映画「にあんちゃん」
AmazonPrimeで映画を観た。1960年小学生の頃、親に連れられて見に行った「にあんちゃん」
観た時周りの大人たちが泣いていたが、内容は全く理解できなかった。ただ北海道の炭鉱町にいたので、毎朝窓から見えるボタ山に似たラストシーンだけはなぜか印象に残っていた。ただ、そのシーンを、ブランコで、にあんちゃんと妹の遊ぶ場面となぜか勘違いしていた。
60年後の今見直して、この映画は、まさしく戦後、次々と閉山していく中での九州佐賀県の炭鉱の島での在日も交えた鉱夫社会の苦悩、そこで逞しく生きる人間の姿を描いたものと知った。
在日の四人兄姉弟妹の未子の日記を元にした大ベストセラー映画で日本中の涙を誘ったものと知った。最近韓国で下された応募徴用労働者判決、明治産業革命遺産九州軍艦島をめぐるトラブル、で韓国側で語られていることとは全く違うことがわかる。そのことを在日の子、戦後の左派映画人、そうそうたる俳優達が自ら演じ示しているものと解釈できる。
1950年代後半の戦後復興、都会では進んでいたのだろうが、田舎ではまだまだ貧しく、そのどん底に潰れていく炭鉱があったのは間違いないということが私の人生体験でもある。