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イチロー、最多4256安打 ローズに並んだ
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球場の大型スクリーンに映し出されたイチローとローズの安打記録
(デイリースポーツ)
「パドレス−マーリンズ」(15日、サンディエゴ)
マーリンズのイチロー外野手(42)がパドレス戦の初回に捕手内野安打を放って日米通算4256安打(日本1278安打、メジャー2978安打)とし、ピート・ローズの持つメジャー通算最多安打記録に並んだ。
この試合、イチローは「1番・右翼」でスタメン出場。初回の第1打席、相手先発・ペルドモとの対戦で、カウント1ボールからの2球目を打って出た。打球は捕手の前へ転がり、イチローは全力疾走で一塁へ。捕手の送球がややそれ、イチローは一塁ベースを駆け抜けた。
球場の大型スクリーンにはイチローと、ローズの安打数を表示。球場のファンは拍手と歓声で祝福したが、イチローは表情を変えることなく次のプレーに備えた。その後、先制のホームを踏んだが、ベンチに戻っても笑顔を見せることはなかった。
イチローは愛工大名電から91年度ドラフト4位でオリックスに入団。94年に日本では初のシーズン200安打を達成するなど、9シーズンで通算1287安打を記録した。
01年からマリナーズでプレーし、1年目に242安打を放ってア・リーグ首位打者、MVPなどに輝いた。04年はメジャー新記録となるシーズン262安打をマーク。10年連続200安打も成し遂げた。
メジャー記録を持つローズはスイッチヒッターで、64年にレッズでメジャーデビュー。フィリーズとエクスポスを渡り歩いて45歳の86年まで24シーズンにわたってプレー。闘志や感情むき出しのプレーで“チャーリー・ハッスル”の愛称で親しまれた。MVP1回、首位打者3回獲得。通算安打数だけでなく、通算3562試合出場、同1万5861打席(いずれも大リーグ公式サイトによる)などもメジャー記録として残っている。
一方のイチローは、ここまで日米通算で3363試合(日本で951試合、メジャーで2412試合)に出場し、1万4335打席(同4098打席、1万237打席)に立っている。ローズに比べて199試合、1526打席少なく、記録に並んだことになる。
イチローの日米通算記録については、大リーグ公式サイトなどの米メディアは『非公式』と記述。また14日付の全国紙USAトゥデーは、マーリンズのマッティングリー監督らのイチローの記録を認めるコメントを紹介する一方、ローズがその実績を認めながらも「日本では俺をヒット・クイーン(キングに次ぐ位)にしようとしている」「次は高校時代の安打数も足そうとしている」など、日米通算記録に嫌悪感をあらわにする発言を紹介した。
メジャー記録と日米通算記録を同一に考えることはできない。ただローズもイチローも真摯(しんし)に野球と向き合い、壮絶な努力を重ね、自分を厳しく律し、前人未踏の領域に達した。記録はその証であり、どちらも偉大であることに変わりはない。