな英会話もさることながら、清々しい笑顔に心洗われる思いがした。(本当にいい気性なんだなと思わせる笑顔)旧知の仲のタイガーに次ぐ2位(最終日はタイガーイーブン、今田は9バーディ、4ボギーの5アンダーで最終日だけではトップの成績)で「私は風の強い方が好きです。みんなが悪くなるから」と平然と言ってのけた。ゴルフプレーでは、風の強い日ほど嫌な物はないと云われている中、やはりただ者ではない。強引な攻めで優勝を逃した試合も2,3回見ています。なんだか優男(?)に見えても単身アメリカに渡った強心臓は健在なようです。

 では、ゴルフを知らない方もいらっしゃるようなので私なりに簡単に説明してみましょう。

 プロの試合でお話しますが、ゴルフの試合は、簡単にいうと18ホールを4日間トータルでより少ない打数で終えた人が優勝するゲームです。1ホールの基本は4打です。これが18ホールで合計72打(パー72と表現します)でも、4打(パー4)だけではつまらないので、ロングホール(5打で上がるホール、パー5と云う)、ショートホール(3打で上がるホール)、パー3と云う)を各9ホール2つずつが大体のコースでセッティングされています。合計は72、つまりパー72のコースとなります。

 タイガーは27日。初戦優勝を決めましたが、4日間で19アンダー、つまり72打×4日間=288打のコースを-19、269打で回ったのです。2位の今田は11アンダーですから277打で終わったことになります。タイガーが圧倒的勝利を獲得したと云えます。

 さて、タイガー・ウッズの強みはパターにあると常々思っています。3歳の頃から米国特殊部隊出身の父からゴルフ指導を受けましたが、「ゴルフプレーの中でスリーパットが一番悪いミス」と教わりました。私はこの言葉に「ゴルフプレーの神髄」があるように思えてならないのです。
 
 何故そう思うのか、ゴルフプレーは出来る限りミスを無くしてアンダーパーを目指す競技ですが、「ボールはカップ届かないと入らない」と良く云われます。しかし、強気に打てばカップを行きすぎ、入れようとして外したために落胆した感情で打つ返しのパット難しくなります。同じ距離のパットでは2打目方が外す回数が多いことを知っています。プロは違います。外し方を冷静に見て、逆からのパットの方向・強さを真剣に脳裏に残すので、3パットは少ないですが、それでも落胆する気持ちをコントロールできないと外すプロも少なからずいます。そんな選手はその後、ドンドンスコアーを落としていきます。

 野球に置き換えると「バントミス」「エラー」は3パットに当たります。野球の女神が見放すのです。ゴルフでは3パットは心の緊張に針を刺してしまい、勝機という空気が抜けていくような現象を呼んでしまうのです。ボギー以上に3パットはこたえます。100を一度も割ったことがない人にはこの落胆はあまり見られませんが、80を切りたいと持っている人にはかなりこたえるミスになります。

ここに「ゴルフの神髄」、
つまり、「強気を忘れずに、しかも己の感情をコントロールせよ」があるのです。これは今まで読んできた本からの引用ではなく私自身への戒めの言葉でもあります。しかし、分かっていてもできないのがゴルフであり、人生でもあります。頭の中にいくら偉人たちの言葉、名君たちの言葉、映画の名セリフが溢れていても実践できることとは大きく違っているのです。

 タイガーの父は幼い息子にゴルフの神髄を初めは決して伝えなかったはずです。ただ「3パットが一番悪い」だけ教えたのでしょう。何度も3パットをして父に叱られ、泣き出すこともあっても決してパターを投げ捨てなったのでしょう。様々なグリーンで何時間でも練習できる集中力を身に付け、何故3パットしたかを幼い子ながらに分析し修整してきたに違いありません。

