楽学天真のWrap Up


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知的遺産のピラミッド作り

2013 科学者の行動規範改訂版

2017-02-23 12:56:45 | 社会
世の中がきな臭くなってきていると誰しも感ずるようになってきたと思う。
そして、その未来不安を払拭する基礎として、科学・技術への期待があるはずだが、20世紀のように輝いては見えない。
でも、そこにすがらなければ世の中は一層の混沌の中に進みそうだ。


いま日本学術会議で、安全保障と学術の関係が検討されている。
その議論の全てが、テレビ会議の中断場面も含めて、全面的に公開されている。
資料は膨大だが、地球科学は、寺田寅彦も軍事研究に手を染め、中谷宇吉郎は戦後米軍からも研究費用をもらい、坪井忠二は、無頓着な研究者と、戦後批判にさらされた。
そして、戦争目的の研究はしない、させない、反対だ、という空気が定着して七十年が過ぎた。
私は、寺田寅彦も仲谷宇吉郎も坪井忠二も科學的には大変大きな貢献をしたと思っている。
それらは政治的なところでどのような意見を持っていたかとは別なことだ。
このことがきちんと整理されて議論はされているのであろうか、ぱっと見のマスコミの論評ではわからない。

デュアルユース(軍民どちらにも使える科学技術)に対する議論が膨れ上がってきた。

今年の地球惑星科学連合大会では、この件を議論するという。
少々腰を据えて勉強しようと思う。なにせ地球観測は、戦争の裏側で進んできたし、今も進んでいるのは間違いないのだから。
「やーめた、やーらない」といって遠ざかっても自己満足に過ぎず、科学と技術に責任を持っているとはいえない。
逃げずにきちんと論理を整理しておくことが大事だと思う。

さてさて、それで この規範の最近の改訂版。といってももう四年経つのだが。



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