急速に発達した低気圧が日本の太平洋側を通過した影響で20日、西日本から東日本の広い範囲が強い風雨に見舞われた。低気圧は21日にかけて本州の太平洋側を北東に進む見込みで、気象庁は、東日本を中心に大雨や大雪、暴風への警戒を呼びかけている。

 気象庁によると、前線を伴った低気圧に南から暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定になったという。鹿児島県奄美大島では午前9時過ぎまでの1時間降水量が45ミリと、2月の最大値を更新した。最大瞬間風速は高知県室戸岬で33メートルだった。

 21日午後6時までの24時間に予想される雨量は、多いところで東海地方が200ミリ、関東甲信地方が120ミリ、伊豆諸島が100ミリ、東北地方が80ミリ。北海道では50センチ以上の降雪となる所もあり、東海から北海道では最大瞬間風速35メートルの強風も予想されている。気温が高くなって雨が降るため、東日本と東北では雪解けが急速に進み、土砂災害やなだれにも注意が必要という。