 パターには特にその人が持っている人間力が試されます。
「グリーンの傾き、芝の向き、上り、下り、朝方(露がボールを遅くする)昼過ぎ(グルーン乾き早くなる)グリーン全体の形状とカップ位置、グリーン荒れ具合、風(強いと影響される)などあらゆる状況を冷静に把握し、そして分析して勇気を持って狙い所、方向、強さを決断しその決定を自分の体(手や指先)に伝えます」しかし、「なんであんなに強く打つの?」「どうしてそんなに弱いの?」「どこに打ってるの?」ことはこの直後にたびたび起こります。思っても出来ないのです。この辺がアマチュアたる所以でもありますが……。

 父は3パットの要因を幼いタイガーに考えろときっと云わなかったのではないだろうか?失敗の要因を幼い子に探させるよりは巧く出来たパットを誉め、グリーンをチェックするのも楽しみながら体で覚えさしていったのではないだろうか。幼い子供は好きなことには信じられない集中力を発揮します。
 タイガーがトーナメントで見せるグリーン上での状況把握のルーティーンにはいつも澱みが無く、しかも鋭い視線の先にはボール通る道筋以外にはない。観客のしゃべり声もグリーン外の騒音も全く聞こえない無の境地を入り込み、ファーストパットへ全神経を集中させています。(私などは、どうせこんなの入る分けはないからとにかく近づけようと打ってしまう自分よく感じます)そんなパットでは近づくパットも離れてしまいます。

 昨年の暮れ、ようやくこの境地に達しました。30歳後半の頃は80台を連発していて殆ど90を越えなかった私ですが、距離を出すことに挑戦し始めてすべてを失った感がありました。10年を無駄にしたとは云いませんが、結果的にはそうなります。しかしその道を歩んだからこそ今の自分がいるのだと思い返し、2008年度には是非とも40を切ろうと目標を立てました。映画もスポーツ観戦も大好きですが、実際のゴルフプレーには及びません。タイガーの父の言葉を常に忘れず、新たなスタンスでゴルフに望みたいと思っています。

「オバマ、サウスカロライナ州で大勝!」

2008年01月29日 | Weblog
[コロンビア(米サウスカロライナ州) 26日 ロイター] 

 26日にサウスカロライナ州で行われた米大統領選の指名獲得に向けた民主党予備選で、オバマ候補が圧倒的な黒人の支持を得て、クリントン候補およびエドワーズ候補に大勝した。
 2位の座をめぐっては、クリントン候補とエドワーズ候補が接戦を演じている。
 出口調査によると、オバマ候補は同州の投票総数の約半分を占めるとみられる黒人票の5分の4を獲得。白人票も大方の予想を上回る4分の1を獲得した。
 オバマ候補はニューハンプシャー州とネバダ州でクリントン候補に連敗しており、2月5日の「スーパーチューズデー」に向け、サウスカロライナ州で勝利することが絶対的な条件となっていた。


 【ワシントン23日時事】

 米ゾグビー社とロイター通信などの合同世論調査によると、26日に米大統領選の民主党予備選が行われる南部サウスカロライナ州で、オバマ上院議員の支持率は43%に上り、ヒラリー・クリントン上院議員(25%)に18ポイントの大差を付けてリードしていることが分かった。また、オバマ氏は同州の党支持者の約半数に上る黒人の6割を超える支持を集めた。
 調査は、クリントン氏が勝利したネバダ州党員集会後の20-22日、サウスカロライナ州の同党支持者約810人を対象に実施された。同州出身のエドワーズ元上院議員の支持率は15%にとどまった。
 黒人の支持率は、オバマ氏が65%で、クリントン氏の16%を大きく上回った。これまでの予備選ではクリントン氏が女性の高い支持を集めていたが、今回調査では、オバマ氏が37%と、クリントン氏(29%)を上回った。


 スーパーチューズディーを前にしてサウスカロライナ州での<黒人票の5分の4を獲得。白人票も大方の予想を上回る4分の1>は、次期大統領に向けて大きくリードしたことは確かだ。以前も日記に書いたが、彼を見ているとジョン・F・ケネディをどうしても思い浮かべてしまう。

