西野了ブログ テキトーでいいんじゃない?

日々浮かんでくる言葉をエッセイにして・・・・・・。小説は「小説を読もう 西野了」で掲載中です。

ピロリ菌除去に失敗!しくしく・・・

2015-02-07 19:44:26 | Weblog
 ピロリ菌除去のため2ヶ月前に薬を飲んで、今日呼気検査にいったところお医者さんに「残念、残ってます」とアウトの通告。やはり・・・・・・僕もなんとなくそんな気がしていた。ああ、また禁酒しなければならない。今度は薬を少し変更するため10日間の禁酒である。
 辛い・・・・・・

 しかし10日間の禁酒で思い出すのが、カフカの「審判」という小説である。以前にもブログに書いたかもしれないけど、これが不思議な小説なのだ。

 主人公Kが起訴されるのだが、その理由もわからないし弁護人を依頼するのだが、なんか変なのである。話の筋は面白いのでフンフンフンと読み進めていくのだが、空間がねじれたような感じがして、そして最後の場面で「えーっ!」とビックリするのである。「審判」を読み終えた後、頭がグラグラして―多分脳が激しく揺れた?精神のある部分が痺れたような感じがした。そしてその日から一週間ビールを飲む気がまったく起きなかった。多分カフカの「審判」に酔っ払ったのでしょうね。

 じゃあカフカの「審判」をまた読めばいいじゃないかと思われるでしょうが、今は誉田哲也さんの「インビジブルレイン」を呼んでいる。先日「武士道エイティーン」をようやく読んで改めて彼の面白さを再確認したので、早速図書館で上記の本を借りたのだ。誉田さんはいろんな人の視点で物語が進んでいくのが特徴だけど、それとシリアスな場面の隙間にクスッと笑わせる小気味よいユーモアセンスがすごい。決して大爆笑ではないのだけど、短い一文で「ププッ」と笑わせてくれる。鋭いジャブみたいなものかな。だから物語が変に重たくなりすぎずにグーっと読めてしまうのだ。面白いです!


 ピロリ菌除去の確認は2ヶ月以上先で、「あー、面倒くさいなあ」というのが実感。ピロリ菌があっても「俺、治療しないもんねー」という人の気持ちがわかる。(多分男の方が多い)

 
 でも僕の体はいろんなところでyellowカードが出ているので、やるべきことはやりたいと思う。

 
 さて自分の体がガタがきていると思った瞬間はいつでしょう? 僕の場合、ストッカーの入ったダンボール箱を持ち上げたときに、不細工なコケ方をしてしまった瞬間です。いわゆる高齢者のコケ方ですね・・・・・・
若い人は絶対こんなコケ方はしないようなコケ方です。思い当たる人はたくさんいるのでは?

 まあ別に高齢者のコケ方が悪いと言っているわけではないわけで、自分の意識と身体のずれが予想以上に大きかったわけで・・・・・・ブツブツ。やっぱり体によいことをしようといつもどおりの結論になってしまうわけで。自分の老いを認めたくないのは精神的に未成熟なのでしょう。ブツブツ・・・・・・


 


 
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冬の闇を歩く

2015-02-01 23:39:46 | Weblog

冬の空を見上げる
薄い雲に隠れて月がぼんやりと光っている

灰色の雲が流れる
薄い紙が千切れるように流れゆく雲は形を変えている

雲の隙間から銀色の光が瞬いている
名前も知らない星が一つ、二つ

僕は白い息を吐く
地上にも冷たい風が舞っている
夜の闇に飲み込まれないように歩く
底冷えのする空気に触れて頬が痛い
マフラーを口の上まで上げて
毛糸の帽子で耳を隠す

行き交う自動車がまばらな国道を横切り
広い公園に出る
黒い空は覆いかぶさるように広がっていて
それが僕を少し悲しくさせる

僕は自分の卑小さを感じないように
急ぎ足になる
気がつけば手袋を外して
毛糸の帽子も脱いでいる


僕たちが昏い夜を恐れて
僅かばかりの灯をともす


何も見ることのできない場所で
僕はずっと一人で彷徨っている


消え入りそうな光が
その部屋の入口を教えてくれる


僕を待っている人はいるのだろうか・・・・・・
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