 しかし、アイルランドから移民し成功したケネディ家とは違い、苦労してハーバード大学ロースクールに入学。アフリカ系として史上初の「Harvard Law Review」の編集長を務めた。卒業後シカゴに戻り、有権者登録活動に関わった後、弁護士として法律事務所に勤務。人権派弁護士として頭角を現し、貧困層救済の草の根社会活動を通して、1997年にイリノイ州議会上院議員に選出され2004年まで務めた。この経験と実績は類をみない。<輝く希望の星>を十分期待させられるものが備わっている。
クリントン女史には経験と実績、そして冷静で明晰な頭脳を感じさせる。

今回もテニスと同様に二人のオリジナル分析をやってみよう。

               オバマ    クリントン   
 1)明晰な頭脳        85      90
 2)経験と実績        70      90      
 3)国民の期待度      95      85
 4)党内の掌握度      80      90
 5)有色人種の期待度   90      75
 6)選挙での集金度    80      95
 7)政界でのクリーン度   90      80
 8)危機管理能力      75      90
 9)外交能力         75      90
10)大統領能力        80      90

        合計    820        875

私の独断的分析によるとこのような結果になります。 

 今日の全豪OP決勝のように次世代同士の一騎打ちではなく、党内改革を必要と考えるか、旧体制での押し切るか、そして民主党が政権を執るにはどちらの候補が一般投票で勝利するかという、複雑な要素が絡まっています。よって上記の点数では分析できない今後の世論の動きが大きな影響力を持ちます。黒人が過半数以上のサウスでオバマ:クリントン=43:25という選挙結果がどうスーパーチューズディーに影響するか、そして最後、最大数を持つカルフォルニアでどうなるか、映画や野球やテニスならなんとか分析できても全く自信がありません。

 米国世論は<改革>を望んでいるのは確かなようです。よって2期続いた共和党から民主党への移行は避けがたいようです。ここでクリントンでの<安全パイ的改革>を望むか、それとも今までにない<飛躍的な改革>をオバマに望むかが焦点ではないだろうか。

 <保守本流の米国民気質が、本気で大きな改革を望むか?>
 
 保守本流とは、東海岸や西海岸に住む人たちの事ではない。米国のキリスト教プロテスタントは一般に「主流派(メインライン)」と「福音派(エバンジェリカル)」があり、2004年の大統領選で大きな影響を与えたのが福音派である。大統領選の出口調査で回答者の22%を占めた「福音派」の78%がブッシュに投票した。福音派は共和党の大票田だ。この宗教に属する人たちこそアメリカの本流と呼ばれている。

福音派の特徴
・聖書に書かれている言葉を文字通り解釈し、間違いが含まれていないと信じる。
・福音を積極的に伝道していくべきだと考える。

彼らの多くはいまだ聖書と反する「進化論は信じない」(過半数以上)
「中絶は認めない」
「大儀のない戦争は誤りだ」(ベトナムもイラク戦争も誤り)
「黒人問題は米国が犯した深刻な誤り」

(参考文献:http://miyajee.free100.tv/route66woiku.html
 
 東海岸中心のリベラルな米メディアしかみていないと決して見えてきませんが、上記の人たちが(不承不承ながらも)今のブッシュを支えていることを認識しておいて欲しい。

 これらの変数を先ほどの二人の合計に掛け、サウスでの状況変数をも掛ければ今後の見通しが予想がつくのだろう。きっとMIT出身の天才達が、経済の見通しやダウの予想推移を計算するように、こんな計算を間違いなく実施しているはずです。

 全豪OPテニスの男子決勝と米国民主党の大統領候補選びは非常に興味深いものがあります。まったくジャンルも複雑さも内容も影響度も違いますが、私の興味度という観点からは90点の同格です。

 テニスは予想は昨日記しました。スーパーチューズディー前の予測は素人には非常に困難ですが、敢えて民主党大統領候補者の予測をしてみましょう。

クリントン:オバマ=6:4 クリントン辛勝